セレコーポレーション(5078)がIPO(新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。昨日(2月4日)は久しぶりにIPO新規上場承認発表が1社ありました。これで3月は4社目となります。
某情報によりますと市況悪化の影響で期末(3月)の30社超えという在庫一掃セール(IPOラッシュ)は大幅に減る可能性が高いようです。今の環境では無茶苦茶なスケジュールを組まれて公募割れさせまくるよりは上場控えが正しい判断かと思います。
セレコーポレーション(5078)の上場日は2022年3月11日(金)で、今のところは単独上場、上場市場はIPO市場では不人気市場となる東証二部市場への上場で、IPO主幹事はまたもや可もなく不可もなくのみずほ証券となっております。現時点で3月は4社中3社がみずほ証券主幹事です。
セレコーポレーション(5078)のIPO(新規上場)情報
設立:1993年8月5日
業種:建設業
事業の内容:アパート経営の提案、設計、施工管理を行う賃貸住宅事業・賃貸開発事業及びアパート管理を受託する賃貸経営事業
上場市場 | 東証二部 |
コード | 5078 |
名称 | セレコーポレーション |
公募株数 | 206,200株(自己株式の処分) |
売出し株数 | 284,000株 |
オーバーアロットメント | 73,500株 |
IPO主幹事証券 | みずほ証券 |
IPO引受幹事証券 | SMBC日興証券 SBI証券 マネックス証券(100%完全抽選) SBIネオトレード証券(委託幹事) DMM株(委託幹事) |
IPO発表日 | 2月4日(金) |
上場日 | 3月11日(金) |
仮条件決定日 | 2月21日(月) |
ブック・ビルディング期間 | 2月24日(木)~3月2日(水) |
公開価格決定日 | 3月3日(木) |
IPO申し込み期間 | 3月4日(金)~3月9日(水) |
時価総額 | 72.6億円 |
吸収金額 | 11.8億円 |
想定価格 | 2,100円(210,000円必要) |
以下の通り東証の新規上場会社概要書には今年(2022年)4月4日の市場再編でこのセレコーポレーション(5078)はスタンダード市場に上場となる予定となっております。
珍しくIPO幹事団(シンジケート)はIPO主幹事含め4社とスッキリしています。この幹事構成であればIPO委託幹事(裏幹事)も無さそうですね。
セレコーポレーション(5078)のIPO(新規上場)事業内容等
セレコーポレーション(5078)はグループ会社で、株式会社セレコーポレーション及び子会社(株式会社セレレントパートナーズ)の2社で構成されており、アパート経営に関するコンサルティング及びソリューション提供を行う「賃貸住宅事業」、不動産の開発・販売を行う「賃貸開発事業」、アパートの管理受託によるプロパティマネジメント業務を行う「賃貸経営事業」の3事業を1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)で運営し、東京都に事業所1カ所と千葉県に工場を1カ所展開しています。
賃貸住宅事業は賃貸不動産のオーナーであるお客様のそれぞれの人生設計における課題(収益獲得、事業承継、相続・贈与等)をヒアリングし、そのソリューションとして、空間設計を重視した設計を基に、自社製造の鋼材と自社施工によるアパートの建築を行っております。
賃貸開発事業は不動産購入資金に対する家賃収入の投資利回りを重視した収益性物件よりも、駅近など地価の下落しづらい資産性を重視した物件の組成及び販売に特化し、価値の高い資産の承継を検討している富裕層のうち、特に土地を保有されていない方に対し、相続対策だけでなく資産承継に貢献できるようなアパート経営の提案を行っております。
賃貸経営事業はアパートの管理受託によるプロパティマネジメント業務をはじめとするストック事業(賃貸管理手数料など継続的に収入を得ることができる事業)を行っております。
※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。
【手取金の使途】
手取概算額393,543千円に第三者割当増資による手取概算額上限142,773千円と合わせた手取概算額合計上限536,317千円については、2023年2月期に全額を千葉工場の建設並びに機械購入の費用として調達した借入金返済の一部に充当する予定であります。
(セレコーポレーションのIPO目論見書より一部抜粋)
セレコーポレーション(5078)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス
セレコーポレーション(5078)の市場からの吸収金額はIPO想定価格2,100円としてオーバーアロットメント含め11.8億円と規模的に東証二部市場への上場としては小型サイズとなり荷もたれ感はありません。IPO株数も公募株及び売り出し株合わせて4,902枚と少なめです。
上述の通りセレコーポレーション(5078)の事業内容はアパート経営の提案、設計、施工管理を行う賃貸住宅事業・賃貸開発事業及びアパート管理を受託する賃貸経営事業と、アパートに特化した経営の専門企業で独自のビジネスモデルを展開しているとはいえ、セクターは建設業となることから、残念ながらIPO市場では人気化する業態ではありません。
セレコーポレーション(5078)は自社工場での構造部材の製造、設計施工、アフターメンテナンスまでをワンストップサービスで行っており、若者向け単身者アパートに特化した建物を1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)を中心に展開し、短い工期とコストを抑えた軽量鉄骨造に特化し、デッドスペースを活用した空間設計で資産価値を高めるという特徴を持っています。
セレコーポレーション(5078)の公開規模はIPO想定価格(2,100円)ベースで11.8億円と軽量感はあるものの、業態人気の低い東証二部上場の地味案件。業績はほぼ横ばいですでに頭打ち感があり、今後の成長性を求めるにはやや無理があるというのがひとまずの個人的な第一印象です。
それより何より今年(2022年)はすでに2社が上場していますが、2社ともに公募割れスタートとIPOは厳しい門出となっており、初値形成後の株価も低調で、完全にIPO銘柄への物色意欲(初値買い意欲)が低下しています。JASDAQスタンダード上場の10億円レベルまでが公募割れする様相となっており、需給不安は拭えません。
上場日までまだ1カ月以上あり、通常であればIPO地合いが好転する可能性はゼロでは無いかもしれないと言いたいところですが、政府からはIPOの公開価格が低過ぎると言われ、独占禁止法違反の恐れがあるとして公正取引委員会まで動き出す始末。このIPO市場への逆風は簡単には払拭できないかもしれません。ひとまずの初値評価は市況も加味するとD級評価が妥当でしょうか。
よってとりあえず現時点での管理人の個人的なこのセレコーポレーション(5078)のIPO参加スタンスは中立で、ひとまず今後のIPO市場の動きを見てから決めたいと思います。起爆剤的なIPO銘柄が出て来れば雰囲気は一変するかもしれないという希望だけはIPO愛好家としてはやはり持っておきたいですね。
セレコーポレーション(5078)のIPO(新規上場)業績等
セレコーポレーション(5078)のIPO経営指標
セレコーポレーション(5078)のIPO売上高及び経常利益
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