ヒューマンテクノロジーズ(5621)がIPO新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。昨日(11月17日)IPO新規上場承認発表された2社のうちのもう1社となります。これで12月IPOは12社となりました。

IPO新規上場承認発表2社2023.11.17

当記事はヒューマンテクノロジーズ(5621)のIPO紹介記事となりますが、もう1社のマーソ(5619)のIPO詳細についてはすでに下記記事にてご紹介させて頂いております。

ヒューマンテクノロジーズ(5621)の上場日は2023年12月22日(金)で、今のところは単独上場、上場市場はIPO市場では人気の高い東証グロース市場への上場で、IPO主幹事はみずほ証券大和証券2社共同主幹事となっております。

ヒューマンテクノロジーズ(5621)のIPO(新規上場)情報

設立:2011年12月13日
業種:情報・通信業
事業の内容:勤怠管理を中心としたクラウドサービスの開発及び提供

ヒューマンテクノロジーズ(5621)IPO上場承認

上場市場東証グロース
コード5621
名称ヒューマンテクノロジーズ
公募株数1,000,000株
売出し株数2,288,000株
オーバーアロットメント493,200株
IPO主幹事証券みずほ証券
大和証券
IPO引受幹事証券SBI証券
楽天証券100%完全抽選
大和コネクト証券委託幹事決定
IPO発表日11月17日(金)
上場日12月22日(金)
仮条件決定日12月4日(月)
ブック・ビルディング期間12月6日(水)~12月12日(火)
公開価格決定日12月13日(水)
IPO申し込み期間12月14日(木)~12月19日(火)
上場時発行済株式総数9,100,000株
時価総額85.5億円
吸収金額35.5億円
想定価格940円(94,000円必要)

今回の募集は簡易型のグローバルオファリングとなるため、売出株式2,288,000株のうちの一部は欧州及びアジアを中心とする海外市場(米国及びカナダ除く)の海外投資家にも販売される予定となっています。国内販売株数及び海外販売株数の最終的な内訳は本募集及び引受人の買取引受による売出しの需要状況等を勘案した上で、売出価格決定日12月13日(水)に決定されます。

そしてこのヒューマンテクノロジーズ(5621)の2社共同主幹事の1社は大和証券となっていることから、グループ会社となる大和コネクト証券がすでにIPO委託幹事(裏幹事)に入ることが決まっています。

詳細や口座開設はコチラ ⇒ 大和コネクト証券公式サイト
CONNECT

ヒューマンテクノロジーズ(5621)のIPO(新規上場)事業内容等

ヒューマンテクノロジーズ(5621)はグループ会社で、株式会社ヒューマンテクノロジーズ及び連結子会社4社により構成されており、勤怠管理SaaS事業を営んでいます。勤怠管理以外にも人事管理、給与計算、データ分析などを有するクラウド勤怠管理システム「KING OF TIME」の開発・販売を主たる事業としています。

ヒューマンテクノロジーズ(5621)IPO事業内容

KING OF TIME」は2003年12月のリリース後、多岐にわたる機能改善を行い、顧客ニーズを汲み上げ多機能化を実現した結果、業種・業態、企業規模に大きく偏らず、導入されるサービスに成長しており、機能面の特徴として以下の6つが挙げられます。

①打刻方法

顔認証や静脈認証などの生体認証やICカードなど、働き方や業務形態に応じた最適な打刻方法を選択可能で、出勤はオフィスでICカード、退勤は外出先からスマートフォンといったように、環境に合わせて複数の打刻手段を組み合わせることも可能です。

②管理集計機能

顧客からの要望を反映して長年バージョンアップを重ねてきた結果、各社各様の就業規則に対応した勤怠管理を実現することができます。法定の休暇管理だけでなく独自に付与する休暇の管理や、残業申請などの各種申請承認、勤怠データの給与連携などの機能が備わっています。

③データ活用機能

集計された従業員・勤怠データを給与計算サービスや人事管理サービスへ活用できます。給与計算サービスとの連携方法は、CSV連携とAPI連携の2通りがあり、CSV連携は顧客毎に出力する項目とレイアウトを設定でき、API連携は公開している項目数が多くAPI連携実績が多数あります。

④誰でも使える

顧客からの要望を反映して長年バージョンアップを重ねてきた結果、利用しやすいシンプルな画面構成となっています。パソコン操作が苦手なユーザーや従来の紙のタイムカードを使用するユーザーであってもスムーズな乗り換えが可能です。

⑤充実のサポート体制

チャット、電話(要予約)、オンラインヘルプ、動画などのコンテンツがあり、無料体験中から本番運用を想定しての利用が可能です。

⑥最新のセキュリティ完備

ハードウエア・ソフトウエア両面で、また社内外からのアクセスについてセキュアな環境を設定し、システムの運用にあたっています。最新のセキュリティシステムの採用により、顧客の大切な情報を守り、バックアップも複数拠点で行っているため迅速な復旧が可能となっております。

【手取金の使途】
手取概算額834,800千円については、第三者割当増資の手取概算額上限426,519千円と合わせた手取概算額合計上限1,261,319千円について、①システム開発、②マーケティング費用及び③子会社への投融資(海外市場開拓への投資)に充当する予定であります。
(ヒューマンテクノロジーズのIPO目論見書より一部抜粋)

ヒューマンテクノロジーズ(5621)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス

ヒューマンテクノロジーズ(5621)の市場からの吸収金額はIPO想定価格940円としてオーバーアロットメント含め35.5億円と規模的に東証グロース市場への上場としては中型サイズとなり、やや荷もたれ感のある水準となります。IPO株数は公募株及び売り出し株合わせて32,880枚と多めにありますが、簡易型のグローバルオファリングとなるため、海外投資家への販売もあります。

上述の通りヒューマンテクノロジーズ(5621)の事業内容は勤怠管理を中心としたクラウドサービスの開発及び提供ということで、従業員の勤務状況(出退勤時間、実働時間、時間外労働時間、及び欠勤日数や有給残日数などの情報)を記録し、会社がその状況について正確に把握するためのクラウド勤怠管理システム「KING OF TIME」を軸に企業の労働生産性向上に向けた課題の解決を行っています。

クラウド勤怠管理システム「KING OF TIME」の他にも、2,500万人以上のユーザーが利用する世界標準のPC認証強化システム「DigitalPersona AD MFA」、幅広いアプリケーションのシングルサインオンを統合管理することが可能なシングルサインオンシステム「DigitalPersona AD SSO」、指紋認証システム開発パッケージ「DigitalPersona SDK」なども提供しています。


※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。

ヒューマンテクノロジーズ(5621)の株主の中にはベンチャーキャピタル(投資ファンド)の保有株は無く、既存株主には180日間及び360日間のロックアップが掛かっているため、上場時の余計な売り圧力はありません。

東証グロース上場で情報・通信業セクターのクラウド関連と人気業態ではありますが、働き方改革施行による労務管理のシステム化が進んでおり、勤怠管理システムはすでに多くの企業が導入している分、多くの企業がクラウド型・オンプレミス型・パッケージ型問わず開発及び提供を行っており、もはやオススメ商品を探すのでさえ苦労するほど競合他社が多く差別化が難しい業態となります。

業績は増収減益が続いていましたが、今期(2024年3月期)は47.8%程度の増収が見込まれており、見た目は悪くありません。公開規模はIPO想定価格(940円)ベースで35.5億円と簡易型のグローバルオファリングで海外投資家への販売があるものの、今の冷え込んだIPO市場では荷もたれ感が意識されそうです。ひとまずの初値評価はD級評価といったところになるでしょうか。

よってとりあえず現時点での管理人の個人的なこのヒューマンテクノロジーズ(5621)のIPO参加スタンスは中立で、今後の仮条件設定や大口(機関投資家、海外投資家)の評価、そして大手初値予想会社の見解などを見てから決めたいと思います。

ヒューマンテクノロジーズ(5621)のIPO(新規上場)業績等

ヒューマンテクノロジーズ(5621)のIPO経営指標
ヒューマンテクノロジーズ(5621)IPO経営指標

ヒューマンテクノロジーズ(5621)のIPO売上高及び経常利益
ヒューマンテクノロジーズ(5621)IPO売上高及び経常利益

オススメ情報

IPO歴15年以上の管理人のIPO当選実績を基にランキング形式でIPO投資にオススメの証券会社をご紹介させて頂いております。
IPO投資用オススメ証券会社ランキング

IPO情報はもちろん、下記IPOゲッター公式LINEでしか語れないマル秘情報も配信頻度は多くありませんがたまに配信しています。もちろん1対1のチャットも可能ですよ。
line友だち追加