早稲田学習研究会(5869)がIPO新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。昨日(11月20日)はIPO新規上場承認発表が1社ありました。IPO新ルール適用銘柄で上場日が変更できるタイプです。

IPO新規上場承認発表1社2023.11.20

早稲田学習研究会(5869)の上場日は2023年12月22日(金)~12月28日(木)で、最短日程(12月22日)で決まればヒューマンテクノロジーズ(5621)2社同日上場となります。上場市場はIPO市場ではやや人気の劣る東証スタンダード市場への上場で、IPO主幹事はIPO申し込み時の前受け金が不要の野村證券となっております。

早稲田学習研究会(5869)のIPO(新規上場)情報

設立:1993年1月22日
業種:サービス業
事業の内容:小学生・中学生・高校生を対象とする学習塾事業の経営

早稲田学習研究会(5869)IPO上場承認

上場市場東証スタンダード
コード5869
名称早稲田学習研究会
公募株数150,000株
売出し株数3,260,600株
オーバーアロットメント511,500株
IPO主幹事証券野村證券
IPO引受幹事証券SMBC日興証券
岩井コスモ証券
大和証券
極東証券
SBI証券
楽天証券100%完全抽選
岡三証券
松井証券前受け金不要
大和コネクト証券委託幹事決定
岡三オンライン委託幹事決定
IPO発表日11月20日(月)
上場日12月22日(金)~12月28日(木)
仮条件決定日12月4日(月)~12月8日(金)
ブック・ビルディング期間最短12月6日(水)~最長12月18日(月)
公開価格決定日12月13日(水)~12月19日(火)
IPO申し込み期間最短12月14日(木)~最長12月25日(月)
上場時発行済株式総数10,211,250株
時価総額92.9億円
吸収金額35.6億円
想定価格910円(91,000円必要)

そしてこの早稲田学習研究会(5869)のIPO幹事団(シンジケート)の中には大和証券岡三証券が入っているため、それぞれグループ会社となる大和コネクト証券岡三オンラインIPO委託幹事(裏幹事)に入る可能性が高いです。

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早稲田学習研究会(5869)のIPO(新規上場)事業内容等

早稲田学習研究会(5869)は学習塾事業の単一セグメントで学習塾の運営を行っており、「ゼミ部門」「ハイ部門」「ファースト個別部門」の3部門に分けて事業を行っています。

早稲田学習研究会(5869)IPO売上構成及び期中平均生徒数

ゼミ部門

小中学生を対象に小学生には学力向上指導、中学生には高校受験対策を行っており、正社員を中心とした優秀な教師による質の高い授業に加え、正社員だからこそ出来るきめ細やかなサポート体制を提供しております。

ハイ部門

高校生を対象に大学受験対策を行っており、正社員を中心とした優秀な教師による質の高い授業の提供に加え、学習進路指導や生徒の通学する高校に準拠した定期テスト対策などきめ細やかな充実したサポート体制で、ブランド力の更なる向上を実現しています。

ファースト個別部門

小中高校生を対象に個別指導を行っており、優秀な教師による1:1の質の高い授業を中心に、所属するすべての職員を教育スタッフと位置づけ、総力を挙げたサポート体制で差別化を実現しています。


※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。

【手取金の使途】
手取概算額120百万円については、全額を設備資金として、新規開設の店舗設備への投資に充当する予定であります。具体的な内容及び充当時期は、W早稲田ゼミの2025年3月期開校予定の坂戸鶴ヶ島校、東松山校及び鹿沼校の新規出店に係る土地・建物の取得や内装工事等の資金の一部として2025年3月期に120百万円を充当する予定であります。
なお、具体的な充当時期までは安全性の高い金融商品等で運用する方針であります。
(早稲田学習研究会のIPO目論見書より一部抜粋)

早稲田学習研究会(5869)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス

早稲田学習研究会(5869)の市場からの吸収金額はIPO想定価格910円としてオーバーアロットメント含め35.6億円と規模的に東証スタンダード市場への上場としては中型サイズとなり、やや荷もたれ感のある水準となります。IPO株数は公募株及び売り出し株合わせて34,106枚と比較的多めにありますが、海外投資家への販売はありません。

上述の通り早稲田学習研究会(5869)の事業内容は小学生・中学生・高校生を対象とする学習塾事業の経営ということで、小学生及び中学生を対象とした教育事業「ゼミ部門」、高校生を対象とした教育事業「ハイ部門」、個別指導を対象とした教育事業「ファースト個別部門」を群馬県・栃木県・埼玉県・東京都の関東4都県で事業展開しています。

早稲田学習研究会(5869)IPO校舎(教室)展開地域

早稲田学習研究会(5869)の株主の中にはベンチャーキャピタル(投資ファンド)の保有株は無く、既存株主自体も創業者で筆頭株主の代表取締役会長(吉原俊夫氏)と資産管理会社(株式会社YMM)の2名(社)しかありません。いずれも解除価格無しで180日間のロックアップが掛かっているため上場時の余計な売り圧力はありません。

今回のIPO(新規上場)に際する募集株の内訳は公募株150,000株に対して売り出し株は3,260,600株で売り出し比率はおよそ21.7倍、売り出し株の放出人は創業者で筆頭株主の代表取締役会長(吉原俊夫氏)が保有株の59.0%を売り出すことになることから換金色があります。

早稲田学習研究会(5869)のような集団塾や個別指導塾などの教育事業を展開している競合他社は多く、新規性はありません。それどころかすでに東証プライム市場には中学・高校・大学受験専門進学塾を運営する早稲田アカデミー(4718)という事業内容も社名も酷似したした会社があり、混同しそうです。

個人投資家の買いやすい低位株設定となっており、IPO主幹事も営業力に定評ある野村證券となっていることから一定の安心感はありそうですが、業績は堅調に推移しているものの、東証スタンダード上場案件らしく横ばいで成長への期待値は低そうです。

上場日は年末IPOラッシュ後半戦で同日上場になる可能性もあり、公開規模はIPO想定価格(910円)ベースで35.6億円と中規模サイズとなり、海外投資家への販売も無く、国内募集のみとなることから消化不良を起こす可能性はありそうです。ひとまずの初値評価はD級評価といったところになるでしょうか。

よってとりあえず現時点での管理人の個人的なこの早稲田学習研究会(5869)のIPO参加スタンスは中立で、今後の仮条件設定や大口(機関投資家、海外投資家)の評価、そして大手初値予想会社の見解などを見てから決めたいと思います。IPO主幹事は野村證券で単価が1,000円未満となることから200株1セット配分となりそうです。

早稲田学習研究会(5869)のIPO(新規上場)業績等

早稲田学習研究会(5869)のIPO経営指標
早稲田学習研究会(5869)IPO経営指標

早稲田学習研究会(5869)のIPO売上高及び経常利益
早稲田学習研究会(5869)IPO売上高及び経常利益

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