トライアルホールディングス(141A)がIPO(新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。昨日(2月14日)はようやく3月分のIPO新規上場承認発表が1社のみありました。いよいよ3月IPOラッシュ分のIPO発表が続々と出て来るでしょうか。
このトライアルホールディングス(141A)は2023年4月のIPO(新規上場)中止からのリベンジ組となりますが、証券コードは数字4桁「5882」から英文字入りの証券コード「141A」に変更されています。
トライアルホールディングス(141A)の上場日は2024年3月21日(木)~3月26日(火)で、最短日程(3月21日)で決まったとしても今のところは単独上場、上場市場はIPO市場では人気の高い東証グロース市場への上場で、IPO主幹事は大和証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、モルガン・スタンレーMUFG証券、シティグループ証券の4社共同主幹事となっております。
2月20日(火)にSTG(5858)が3月21日(木)上場でIPO新規上場承認発表されたため、トライアルホールディングス(141A)の上場日が最短日程(3月21日)で決まれば2社同日上場となります。
トライアルホールディングス(141A)のIPO(新規上場)情報
設立:2015年9月18日
業種:小売業
事業の内容:小売、物流、金融・決済、リテールテックなど、各事業を中心とした企業グループの企画・管理・運営(純粋持株会社)
上場市場 | 東証グロース |
コード | 141A |
名称 | トライアルホールディングス |
公募株数 | 21,200,000株 (国内募集株式数:12,001,700株) (海外募集株式数:9,198,300株) |
売出し株数 | 1,653,100株 |
オーバーアロットメント | 3,427,900株 |
IPO主幹事証券 | 大和証券 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 モルガン・スタンレーMUFG証券 シティグループ証券 |
IPO引受幹事証券 | 野村證券(前受け金不要) みずほ証券(前受け金不要) SBI証券 FFG証券 SMBC日興証券 マネックス証券(100%完全抽選) 大和コネクト証券(委託幹事決定) auカブコム証券(委託幹事決定) |
IPO発表日 | 2月14日(水) |
上場日 | 3月21日(木)~3月26日(火) |
仮条件決定日 | 3月3日(日) |
ブック・ビルディング期間 | 最短3月4日(月)~最長3月15日(金) |
公開価格決定日 | 3月11日(月)~3月15日(金) |
IPO申し込み期間 | 最短3月12日(火)~最長3月22日(金) |
上場時発行済株式総数 | 118,890,400株 |
時価総額 | 1,842.8億円 |
吸収金額 | 407.3億円(国内:264.7億円) |
想定価格 | 1,550円(155,000円必要) |
今回の募集は正式なグローバルオファリングで、公募株21,200,000株については国内及び海外(米国、欧州を中心とする海外市場)で販売される予定となっており、国内募集株式数12,001,700株及び海外募集株式数9,198,300株を目処に行われる予定ですが、最終的な内訳は需要状況等を勘案の上、公開価格決定日2024年3月11日(月)~3月15日(金)に決定される予定となっております。
そしてこのトライアルホールディングス(141A)の4社共同主幹事の中には大和証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券が入っているため、それぞれグループ会社となる大和コネクト証券とauカブコム証券がIPO委託幹事(裏幹事)に入ることがほぼ確定となります。両社とも主幹事からの委託となるため割り当て株数は比較的多めとなりそうです。
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トライアルホールディングス(141A)のIPO(新規上場)事業内容等
トライアルホールディングス(141A)はグループ会社で、株式会社トライアルホールディングス並びに各事業を担う連結子会社23社及び関連会社3社から構成されており「流通小売事業」「リテールAI事業」「その他」等の事業を営んでいる純粋持株会社となります。
中核事業会社である株式会社トライアルカンパニーを中心に「あなたの生活必需店」をストアコンセプトとした「TRIAL」ブランドのディスカウントストアを全国に展開しております。
小売事業者や食品・消費財メーカーに対して、お客様の買い物体験の向上やリアル店舗のオペレーション改善、広告・販売促進活動の効率化等に資するプロダクトやソリューションを提供しております。
「食」のブランディングを通じて本業である流通小売業における「ロイヤルカスタマー」を確立するため旅館施設である「久織亭(くおりてい)」「虎の湯」「古民家煉り(ねり)」やゴルフ場運営などのリゾート関連事業及び建築・不動産管理等を行っております。
※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。
【手取金の使途】
国内募集における差引手取概算額17,255百万円及び本件第三者割当増資の手取概算額上限4,994百万円については、海外募集における差引手取概算額13,201百万円と併せて、当社グループの流通小売事業を担う株式会社トライアルカンパニー、リテールAI事業を担う株式会社Retail AI及びその他の事業として不動産・リゾート事業を担う株式会社トライアルリアルエステートへの投融資資金として全額を充当する予定であります。
なお、残額については、株式会社トライアルカンパニーへの投融資資金として全額を充当する予定であり、株式会社トライアルカンパニーでは当該残額を新規出店並びに既存店の改装及び修繕のための設備投資資金として追加的に充当する予定であります。
(トライアルホールディングスのIPO目論見書より一部抜粋)
トライアルホールディングス(141A)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス
トライアルホールディングス(141A)の市場からの吸収金額はIPO想定価格1,550円としてオーバーアロットメント含め407.3億円と規模的に東証グロース市場への上場としては大型サイズとなり、荷もたれ感のある水準となります。IPO株数は公募株及び売り出し株合わせて228,531枚と多めにありますが、今回の募集は正式なグローバルオファリングとなるため、海外募集分(91,983枚)を除いた国内の募集株は136,548枚となる予定です。
上述の通りトライアルホールディングス(141A)の事業内容は小売、物流、金融・決済、リテールテックなど、各事業を中心とした企業グループの企画・管理・運営(純粋持株会社)ということで、中期経営計画及び年度事業計画に基づき、グループ各社の自主性を尊重するとともに、事業の発展及び経営改善に積極的に協力し、関係会社の育成を促進して企業グループとしての経営効率の向上を目指すことを目的として指導及び助言を行っています。
ディスカウントストア「トライアル」は多様な店舗フォーマットを活用した全国的な店舗網でメガセンター(約8,000㎡)24店、スーパーセンター(約4,000㎡)183店、smart(約1,400㎡)68店、小型店(~約1,000㎡)36店と、北は北海道から南は九州まで全国に311店あります。
トライアルホールディングス(141A)のグループ各社の中でも特にディスカウントストア「トライアル」は知名度が高く、業績規模も大きい上に23期連続増収と足元の業績にも安心感があり、大口(機関投資家、海外投資家)の積極参戦も見込めそうです。
IPO想定価格が下げられていることにより、株価にはより一層の割安感を感じますが、公開規模はIPO想定価格(1,550円)ベースで407.3億円、国内販売分だけでも264.7億円となり、東証グロース市場への上場案件としては荷もたれ感は否めません。今回もひとまずの初値評価はD級評価といったところになりそうです。
今年(2024年)に入ってIPO地合いは絶好調となっています。この勢いが続いていればなんとかなりそうな気もしますが、今後は3月のIPOラッシュに入ることが予想されるため、多くのIPO案件が登場してくることになります。どのようなIPO案件がどういったスケジュールで出て来るのかは気になるところです。
とりあえず現時点の管理人の個人的なこのトライアルホールディングス(141A)のIPO参加スタンスは前回同様に中立です。IPO株数も多く、申し込めば当選する可能性も高そうなので、今後出て来るIPO案件やスケジュール面、仮条件設定や海外投資家の人気度合い、そして大手初値予想会社の見解などを見ながらゆっくり落ち着いて決めて行きたいと思います。
トライアルホールディングス(141A)の前回IPO時と今回IPO時の主な変更点
冒頭の通りトライアルホールディングス(141A)は本来であれば昨年(2023年)4月の上場予定でしたが、金融機関の破綻等を契機とした混乱が続く中、株式市場に関する動向等を総合的に勘案し、上場を中止したIPO案件で、およそ1年越しでのIPO再チャレンジとなります。前回から今回の変更点を下記に記載させて頂きます。
前回 | 今回 | |
公募株数 | 23,800,000株 (国内:9,048,100株) (海外:14,751,900株) | 21,200,000株 (国内:12,001,700株) (海外:9,198,300株) |
売出株数 | 1,855,600株 | 1,653,100株 |
売出株数(OA) | 3,848,300株 | 3,427,900株 |
上場時発行済株式総数 | 121,490,400株 | 118,890,400株 |
時価総額 | 2,429.8億円 | 1,842.8億円 |
吸収金額 | 590.0億円 | 407.3億円 |
想定価格 | 2,000円 | 1,550円 |
募集株が前回よりも3,222,900株少なくなっており、想定価格も450円安くなっているため吸収金額が少なくなっています。前回は国内分よりも海外分の方が手厚かったのが、逆に今回は海外分よりも国内分の方が手厚くなっています。
IPO幹事団(シンジケート)構成も変わっており、IPO主幹事にモルガン・スタンレーMUFG証券、シティグループ証券、平幹事にSMBC日興証券、マネックス証券がそれぞれ追加されています。
400,000株保有のベンチャーキャピタルが1社あり、前回は半数の200,000株をIPO(新規上場)に際する売り出しで放出する予定でしたが、今回は売り出しでの放出はありません。
といったところが今回のトライアルホールディングス(141A)の前回と今回の目立った変更点かと思います。一応今回のIPO目論見書も確認していますが、他に何か大きな変更点を見逃していたら申し訳ございません。
トライアルホールディングス(141A)のIPO(新規上場)業績等
トライアルホールディングス(141A)のIPO経営指標
トライアルホールディングス(141A)のIPO売上高及び営業利益
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