JX金属(5016)がIPO(新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。本日(2月14日)はIPO新規上場承認発表が2社ありました。うち1社は珍しく場中(12時00分)の発表だったのでビックリです。
このJX金属(5016)はかねてより上場観測があった企業で、東証プライム市場に上場しているENEOSホールディングス(5020)の連結子会社となります。
当記事はひとまずJX金属(5016)のIPO紹介記事となりますが、もう1社のミーク(332A)のIPO詳細についてはまた後ほど別記事にてご紹介させて頂きたいと思います。記事が出来上がりましたら上記社名テキスト部にもリンク致します。
JX金属(5016)の上場日は2024年3月19日(水)で、メディックス(331A)と2社同日上場、上場市場は株式市場では最上位市場となる東証プライム市場への直接上場で、IPO主幹事は大和証券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、モルガン・スタンレーMUFG証券、JPモルガン証券、野村證券、SMBC日興証券の7社共同主幹事となっております。
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JX金属(5016)のIPO(新規上場)情報
設立:2002年9月27日
業種:非鉄金属
事業の内容:半導体材料、情報通信材料の製造及び販売、資源開発、金属の製錬、リサイクル
上場市場 | 東証プライム |
コード | 5016 |
名称 | JX金属 |
公募株数 | 0株 |
売出し株数 | 465,160,100株 (国内売出株式数:304,679,900株) (海外売出株式数:160,480,200株) |
オーバーアロットメント | 69,774,000株 |
IPO主幹事証券 | 大和証券 みずほ証券 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 モルガン・スタンレーMUFG証券 JPモルガン証券 野村證券 SMBC日興証券 |
IPO引受幹事証券 | 水戸証券 めぶき証券 SBI証券 楽天証券 マネックス証券 大和コネクト証券(委託幹事決定) 三菱UFJ eスマート証券(委託幹事決定) |
IPO発表日 | 2月14日(金) |
上場日 | 3月19日(水) |
仮条件決定日 | 3月3日(月) |
ブック・ビルディング期間 | 3月3日(月)~3月7日(金) |
売出価格決定日 | 3月10日(月) |
IPO申し込み期間 | 3月11日(火)~3月14日(金) |
上場時発行済株式総数 | 928,463,102株 |
時価総額 | 8,003.3億円 |
吸収金額 | 4,611.1億円(国内:3,227.7億円) |
想定価格 | 862円(86,200円必要) |
今回のIPO募集は正式なグローバルオファリングで、売出株465,160,100株については国内及び海外で販売される予定となっており、国内売出株式数304,679,900株及び海外売出株式数160,480,200株を目処に行われる予定ですが、最終的な内訳は需要状況等を勘案の上、売出価格決定日3月10日(月)に決定される予定となっております。
そしてこのJX金属(5016)のIPO共同主幹事の中には大和証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券が入っているため、グループ会社となる大和コネクト証券と三菱UFJ eスマート証券がそれぞれIPO委託幹事(裏幹事)に入る可能性が高いです。
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JX金属(5016)のIPO(新規上場)事業内容等
JX金属(5016)はグループ会社で、JX金属株式会社及び連結子会社79社、持分法適用関連会社17社で構成され、半導体・情報通信分野に欠かせない銅やレアメタルを原料とする先端素材の開発・製造・販売を主な内容としてグローバルな事業活動を行っており、半導体用スパッタリングターゲットや圧延銅箔を主力製品としています。
半導体材料セグメント、情報通信材料セグメント、基礎材料セグメントの3つの報告セグメントにて構成されており、成長戦略のコアである半導体材料セグメントと情報通信材料セグメントをフォーカス事業と位置付け、先端素材分野での技術の差別化や市場創造を通じて、市場成長以上の利益成長を目指し、基礎材料セグメントをベース事業と位置付け、銅・レアメタルの安定供給を通じてフォーカス事業を支える役割を担っています。
(薄膜材料事業部)
高純度化や組成・組織制御などの当社のコア技術を駆使し、半導体や磁性材料向けのスパッタリングターゲットをはじめ、各種高機能デバイス、最先端IT機器、医療機器、電気自動車に用いられる製品をグローバルに展開しております。
(タンタル・ニオブ事業部)
同社グループのTANIOBISは、世界各地に製造・販売拠点を有する世界有数のタンタルとニオブの材料メーカーであり、主要製品は半導体用スパッタリングターゲットやコンデンサ用のタンタル粉・ニオブ粉、SAWデバイスや光学レンズ用のタンタル酸化物・ニオブ酸化物、半導体用のタンタルやニオブ等の塩化物、その他の高機能粉末材料です。
(機能材料事業部)
機能材料事業部では、主力製品である圧延銅箔に加えて、AIサーバ向け等の高機能コネクタなどに使われるチタン銅、コネクタやリードフレームに使われるコルソン合金などの銅合金を取り扱っております。
(東邦チタニウム)
チタンは、軽量・高強度・高耐食という特性を持つ金属であり、航空機や海水淡水化プラント、発電プラントなど幅広い分野で利用されております。
(タツタ電線)
電線・ケーブル製造で培った技術を多様な製品や事業に発展させており、電子材料事業、電線・ケーブル事業、その他事業を軸とした事業展開を行っています。
(資源事業部)
資源事業は当社の祖業であり、1905年に日立鉱山を開業して以来、国内外の鉱山を対象として、探鉱から開発、操業、休廃止鉱山の管理に至るまでをステークホルダーと協業しながら行ってきました。長年の現場経験を通じて培った鉱床評価技術、低品位銅鉱石から効率的に銅を分離・回収する技術、低環境負荷技術等を活用し、現在は海外の銅鉱山やレアメタル鉱山への参画や国内の含金珪酸鉱鉱山の操業を行っております。
(金属・リサイクル事業部)
金属・リサイクル事業部は、金属製錬とリサイクルの一体的な事業運営を推進しており、銅精鉱と使用済み家電製品・電子機器などのリサイクル原料から、高効率な製錬プロセスを通じて純度99.99%以上の銅地金を生産するとともに、銅を製錬する過程の副産物として、貴金属やレアメタル、硫酸などの生産を行っております。
※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。
JX金属(5016)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス
JX金属(5016)の市場からの吸収金額はIPO想定価格862円としてオーバーアロットメント含め4,611.1億円と規模的に東証プライム市場への直接上場となりますが、超大型サイズとなり荷もたれ感のある水準となります。
IPO募集株数は公募株無しの売出し株のみでOA含め534,934,100株と多めにありますが、今回のIPO募集は正式なグローバルオファリングとなるため、海外募集分(160,480,200株)を除いた国内の募集分はOA含め374,453,900株まで減少される見込みです。
上述の通りJX金属(5016)の事業内容は半導体材料、情報通信材料の製造及び販売、資源開発、金属の製錬、リサイクルということで、半導体分野・情報通信分野に欠かせない先端素材の開発・製造・販売及び銅やレアメタルの資源開発及び製錬・リサイクルなどを手掛け、上流から下流までを繋ぐ強固なサプライチェーンをグローバルに展開しています。
シリコンウエハ上にトランジスタや配線層を形成するためのPVD(物理気相成長法)工程で必要となる高純度の金属材料「半導体用スパッタリングターゲット」市場においては世界シェア64%(富士経済調べ)を有しています。
冒頭の通りJX金属(5016)はENEOSホールディングス(5020)の連結子会社となるため、ENEOSホールディングス(5020)がJX金属(5016)の株式を100%(928,463,102株)保有しています。
今回のIPO(新規上場)に際する売出しでENEOSホールディングス(5020)が57.6%(534,934,100株)放出し、保有株式は42.4%(393,529,002株)まで減少するため、JX金属(5016)は連結子会社から持分法適用会社となる見込みです。
国内売出し株(304,679,900株)の一部は同社グループ役員の経営へのコミットメント強化のため、JX金属グループ役員持株会に取得金額9.1億円に相当する株式、福利厚生の充実のため、JX金属グループ従業員持株会に取得金額1.7億円に相当する株式、同社従業員のうち、特に管理職の経営へのコミットメント強化のため、取得金額10.0億円に相当する株式、あわせて20.8億円相当の株式を上限として売付け(親引け)される予定となっています。
JX金属(5016)の公開規模はIPO想定価格(862円)ベースで4,611.1億円と、昨年(2024年)10月上場の東京地下鉄(9023)東京メトロ(3,486.0億円)よりも大きい規模となっており、すでに大手メディアでも取り上げられており早くも話題性は抜群です。大手五大証券がしっかりIPO主幹事に入っているため宣伝力も問題無さそうです。
今後のスケジュール(3月IPOラッシュ)やIPO地合いによって左右されるとは思いますが、このJX金属(5016)も業績は堅調で超大型の東証プライム市場上場案件となることから「お祭りIPO」となる可能性はあるかもしれませんね。とはいえさすがに大幅上昇は見込みにくいため、初値評価はD級評価といったところになりそうです。
超大型IPOで参加判断が難しいため、とりあえず現時点の管理人の個人的なこのJX金属(5016)のIPO参加スタンスは中立で、今後の仮条件設定や大口(機関投資家、海外投資家)の評価、そして大手初値予想会社の見解などを見てから本格的に決めたいと思います。IPO株数も多く「お祭りIPO」となれば、どれだけIPO株を集めれるかが焦点となりそうですね。
JX金属(5016)のIPO(新規上場)業績等
JX金属(5016)のIPO経営指標
JX金属(5016)のIPO売上高及び営業利益
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JX金属は、沿革では1905(M38)年茨城県日立市の日立鉱山(銅山)から始まり、何度も合併、分離を繰り返してますね。
日立製作所の母体になったことや、新田次郎「ある町の高い煙突」でも知られてます。
銅山は1981年に閉山してますが、精錬や金属加工の技術があるから現在まで存続してるんでしょう。
その辺はIPOでも評価されるでしょうか?
おはようございます、そよ風さん。
基本的にIPOはファンダメンタルでもテクニカルでもなく需給という名の人気投票で決まることが多いため、企業の業績が評価されることはあっても沿革が評価されるというのは過去を見てもあまり無いと思います。もちろんこれは個人的な見解です。
こんにちわ
JX金属についてですが、どの予想サイトを見ても評価はいまいちですね。
直近の売上が半減しているように見えるグラフ、ニッチなサービス、価格、当たりやすさなどを考慮しても、ここまで評価が揃って低いのは意外に思えます。
実際のところ、皆さん表向きは慎重な素振りを見せつつ、裏では全力で買い向かっているのでしょうか?
こんばんは、鬼胃酸さん。
どの予想サイトのことをおっしゃっているのか存じませんが、今出ている予想サイトは私のサイト含めほぼ素人の予想かと思います。
ひとまずはプロの初値予想屋会社さんの評価を見てから参加不参加の判断をするのが最適解かと思います。