湖北工業(6524)がIPO新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。昨日に引き続き本日も3社のIPO新規上場承認発表がありました。しかも3社ともにそこそこの大型案件です。

IPO新規上場承認発表3社2021.11.16

ひとまず当記事はこの湖北工業(6524)のIPO紹介となりますが、残り2社のライフドリンク カンパニー(2585)Finatextホールディングス(4419)のIPO紹介については後ほどまた別記事にてそれぞれご紹介させて頂きます。

湖北工業(6524)の上場日は12月21日(火)で、ライフドリンク カンパニー(2585)2社同日上場、上場市場はIPO市場では不人気市場となる東証二部市場への上場で、IPO主幹事はIPO申し込み時の前受け金が不要の野村證券となっております。意外にも野村證券は12月のIPO初主幹事です。

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11月18日(木)追記

11月17日(水)にラバブルマーケティンググループ(9254)が12月21日(火)上場でIPO発表されたので、3社同日上場となります。

湖北工業(6524)のIPO(新規上場)情報

設立:1959年9月30日
業種:電気機器
事業の内容:アルミ電解コンデンサ用のリード端子及び光ファイバ通信網用の光部品・デバイスの製造・販売

湖北工業(6524)IPO上場承認

上場市場東証二部
コード6524
名称湖北工業
公募株数1,600,000株(自己株式の処分)
売出し株数1,000,000株
オーバーアロットメント390,000株
IPO主幹事証券野村證券前受け金不要
IPO引受幹事証券三菱UFJモルガン・スタンレー証券
SMBC日興証券
SBI証券
西村証券
丸三証券
あかつき証券
LINE証券委託幹事
auカブコム証券委託幹事
IPO発表日11月16日(火)
上場日12月21日(火)
仮条件決定日12月3日(金)
ブック・ビルディング期間12月6日(月)~12月9日(木)
公開価格決定日12月10日(金)
IPO申し込み期間12月13日(月)~12月16日(木)
時価総額345.6億円
吸収金額114.8億円
想定価格3,840円(384,000円必要)

募集株のうちの一部は欧州及びアジアを中心とする海外市場(米国及びカナダ除く)の海外投資家にも販売される予定となっており、国内販売株数及び海外販売株数の最終的な内訳は本募集及び引受人の買取引受による売出しの需要状況等を勘案した上で、発行価格決定日12月10日(金)に決定されます。

そしてこの湖北工業(6524)のIPO主幹事は野村證券となっていることから、グループ会社となるLINE証券IPO委託幹事(裏幹事)入りがほぼ確定となりそうです。ちなみにただ今LINE証券現金4,000円がもらえる当ブログ限定タイアップキャンペーンを開催しています。

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さらにIPO幹事団(シンジケート)の中には三菱UFJモルガン・スタンレー証券が入っているため、グループ会社となるauカブコム証券IPO委託幹事(裏幹事)入りとなる可能性が高いです。こちらも当ブログ限定タイアップキャンペーン開催中です。

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湖北工業(6524)のIPO(新規上場)事業内容等

湖北工業(6524)はグループ会社で、湖北工業株式会社及び連結子会社5社(KOHOKU ELECTRONICS (S) PTE.LTD.KOHOKU ELECTRONICS (M) SDN.BHD.東莞瑚北電子有限公司蘇州瑚北光電子有限公司KOHOKU LANKA (PVT) LTD.)で構成されており、主な事業は「リード端子事業(アルミ電解コンデンサ用リード端子の製造・販売)」「光部品・デバイス事業(光ファイバ通信網用光部品の製造・販売等)」となります。

湖北工業(6524)IPO事業内容

リード端子事業

リード端子事業は、生活家電・情報通信機器・自動車等の、内部に電子基板を持つ製品に搭載されるアルミ電解コンデンサの主要構成部品であるリード端子の製造販売を行っております。1959年の設立当初からの創業事業であり、湖北工業グループ全体で年間400億個余りを生産し、主要アルミ電解コンデンサメーカーへの供給を行っております。
湖北工業(6524)IPOリード端子事業

光部品・デバイス事業

光部品・デバイス事業は、情報通信に欠かせない光ファイバ通信の機器や光モジュールに使用される「光部品(FA製品)」及び「光デバイス(YD製品)」を製造販売しており、特に1955年より高信頼性(水深6,000メートルの海底で25年間故障せず機能し続けること)が要求される光アイソレータの製造販売に携わっております。
湖北工業(6524)IPO光部品・デバイス事業

公式サイトで2019年3月9日(土)に放送された、びわ湖放送の番組「滋賀経済NOW」にて、湖北工業の光部品・デバイス事業が取り上げられたとの紹介動画がありました。もう2年ほど前の動画ですが、創業60年超えの企業からすればまだたかが2年なのかもしれませんね^^;


※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。

【手取金の使途】
手取概算額5,676百万円については、海外販売の手取概算額(未定)と合わせて、設備投資資金として1,895百万円、連結子会社4社への投融資として2,166百万円を充当する予定であります。
また、残額については、当社において上記以外の設備投資資金として充当する予定でありますが、具体化している事項はありません。
なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用する予定であります。
(湖北工業のIPO目論見書より一部抜粋)

湖北工業(6524)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス

湖北工業(6524)の市場からの吸収金額はIPO想定価格3,840円としてオーバーアロットメント含め114.8億円と規模的に東証二部市場への上場としては大型サイズとなり、荷もたれ感を感じる水準となります。IPO株数は公募株及び売り出し株合わせて26,000枚と多くありますが、海外投資家への販売もあります。

上述の通り湖北工業(6524)の事業内容はアルミ電解コンデンサ用のリード端子及び光ファイバ通信網用の光部品・デバイスの製造・販売ということで、このニッチな分野では世界トップシェアを誇り、およそ40%を占めているようですが、残念ながらIPO市場では地味業態となることから人気化するのは厳しい内容となりそうです。

社名(湖北工業)から本社は滋賀県にあることは関西の方ならすぐにわかりますね。琵琶湖の北部地区(湖北)となる長浜市にあります。設立(1959年9月)からおよそ62年の老舗企業となることから社会的信頼度やこの分野での技術力は高くオンリーワンなのかもしれませんが、IPO目線で見るとやはり今さら上場感が否めません。

湖北工業(6524)IPO特徴

この業界では世界トップシェアを誇る企業でスマホやIoT機器など情報機器の普及でニーズは年々高まっており、直近の業績も驚くほど好調に推移しています。とはいえIPO市場は基本的に需給主導(人気投票)となり、いくら技術的な部分が優れていても地味な業態や老舗企業にとっては不利な世界となります。

東証二部上場の漢字社名の老舗企業の地味業態と不人気を掛け合わせた内容となることに加えて、IPOラッシュ期で地合い不安定の中の公開規模114.8億円という大型サイズ、海外投資家への販売があるものの、この中身で海外人気が高まるのかどうかも個人的には少々疑問です。ある意味海外投資家の動向は見ものです。

いずれにしても現段階では初値が堅調にスタートするイメージが描きにくいことから、ひとまずの初値評価は良く言ってD級評価、今のIPO地合いが続けば完全にE級評価に転落となるかもしれません。大手初値予想会社も厳しい評価を出して来るのではないでしょうか。

よってとりあえず現時点での管理人の個人的なこの湖北工業(6524)のIPO参加スタンスは基本スルーで、IPOチャレンジポイント狙いでのSBI証券のみの参加となりそうです。単価もIPO想定価格ベースで3,840円とそこそこの値ガサとなることから、最悪の展開となった際はリスクも大きくなる点には注意が必要かと思います。

湖北工業(6524)のIPO(新規上場)業績等

湖北工業(6524)のIPO経営指標
湖北工業(6524)IPO経営指標

湖北工業(6524)のIPO売上高及び経常利益
湖北工業(6524)IPO売上高及び経常利益

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