オカムラ食品工業(2938)がIPO(新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。本日はIPO新規上場承認発表が1社あり、これで9月IPOは11社目となりました。明日2社発表されて最終的に13社となれば、観測通りとなりますがどうなるでしょうか。
オカムラ食品工業(2938)の上場日は2023年9月27日(水)で、AVILEN(5591)と2社同日上場、上場市場はIPO市場ではやや人気の劣る東証スタンダード市場への上場で、IPO主幹事はIPO申し込み時の前受け金が不要の野村證券となっております。
オカムラ食品工業(2938)のIPO(新規上場)情報
設立:1971年8月2日
業種:食料品
事業の内容:サーモンの養殖、水産品の加工・販売
上場市場 | 東証スタンダード |
コード | 2938 |
名称 | オカムラ食品工業 |
公募株数 | 1,050,000株 |
売出し株数 | 0株 |
オーバーアロットメント | 157,500株 |
IPO主幹事証券 | 野村證券 |
IPO引受幹事証券 | 大和証券 みずほ証券 SMBC日興証券 SBI証券 楽天証券(100%完全抽選) 大和コネクト証券(委託幹事決定) |
IPO発表日 | 8月24日(木) |
上場日 | 9月27日(水) |
仮条件決定日 | 9月7日(木) |
ブック・ビルディング期間 | 9月8日(金)~9月14日(木) |
公開価格決定日 | 9月15日(金) |
IPO申し込み期間 | 9月19日(火)~9月22日(金) |
上場時発行済株式総数 | 7,785,210株 |
時価総額 | 130.7億円 |
吸収金額 | 20.2億円 |
想定価格 | 1,680円(168,000円必要) |
大手五大証券のうちの4社(野村證券、大和証券、みずほ証券、SMBC日興証券)がIPO幹事団(シンジケート)に入っています。
そしてこのオカムラ食品工業(2938)のIPO幹事団(シンジケート)の中には大和証券が入っているため、グループ会社となる大和コネクト証券がIPO委託幹事(裏幹事)に入る可能性が高いです。
詳細や口座開設はコチラ ⇒ 大和コネクト証券公式サイト
オカムラ食品工業(2938)のIPO(新規上場)事業内容等
オカムラ食品工業(2938)はグループ会社で、株式会社オカムラ食品工業及び連結子会社9社で構成され「養殖事業」「国内加工事業」「海外加工事業」「海外卸売事業」の4つの事業を柱としてビジネスを展開しています。
生食用のサーモントラウトを養殖し、国内外に向け販売する事業で、Musholm A/Sにおいては毎年約3,500トンのサーモントラウトを生産しております。更にサーモン養殖の世界的なリーダーであるノルウェーの養殖との差別化を図るため、卵を持たせる養殖を行っています。
魚卵・成魚を原料として顧客の要望にそって加工し、販売を行う事業で、国内加工事業における加工拠点は青森県青森市に所在する当社青森本社併設の第一工場と第二工場です。
海外の加工拠点において水産加工品を製造する事業で、国内加工事業と同様に、当社養殖事業からの原料仕入れに加え、自社仕入れチームが自身で良質な原料を世界中から調達し加工販売まで行います。
シンガポール、マレーシア、台湾及びタイに拠点を有しており、現地の日系スーパーマーケットや日本食レストランに、日本から輸入した日本食材を販売しております。顧客のニーズに応じて他社から幅広く商材を調達しておりますが、自社グループ内で養殖・加工した商材も当事業を通じて海外市場に販売されております。
※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。
【手取金の使途】
差引手取概算額1,618百万円については第三者割当増資の手取概算額上限244百万円と合わせた合計手取概算額上限1,863百万円については、①連結子会社における養殖設備の増強のための投融資資金として1,586百万円、②当社における工場設備資金に277百万円を充当する予定であります。
なお、上記調達資金は、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。
(オカムラ食品工業のIPO目論見書より一部抜粋)
オカムラ食品工業(2938)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス
オカムラ食品工業(2938)の市場からの吸収金額はIPO想定価格1,680円としてオーバーアロットメント含め20.2億円と規模的に東証スタンダード市場への上場としては中型サイズとなり、やや荷もたれ感のある水準となります。IPO株数は売り出し株なしの公募株のみで10,500枚と一応万枚超えあります。
上述の通りオカムラ食品工業(2938)の事業内容はサーモンの養殖、水産品の加工・販売ということで、サーモンを中心とした川上から川下までの垂直統合型のビジネスモデルで、日本及びデンマークでサーモントラウトの養殖を行っており、養殖されたサーモンは鮮魚として外食品や小売店に販売するほか原料として主にグループ内で販売しています。
オカムラ食品工業(2938)の株主の中にはベンチャーキャピタル(投資ファンド)の保有株は無く、既存の上位株主には解除価格無しで90日間及び180日間のロックアップが掛かっているため、上場時の大きな売り圧力はありません。公募株式1,050,000株のうち取得金額1,000万円相当の株式数を上限として福利厚生を目的に従業員持株会に売付け(親引け)する予定となっています。
事業内容はサーモントラウトの養殖及び水産品の加工販売と地味な食料品セクター、上場市場も初値上昇率の鈍い東証スタンダード市場、売り出し株無しの公募株のみで既存株主の換金感は無いものの、公開規模はIPO想定価格(1,680円)ベースで20.2億円とやや荷もたれ感のあるサイズとなります。
コロナ禍の回転寿司向け水産物が好調で業績は売上収益ともに右肩上がりで伸びていますが、福島第一原発の処理水の海洋放出計画で日本産食品の輸入規制を強化する動きのあった中国が、いよいよ本日(8月24日)東京電力が処理水の海洋放出を始めたことで、日本を原産地とする水産物を全面禁輸すると発表しており、アジアでの販路拡大となると少なからず影響を受けそうです。
オカムラ食品工業(2938)の上場日は9月27日(水)で公開規模33.0億円規模で人気のAI(人工知能)関連銘柄となるAVILEN(5591)と同日上場となり、世界的な魚食ブームとはいえ、注目度や話題性では完全に負けてしまいそうです。これまた初値評価はD級評価といったところになるでしょうか。
IPO主幹事は営業力に定評のある野村證券となりますが、IPO集中期の中で公開規模やや大きめの地味案件となると埋没リスクもあるため、とりあえず現時点の管理人の個人的なこのオカムラ食品工業(2938)のIPO参加スタンスは中立ですが、よほどの好材料が出て来ない限り、IPOチャレンジポイント狙いでのSBI証券からの申し込み以外はスルーとなるかもしれません。
オカムラ食品工業(2938)のIPO(新規上場)業績等
オカムラ食品工業(2938)のIPO経営指標
オカムラ食品工業(2938)のIPO売上高及び経常利益
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