ゴールデンウィーク前から悪い意味で何かと話題になっていたAI inside(4488)ですが、本日2営業日連続ストップ安の末に値幅制限拡大でようやく値が付きました。
思い返せばこのAI inside(4488)の上場日は2019年12月25日のクリスマスでした。公募価格3,600円に対して付いた初値は12,600円と実に3.5倍の好スタート。もちろん上場日初日は値付かずで2日目となる12月26日の着地です。
ちなみに想定価格は2,660円だったのでおよそ35%上乗せされての公募価格3,600円からの初値12,600円なので、そこそこの高騰っぷりです。さらに初値形成後以降も株価は数回初値価格割れとはなっているものの公募価格割れは一度も無く右肩上がりで順調に上昇して来ました。
上場翌年の2020年11月16日には上場来高値となる96,000円を付けています。あくまでもこの価格は1株あたりの株価なので単元株となる100株(通常の株式取引で売買される売買株)の購入で960万円必要となります。値ガサ株で有名なユニクロやジーユーなどを傘下に持つ持株会社ファーストリテイリング(9983)なみの株価です。
AI inside(4488)週足・売買高チャート(2021年5月7日)
ところがゴールデンウィーク前の4月28日大引け後に「大口販売先ライセンスの不更新見込に関するお知らせ」という超絶ネガティブIRを発表。
大口OEMパートナーの1社となるNTT西日本から手書き書類や帳票の文字を読み取ってデータ化する主力サービス「AI-OCRサービス」のライセンスのうち未使用分について期間満了日をもって更新を行わない通知を受けたという内容で、その不更新割合は実に80%以上とのこと。基本サブスク(サブスクリプション)型ビジネスモデルとなるAI inside(4488)にとっては大ダメージです。
当然ながら翌営業日となる4月30日は前営業日37,300円で推移していた株価が一気にストップ安水準となる30,300円(-7,000円)まで下落。40万株程度の成売りを残し値付かずのまま比例配分で終了。その後ゴールデンウィークに突入。ホルダーの方は気が気でなかったかと心中お察しします。
ゴールデンウィーク明けとなる5月6日もストップ安水準となる23,300円(-7,000円)まで下落後、再び40万株程度の成売りを残したまま比例配分にて終了。2営業日連続で比例配分のみのストップ安となったことから本日は値幅制限が下限のみ4倍まで拡大となりました。
さすがに値幅制限5,000円の4倍となると下落幅は20,000円で、ストップ安の株価は3,300円となることからそこまで落ちることはなく、9時40分に17,000円で無事とは言えませんが、一旦は着地となりました。さらに本日の終値は16,080円とさらに一段安となっています。
最低単元の100株保有だけでわずか3営業日でおよそ200万円の損失です。もちろんこれはあくまでも37,300円ベースで保有されている方の話となりますので、中にはそれ以上の価格で保有されている方もいらっしゃるでしょうし、ひょっとすると最高値96,000円近辺で保有されている方もいらっしゃるかもしれません。いくら投資は自己責任と言えど、これはさすがに企業側にも問題がるように思います。
以前、俳優の大沢たかお氏主演の「AI崩壊」という邦画がありましたが、意味合いこそ違うものの、まさにAI崩壊という局面に遭遇した思いです。
元々管理人のような一般庶民には手が出せないような株価だったので、このAI inside(4488)の株式保有者は割合的に資金が潤沢にある方が保有していたかと勝手な推測をしておりますが、それでも一撃200万円の損失は厳しいですね。個人的に購入には至っておりませんが、AI関連ということで監視銘柄に入れていただけにゾッとします。
管理人は損切り利確は早めにということをモットーとして取引していますが、値付かずとなると損切りもできないため、指をくわえて見ていることしかできません。もちろん今回のこの出来事が自分に降りかかっていたという可能性もゼロではありません。今後の取引(特に値ガサ株)はより一層慎重に行かなくてはいけないということを痛感させられました。
管理人含めIPO愛好家の方は比較的ギャンブル好きな方が多い傾向があります。投資は自己責任とは言うものの、くれぐれも軽い気持ちで値ガサ株の取引をされないようお気を付け下さい。言える立場にありませんがIPOセカンダリもほどほどに。
そして話は変わりますが、本日は予想通り金曜日ということでIPO新規上場承認発表がありました。ただ悪い意味での予想も当たってしまい2社同時発表の2社同日上場です。なんでやねん!と一応大阪弁で突っ込んでおきます^^;
また後ほど別記事にてご紹介させて頂きます。
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