ソラコム(147A)がIPO(新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。昨日(2月20日)IPO新規上場承認発表があった6社のうちの3社目となります。このソラコム(147A)はかねてよりIPO(新規上場)観測があった企業ですね。
当記事はソラコム(147A)のIPO詳細記事となりますが、残る5社のうちの2社のSTG(5858)とイシン(143A)のIPO詳細についてはすでに下記記事にてご紹介させて頂いており、あと3社のL is B(145A)とハッチ・ワーク(148A)とコロンビア・ワークス(146A)のIPO詳細についてはまた後ほど別記事にてご紹介させて頂きます。記事が出来上がりましたら上記社名テキスト部にもリンクさせて頂きます。
STG(5858)がIPO(新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。TOKYO PRO Market市場から東証グロースへ市場の鞍替え上場となることから証券コ …
イシン(143A)がIPO(新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。本日IPO新規上場承認発表があった6社のうちの2社目となります。 当記事はイシン(143A …
ソラコム(147A)の上場日は2024年3月26日(火)で、L is B(145A)とハッチ・ワーク(148A)と3社同日上場、上場市場はIPO市場では人気の高い東証グロース市場への上場で、IPO主幹事はみずほ証券と大和証券の2社共同主幹事となっております。
2月21日(水)にJSH(150A)が同日上場でIPO新規上場承認発表されたため、3月26(火)は4社同日上場となります。
ソラコム(147A)のIPO(新規上場)情報
設立:2014年11月10日
業種:情報・通信業
事業の内容:IoTプラットフォーム「SORACOM」の開発・提供
上場市場 | 東証グロース |
コード | 147A |
名称 | ソラコム |
公募株数 | 4,733,800株 |
売出し株数 | 6,071,500株 |
オーバーアロットメント | 1,620,700株 |
IPO主幹事証券 | みずほ証券 大和証券 |
IPO引受幹事証券 | 野村證券 SMBC日興証券 岡三証券 東海東京証券 松井証券(前受け金不要) マネックス証券(100%完全抽選) 楽天証券(100%完全抽選) 大和コネクト証券(委託幹事決定) 岡三オンライン(委託幹事決定) |
IPO発表日 | 2月20日(火) |
上場日 | 3月26日(火) |
仮条件決定日 | 3月6日(水) |
ブック・ビルディング期間 | 3月7日(木)~3月13日(水) |
公開価格決定日 | 3月14日(木) |
IPO申し込み期間 | 3月15日(金)~3月21日(木) |
上場時発行済株式総数 | 43,220,809株 |
時価総額 | 354.4億円~376.0億円 |
吸収金額 | 101.8億円~108.1億円 |
想定価格 | 820円~870円(82,000円~87,000円必要) |
今回の募集は簡易型のグローバルオファリングとなるため、売出株式6,071,500株のうちの一部は欧州及びアジアを中心とする海外市場(米国及びカナダ除く)の海外投資家にも販売される予定となっています。国内販売株数及び海外販売株数の最終的な内訳は本募集の需要状況等を勘案した上で、売出価格決定日3月14日(木)に決定されます。
そしてこのソラコム(147A)の2社共同主幹事の1社は大和証券で、平幹事の中には岡三証券が入っているため、それぞれグループ会社となる大和コネクト証券と岡三オンラインがIPO委託幹事(裏幹事)に入る可能性が高いです。特に大和コネクト証券は主幹事からの委託となるため割り当て株数は比較的多めとなりそうです。
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ソラコム(147A)のIPO(新規上場)事業内容等
ソラコム(147A)はグループ会社で、株式会社ソラコム及び連結子会社である米国のSORACOM GLOBAL, INC.及び英国のSORACOM CORPORATION, LTD.の計3社で構成されており、IoTプラットフォーム事業(単一セグメント)を展開しています。
IoTデバイスやIoTSIM、IoTに必要な通信回線、IoTサービスに求められるデータ保存や可視化アプリケーション、ネットワークサービス等をプラットフォームサービスとして提供しており、顧客企業はプラットフォーム「SORACOM」を利用することで、迅速かつ効率的にIoTサービスを立ち上げることが可能となります。
2014年に日本で設立してから、2016年に米国、2017年に欧州に拠点を設立し、180の国と地域で利用できるプラットフォーム「SORACOM」を提供しており、2023年の売上高は63億円、過去4年間営業黒字で2024年3月期の第3四半期の営業利益率は11.8%となっています。海外売上高比率は34.2%と高止まっており、契約回線数は600万回線を超え、毎月継続的に受領しているリカーリング収益は前年比29.2%で成長しています。
【手取金の使途】
手取概算額3,675,056千円については、第三者割当増資の手取概算額上限1,266,779千円と合わせた手取概算額合計上限4,941,836千円を、①事業拡大のための人件費及び採用費として3,486,919千円(2025年3月期:732,381千円、2026年3月期:1,097,913千円、2027年3月期:1,656,625千円)、②広告宣伝・販売促進等のマーケティング投資として929,706千円(2025年3月期:225,399千円、2026年3月期:315,637千円、2027年3月期:388,670千円)、③IoTプラットフォーム「SORACOM」の拡充のための開発費として525,210千円(2025年3月期:89,345千円、2026年3月期:178,984千円、2027年3月期:256,881千円)に充当する予定であります。
なお、上記調達資金は、実際の充当時期までは安全性の高い金融商品等で運用する方針であります。
(ソラコムのIPO目論見書より一部抜粋)
ソラコム(147A)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス
ソラコム(147A)の市場からの吸収金額はIPO想定価格820円~870円(平均単価:845円)としてオーバーアロットメント含め101.8億円~108.1億円(平均価格:105.0億円)と規模的に東証グロース市場への上場としては大型サイズとなり、荷もたれ感のある水準となります。IPO株数は公募株及び売り出し株合わせて108,053枚と多めにありますが、簡易型のグローバルオファリングとなるため、海外投資家への販売もあります。
上述の通りソラコム(147A)の事業内容はIoTプラットフォーム「SORACOM」の開発・提供ということで、顧客企業がIoTを導入・運用する際に直面する共通課題を解決するIoTプラットフォーム「SORACOM」を提供しており、この「SORACOM」を利用することで迅速・効率的にIoTサービスを立ち上げることが可能となります。
※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。
ソラコム(147A)は2022年11月にIPO(新規上場)申請を出したものの、当時の経済環境や市場動向を鑑みた末に一度上場申請を取り下げているため、今回は再チャレンジとなります。
2017年8月にM&AによりKDDIグループに参画しIoT事業を拡大。さらなる成長とグローバル展開を加速させるため、2021年6月にセコム株式会社、ソースネクスト株式会社、ソニーグループ株式会社、日本瓦斯株式会社、株式会社日立製作所、World Innovation Labの6社と資本提携を含むパートナーシップを発表しています。
こういったスタートアップが大企業のサポートを得て成長し上場を目指すことをKDDIとソラコムでは、宇宙探査機が惑星の重力を利用して加速するということを表現した言葉から「スイングバイIPO」と呼んでいるようです。
KDDI(9433)は今回のIPO(新規上場)に際する売出しで6,071,500株放出しますが、売出株の一部は企業価値向上に資する目的として指定販売先3社「アセットマネジメントOne株式会社が運用を行うファンド(取得金額10.0億円に相当する株式数を上限)」「WiL Ventures III,L.P.(取得金額20.0億円に相当する株式数を上限)」「Suzuki Global Ventures, L.P.(取得金額7.5億円に相当する株式数を上限)」に売付け(親引け)する予定となっています。
知名度は高く、売上も順調に伸ばしていますが、収益はまだ不安定で上下バラツキがある状態です。上場日はIPOラッシュ中盤戦の3月26日(火)で、L is B(145A)とハッチ・ワーク(148A)と3社同日上場となり、資金分散の影響を受ける可能性があります。
簡易型のグローバルオファリングで海外投資家への販売があり、コーナーストーン投資家(上場承認時に一定額の株式取得を約束する投資家)への売付け(親引け)もあるものの、公開規模はIPO想定価格(820円~870円)ベースで101.8億円~108.1億円と値付けの難しさからか幅を持たせている上に荷もたれ感のある規模となります。需給面を考慮するとひとまずの初値評価はD級評価といったところになるでしょうか。
とりあえず現時点での管理人の個人的なこのソラコム(147A)のIPO参加スタンスは参加の方向で考えようとは思っていますが、今後の仮条件設定や大口(機関投資家、海外投資家)の評価、そして大手初値予想会社の見解などを見てから本格的に判断をしたいと思います。
ソラコム(147A)のIPO(新規上場)業績等
ソラコム(147A)のIPO経営指標
ソラコム(147A)のIPO売上高及び経常損益
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