PRISM BioLab(206A)がIPO(新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。本日は7月分のIPO新規上場承認発表が1社ありました。となると実質的に6月分は11社で確定と考えて良さそうです。
PRISM BioLab(206A)の上場日は2024年7月2日(火)で、今のところは単独上場、上場市場はIPO市場では人気の高い東証グロース市場への上場で、IPO主幹事もIPO愛好家人気の高いSMBC日興証券となっております。6月以降はSMBC日興証券主幹事がやたらと目立ちますね。
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PRISM BioLab(206A)のIPO(新規上場)情報
設立:2012年4月2日
業種:医薬品
事業の内容:独自の創薬基盤(PepMetics技術)を用いた新規医薬品の研究・開発
上場市場 | 東証グロース |
コード | 206A |
名称 | PRISM BioLab |
公募株数 | 4,000,000株 |
売出し株数 | 0株 |
オーバーアロットメント | 600,000株 |
IPO主幹事証券 | SMBC日興証券 |
IPO引受幹事証券 | 大和証券 みずほ証券 SBI証券 岩井コスモ証券 松井証券(前受け金不要) 丸三証券 大和コネクト証券(委託幹事決定) |
IPO発表日 | 5月27日(月) |
上場日 | 7月2日(火) |
仮条件決定日 | 6月14日(金) |
ブック・ビルディング期間 | 6月17日(月)~6月21日(金) |
公開価格決定日 | 6月24日(月) |
IPO申し込み期間 | 6月25日(火)~6月28日(金) |
上場時発行済株式総数 | 35,354,800株 |
時価総額 | 153.7億円 |
吸収金額 | 20.0億円 |
想定価格 | 435円(43,500円必要) |
今回の募集は簡易型のグローバルオファリングとなるため、公募株式4,000,000株のうちの一部は欧州及びアジアを中心とする海外市場(米国及びカナダ除く)の海外投資家にも販売される予定となっています。国内販売株数及び海外販売株数の最終的な内訳は本募集の需要状況等を勘案した上で、公開価格決定日6月24日(月)に決定されます。
そしてこのPRISM BioLab(206A)のIPO幹事団(シンジケート)の中には大和証券が入っているため、グループ会社となる大和コネクト証券がIPO委託幹事(裏幹事)に入る可能性が高いです。
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PRISM BioLab(206A)のIPO(新規上場)事業内容等
PRISM BioLab(206A)は独自の創薬基盤技術である「PepMetics技術」を活用した医薬品の研究開発を行い、製薬会社等と提携、共同研究、導出することにより収入を得る創薬事業を展開しています。
PepMetics技術を最大限に活用するために、自社で創薬標的を選定してプログラムを創出する「自社開発事業」と、大手製薬会社の創薬標的に同社の技術を利用してプログラムを創出する「共同開発事業」の二つのビジネスモデルを並行して行っています。
自社開発事業では、PepMetics技術に適し、かつアンメットメディカルニーズ(いまだに治療法が見つかっていない疾患に対する医療ニーズ)が高い疾患を治癒する可能性の高い創薬標的を選定し、自社でHit化合物の創出、Hit化合物から臨床候補化合物への最適化(Optimization)を行い、臨床試験に入るために動物等で確認する非臨床試験を進めながら開発パートナーとなる製薬会社を探し導出いたします。
共同開発事業では、創薬標的をすでに持っている製薬会社等をパートナーとし、同社のPepMetics技術を活用してHit化合物を創出し、最適化を行います。従来の契約では、最適化はパートナーの意向に応じて共同、もしくはパートナーが単独で行うことになっておりましたが、Eli Lilly and Company社との契約以降は同社がLead化合物もしくは臨床候補化合物までの合成並びに化合物評価を行う契約への転換を図っております。
【手取金の使途】
手取概算額1,550,800千円に、海外販売の手取概算額(未定)及び本第三者割当増資の手取概算額上限240,120千円を合わせた、手取概算額合計上限1,790,920千円については、①自社開発プログラム及び創薬基盤の開発にかかる研究開発費として2024年9月期に141,845千円、2025年9月期に708,178千円、2026年9月期に632,672千円、②生物評価系設備及び化学系設備の購入費として2024年9月期に229,195千円、2025年9月期に61,650千円、2026年9月期に17,380千円に充当する予定であります。
(PRISM BioLabのIPO目論見書より一部抜粋)
PRISM BioLab(206A)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス
PRISM BioLab(206A)の市場からの吸収金額はIPO想定価格435円としてオーバーアロットメント含め20.0億円と規模的に東証グロース市場への上場としては中型サイズとなり、やや荷もたれ感のある水準となります。
IPO募集株数は公募株及び売り出し株(OA分)合わせて4,600,000株と比較的多めにありますが、今回の募集は簡易型のグローバルオファリングで海外投資家への販売(未定)もあるため、国内分の募集株は減少します。
上述の通りPRISM BioLab(206A)の事業内容は独自の創薬基盤(PepMetics技術)を用いた新規医薬品の研究・開発ということで、独自のヘリックスペプチド模倣技術である「PepMetics技術」を用いて新薬を開発することを目指すバイオベンチャーです。
これまで創薬が困難とされていた標的を創薬可能にすることで新たな創薬パラダイムを作り出し、治療法のなかった病気を治療することを目標に、新たな創薬基盤(PepMetics技術)を構築して新薬開発に取り組んでいます。
PRISM BioLab(206A)の株主の中には筆頭株主含めベンチャーキャピタルの保有株が7社19,068,400株(発行済株式総数の60.8%)ありますが、今回のIPO(新規上場)に際する売り出しでの放出はありません。90日間のロックアップが掛かっていますが、公開価格の1.5倍となれば解除され売却可能となります。
今回のIPO募集株の内訳は売り出し株無しの公募株のみと既存株主の換金色は無く、単価も個人投資家が買いやすい低位株設定となっている上に、簡易型のグローバルオファリングで海外投資家への販売(未定)もあるため、海外販売割合次第では公開規模も縮小されます。
とはいえ、バイオ関連銘柄は公開規模が小さいからといって安心できるとは限りません。2023年10月上場のケイファーマ(4896)は国内募集のみで計算すると公開規模は10億円にも満たなかったものの、地合いが悪く公募割れスタートとなりました。逆に2024年2月上場のVeritas In Silico(130A)はほぼ同サイズでありながらも地合い好調で好スタートとなっています。地合いに左右される傾向が強いことがわかりますね。
さらにPRISM BioLab(206A)の業績は赤字となっており、赤字の創薬系バイオベンチャーに対する投資家の見方は厳しめです。特にIPO地合いが不透明な時はより一層の警戒が必要となるかもしれません。
いずれにしてもこういったバイオ関連銘柄のIPO参加スタンスは素人では判断が難しいため、ひとまずの初値評価はD級評価とさせて頂き、とりあえず管理人の個人的なこのPRISM BioLab(206A)のIPO参加スタンスも中立で、今後の仮条件設定や大口(機関投資家、海外投資家)の評価、そして大手初値予想会社の見解などを見てから決めたいと思います。
直近では6月14日(金)上場予定のChordia Therapeutics(190A)も赤字の創薬系バイオベンチャーとなり、このPRISM BioLab(206A)のIPO申し込み期間は6月17日(月)~6月21日(金)なので、Chordia Therapeutics(190A)の結果を参考にしてからIPO参加スタンスを決めるのも一つかもしれませんね。
PRISM BioLab(206A)のIPO(新規上場)業績等
PRISM BioLab(206A)のIPO経営指標
PRISM BioLab(206A)のIPO売上高及び経常損益
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