先週6月8日(水)に日本証券業協会が今年(2022年)6月と11月の2回に分けてIPO(新規上場)の値決めに関するルールを大幅に変更するとの報道がありました。これは我々IPO愛好家にとっても重要な変更となりそうなので、ひとまずご紹介させて頂きます。
日本で新規株式公開(IPO)の値決めルールが大幅に変わる。上場時の公開価格が実態より低くなっているとの批判を受け、証券会社の値決めをより柔軟にする。新興企業を育成する政府の狙いに沿ったもので、企業がより多くの資金を調達しやすい仕組みにする。日本は小粒な上場が目立っており、IPOの適正化には個人投資家に依存した構造から脱却する必要もある。
(日本経済新聞より引用)
6月(1回目)は証券会社が公開価格の算出根拠を企業に詳しく説明するよう義務付け、募集株などの主幹事証券の引き受け割合について企業と十分に協議し、企業が中長期保有の機関投資家などに新株を割り当てる際のルールも明確にする。
11月(2回目)は仮条件価格の範囲を超えた公開価格の設定を容認し、需要に応じて上限を超えた価格設定が可能となり、公開価格設定に合わせた売り出し株数の変更も可能とする。事前の投資家向け需要の聞き取り調査を拡充し、上場承認前から投資家の関心度合いを把握することで円滑な上場に繋げる。
要点だけを抜き出すとたぶんこんな感じかと思います。
一人のIPO愛好家として思うところは多々あり、まだ大枠だけで具体的に数値化されている事項が少なく理解が難しいですが、11月改正予定の「仮条件価格の範囲を超えた公開価格の設定を容認」ということに対しては今後仮条件の存在意義(機関投資家の存在意義?)が無くなってしまい、もはや疑問と言うか謎でしかありません。
2020年3月から4月に掛けてIPO(新規上場)市場は新型コロナウイルス感染症の拡大で上場中止(延期)を余儀なくされた企業が相次ぎました。この上場中止(延期)件数は先日の記事でも書きました通りブックビルディング制度が導入 …
かねてより割安な公開価格設定が発行体の不満として問題視されているようですが、上場直後は単に需給バランスという一過性の理由から初値が上昇しているだけで、数日から数週間も経てば落ち着いて、最終的には適正価格(公開価格付近)に落ち着くケースがほとんであると思います。毎回さすがプロが値付けしただけあるなぁと僭越ながら関心させられるレベルです。
この件に関してはまだ情報不足で、管理人のような素人が現時点で言及することは特にありませんが、果たしてこのような改正を行ったところで、本当にスタートアップ企業を活性化させるという政府の目論見通りになるのでしょうか。どこかしら視点が違うと感じるのは管理人だけでしょうか。
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