タイミー(215A)のIPO仮条件が先日(7月9日)決まり、すでにIPO申し込み期間突入となっています。個人的にという点でもそうですが、おそらくIPO愛好家にとどまらず、投資関係者の間では今回のこのタイミー(215A)のIPO(新規上場)には多くの注目が集まっていることと思われます。
売り出し中心のファンドの大型出口(イグジット)案件というネガティブ要因を持ちながらも、一方では知名度抜群で成長期待も高く、海外投資家の取得意欲も高いというポジティブ要因も持ち合わせているため、悩ましいIPO銘柄という位置付けになっているでしょうか。
そこで今回は仮条件決定後の個人的な考察とIPO参加スタンスをお伝えしたいと思います。ただ、IPO歴は18年あるものの、基本的には素人の考察となることはご理解下さい。
タイミー(215A)の仮条件価格及び考察
まず先日(7月9日)決定されたタイミー(215A)のIPO仮条件は以下の通りとなります。
IPO想定価格:1,230円~1,430円(平均価格:1,330円)
IPO仮条件:1,350円~1,450円(平均価格:1,400円)
平均価格ベースではIPO想定価格時点よりも70円上ブレで設定されています。そして嬉しいことに、IPO訂正目論見書内にはIPO新ルール「仮条件下限の80%以上かつ上限の120%以下の範囲内で公募価格が決定する場合がある」の追記はありませんでしたので、仮条件の上限突破はありません。ひとまず利益の先取りが無かったことに安心しています。
<タイミー(215A)のIPO関連過去記事>
・タイミー(215A)IPO上場承認発表
・タイミー(215A)IPO(新規上場)初値予想
今回のIPO訂正目論見書での仮条件上ブレ設定を受け、このタイミー(215A)の公開規模は537.6億円(国内:161.3億円)となり、3月上場のトライアルホールディングス(141A)の446.7億円(国内:174.4億円)を抜き、今年(2024年)最大規模の大型IPOとなります。
IPO募集は正式なグローバルオファリングで海外投資家への販売もあり、その販売割合は今回のIPO訂正目論見書にて当初の海外販売分比率60%から70%に上乗せされ、さらに海外比率が高くなったことから、海外投資家の取得意欲が高いことが伺えます。
さらに国内売出しにおいて、売出価格が1,450円以下となることを条件とし、ブラックロック・ジャパン株式会社が運用しているファンド2社がおよそ1.8億円に相当する株式数を購入するとの関心表明されていることから機関投資家の間でも評価は上々のようです。
ただしこの関心表明には法的な拘束力は無く、あくまでも投資検討についての表明であり、投資の確約ではありませんので、ご注意下さい。
IPO募集株の内訳は公募株無しの売出株のみ、その売出人の多くはベンチャーキャピタル(投資ファンド)となることから出口(イグジット)感もあり、既存株主の中には全株売却する株主も散見されます。募集株全体のオファリング・レシオはOA含め38.9%とやや高めですが、国内のみに限ると11.7%と低水準です。
業績は堅調に推移しており、特に直近の業績は大幅な増収増益で成長への期待値も高く、設立からわずか7年のスピード上場で代表取締役の小川 嶺氏は27歳という若さなど、話題性も豊富にあり、メディアなどへの露出も多いことから知名度も抜群です。
上記を総合的に勘案するとこのタイミー(215A)は今年(2024年)最大の目玉案件であり「お祭りIPO」という位置付けとなりそうです。もちろんIPO地合いが最悪期ではないということが最低条件とはなりますが、初値は堅調スタートとなる可能性が高いのではないかと考えています。
ちなみに信頼度の高い大手初値予想会社の初値予想も今回のIPO訂正目論見書の内容を鑑みて、当初の1,500円~2,000円から1,800円~2,000円へと下限のみ上ブレとなっているようです。
タイミー(215A)のIPO参加スタンス
海外投資家への販売分が増えたことで、当初99,961枚あった国内分が63,533枚まで減少してしまいました。直近ではIPO当選が比較的困難だった6月上場のアストロスケールホールディングス(186A)の半分にも満たないIPO株数となるため、人気化となればIPO株の取得は今回のタイミー(215A)も困難となりそうです。
証券会社 | IPO株推定配分数 | IPO参加スタンス |
大和証券(主幹事) | 28,210枚 | 参加 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(主幹事) | 21,855枚 | 参加 |
モルガン・スタンレーMUFG証券(主幹事) | 6,353枚 | 証券口座なし |
野村證券 | 2,541枚 | 参加 |
みずほ証券 | 1,525枚 | 参加 |
SBI証券 | 1,525枚 | 参加 |
SMBC日興証券 | 508枚 | 不参加 |
岩井コスモ証券 | 254枚 | 不参加 |
水戸証券 | 254枚 | 証券口座なし |
岡三証券 | 254枚 | 不参加 |
楽天証券(100%完全抽選) | 254枚 | 参加 |
大和コネクト証券(委託幹事) | ?枚 | 参加 |
auカブコム証券(委託幹事) | ?枚 | 参加 |
岡三オンライン(委託幹事) | ?枚 | 不参加 |
これまでも数々の「お祭りIPO」がありましたが、感覚的にお祭りIPOは大きな利益は望めないものの、勝率は90%以上はあると思っています。とはいえ、いつも申し上げておりますが「投資は自己責任」です。最終的にはご自身に決めて頂く必要があります。冒頭の通り今回の記事はあくまでも個人的な見解であり、個人的なIPO参加スタンスであることをご了承下さい。
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