日本証券業協会より2024年10月分の「新規公開に際して行う株券の個人顧客への配分状況」が公表されました。2024年10月と言えばまだ記憶に新しくお祭りIPOとなった東京地下鉄(9023)東京メトロがありますね。
ということで、今回はその東京地下鉄(9023)東京メトロだけに焦点を当てて、IPO株の配分状況を抽出してみました。ただし、IPO株を取り扱っていたすべての証券会社(39社)ではなく、管理人が口座を保有していて、ネット抽選があり、実際に抽選申し込みもしていた証券会社(20社)のみの抽出となっておりますことをご了承下さい。
東京地下鉄(9023)東京メトロの各証券会社のIPO株配分数
証券会社 | 配分総数 | 抽選配分 | 抽選割合 |
野村證券(主幹事) | 627,417枚 | 22,842枚 | 3.6% |
みずほ証券(主幹事) | 645,611枚 | 30,241枚 | 4.6% |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(主幹事) | 181,102枚 | 20,356枚 | 11.2% |
SMBC日興証券 | 117,667枚 | 13,915枚 | 11.8% |
大和証券 | 112,369枚 | 13,499枚 | 12.0% |
SBI証券 | 28,031枚 | 11,746枚 | 41.9% |
岡三証券 | 17,121枚 | 1,715枚 | 10.0% |
東海東京証券 | 12,639枚 | 1,264枚 | 10.0% |
楽天証券 | 17,121枚 | 17,121枚 | 100.0% |
岩井コスモ証券 | 7,490枚 | 749枚 | 10.0% |
松井証券 | 7,467枚 | 5,669枚 | 75.9% |
マネックス証券 | 7,478枚 | 7,478枚 | 100.0% |
アイザワ証券 | 3,209枚 | 321枚 | 10.0% |
むさし証券 | 2,512枚 | 253枚 | 10.0% |
Jトラストグローバル証券 | 1,713枚 | 1,713枚 | 100.0% |
三菱UFJ eスマート証券(委託幹事) | 6,283枚 | 6,283枚 | 100.0% |
大和コネクト証券(委託幹事) | 1,497枚 | 1,061枚 | 70.9% |
岡三オンライン(委託幹事) | 記載なし | 記載なし | 記載なし |
SBIネオトレード証券(委託幹事) | 55枚 | 55枚 | 100.0% |
DMM株(委託幹事) | 55枚 | 55枚 | 100.0% |
上記の通りみずほ証券と野村證券のみ配分割合が一桁で10%に満たない数字となっていました。当時のIPO当選報告などから、野村證券は10%に満たない配分となっていることは予測の範囲でしたが、まさかみずほ証券まで10%に満たない配分となっているのは肌感的には予想外です。
ちなみに日本証券業協会ではIPO株の配分については一部抽選で、その数は配分予定数量の10%以上と「株券等の募集等の引受け等に係る顧客への配分等に関する規則 第3条(以下画像参照)」で明確に定められており、協会員(証券会社)はこれに従う必要があります。
ただし、例外もあり今回の10%に満たないIPO株の配分を行っている証券会社は上記画像で言うところ赤下線の【3 抽選の申込み数量が当該協会員における抽選数量に満たない場合】に該当するものと思われます。現にみずほ証券と野村證券は以下の特記事項の記載がありました。不要な部分を削除するため一部加筆修正しています。
東京地下鉄株式会社については、抽選に付する予定数量を上記の通り設定致しましたが、配分単元数に比べて抽選に対する申込数量が少なかったため、抽選に付する数量を通常より減少させました。よって、結果的に「抽選割合」は上記の通りとなっております。
東京地下鉄株式会社については、抽選配分予定単元数に対して十分な抽選申込みがなかったことから、抽選に付する数量を通常より減少させたため、結果として抽選割合が10%を下回った。
どこかしら納得いかない部分もありますが、郷に入っては郷に従えということで、証券会社のプラットフォームを借りている以上はその証券会社のルールに従うしかありません。次回の大型IPO案件からはこういった特別ルールも頭の隅に置いておいた方が良さそうです。
平幹事の楽天証券とマネックス証券は公約通り100%完全抽選となっているため抽選配分が多く、三菱UFJ eスマート証券や大和コネクト証券もIPO委託幹事(裏幹事)ながらも他のIPO委託幹事(裏幹事)と比べると格段に抽選配分が多いので、IPO当選報告が多かったのも納得ですね。
やはり大型IPOとなると、平幹事はもちろんのことIPO委託幹事(裏幹事)もしっかり押さえておく必要があります。そしてこういう記事を書いていると懐かしさを感じ、お祭り的な大型IPOの登場を強く待ち望んでいる自分がいることに気付きます。
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こんばんは~
野村、みずほは購入辞退者が多く発生することを警戒した結果、抽選割合を減らして確実に購入が見込める裁量配分増やしたのでしょうかね?
両社ともキャンセルペナルティがないので・・・
私個人的にSBI証券の抽選割合の低さにビックリですw
ネット証券なのに・・・(^^;)
こんばんは、あふぉさん。
BB時点で人気度合いは証券会社側もわかっていたはずなので、故意に抽選分を減らしてリガクと抱き合わせで販売したという感じかなぁと勝手に想像しています。
SBIの抽選割合は毎回だいだい50%前後が多いので、おおむね想定内かと思っています。
いつもお世話になっております。ありがとうございます。
東京地下鉄の件、驚くとともに、やっぱりなという思いです。
私は「みずほ」では当選をいただきましたが、「野村」では落選でした。
普通に考えれば、抽選申込が抽選配分より少なければ、抽選配分を減らすのではなく、全員が当選ですよね。
100%完全抽選以外の証券会社は、この件に限らず、いつでも金持ち優遇だから、仕方ないですかね。
こんばんは、上野健一さん。
おっしゃる通り抽選全プレ後のあまりを裁量に使ってもらえると嬉しいですね。
日興大和三菱はきちんとルールに従ってるのに、野村とみずほは昔からインチキしてますよね
このルールが出来てから20年経ちますが
取り締まる側の日証協もトップが野村出身とかで、注意される様子も無く
金持ちはより金持ちになり、貧乏人はチャンスすら与えられないというのを変えようと
国が格差拡大の是正のため始めたルールですが
手数料も落とさない人に、なんでIPOを渡さなきゃいけないんだという証券会社側の意見も分からなくもないですが
こんばんは、Xさん。
おっしゃる通り理事が野村の人であともすべて証券会社で固められているのを見てこりゃダメだと思いました^^;
数少ないチャンスさえもお金持ちに持って行かれてはたまったもんじゃないですね。
特にメトロIPOは
「国民共有の貴重な財産であることに配意しつつ、公正な価格及び方法により行うことが必要」
とあるように、広く薄く配るようにと、国から注文が出ていたにもかかわらず
主幹事である野村もみずほも、ルールだけでなく国の要望も無視してますよね
国民全員で築き上げてきた財産が、一部の金持ちに大量に渡るとか
こんな配分方法が表沙汰になったら、国民から大バッシングになるんでしょうけど
日証協がかき消してしまうんでしょうね
忘れていましたがおっしゃるような要請が国からあったような気がします。
せめて10%の配分が50%程度まで増えれば不公平感も無くなるかもしれませんね。
西さんのように、影響力のある方がこの話題を何度も取り上げていただければ
情報が拡散されて、国も日証協も格差拡大の是正に向けた配分方法にせざるを得ない状況になる事を期待してます
愚痴に付き合っていただきまして、ありがとうございました
そんなそんな
私の影響力なんてミジンコレベルですよ^^;
何かしら国や日証協に訴えるすべがあれば喜んで協力致します。