揚羽(9330)がIPO新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。昨日(8月17日)IPO新規上場承認発表された2社のうちのもう1社で、揚羽と書いて「あげは」と読みます。

IPO新規上場承認発表2社2023.8.17

当記事は揚羽(9330)のIPO詳細記事となりますが、もう1社のインテグラル(5842)のIPO詳細についてはすでに下記記事にてご紹介させて頂いております。

揚羽(9330)の上場日は2023年9月21日(木)で、今のところは単独上場、上場市場はIPO市場では人気の高い東証グロース市場への上場で、IPO主幹事は岡三証券となっております。

揚羽(9330)のIPO(新規上場)情報

設立:2001年8月7日
業種:サービス業
事業の内容:Webサイト・映像・グラフィックの制作を中心に顧客のリクルーティングやコーポレートブランディング領域でのブランド浸透・構築を支援

揚羽(9330)IPO上場承認

上場市場東証グロース
コード9330
名称揚羽(あげは)
公募株数350,000株
売出し株数100,000株
オーバーアロットメント67,500株
IPO主幹事証券岡三証券
IPO引受幹事証券野村證券
SBI証券
SMBC日興証券
楽天証券100%完全抽選
マネックス証券100%完全抽選
松井証券前受け金不要
あかつき証券
岡三オンライン委託幹事決定
SBIネオトレード証券委託幹事決定
IPO発表日8月17日(木)
上場日9月21日(木)
仮条件決定日8月31日(木)
ブック・ビルディング期間9月4日(月)~9月8日(金)
公開価格決定日9月11日(月)
IPO申し込み期間9月12日(火)~9月15日(金)
上場時発行済株式総数1,350,000株
時価総額18.7億円
吸収金額7.1億円
想定価格1,390円(139,000円必要)

そしてこの揚羽(9330)のIPO主幹事は岡三証券となっているため、グループ会社となる岡三オンラインがすでにIPO委託幹事(裏幹事)確定となっています。

詳細や口座開設はコチラ ⇒ 岡三オンライン公式サイト
岡三オンライン証券
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揚羽(9330)のIPO(新規上場)事業内容等

揚羽(9330)はリクルーティング支援、コーポレート支援の各領域にて幅広くサービスを展開し、一般的な商品のブランディングではなく、HRに立脚した企業そのもののブランディングからクリエイティブ制作、WEBマーケティングまでワンストップで提供しており、ブランディング事業の単一セグメントでありますが「リクルーティング支援領域」「コーポレート支援領域」に区分され、具体的なサービス内容は以下の通りです。

揚羽(9330)IPO事業内容

リクルーティング支援領域

採用コンセプト/メッセージの策定及び採用分野で使われる映像・WEBサイト・グラフィックなどのクリエイティブツールの制作などを行い、採用ターゲットに企業の魅力を伝え、採用に繋げるブランディング支援を提供しております。

コーポレート支援領域

ステークホルダーから支持を集め、ブランド力を上げるための支援活動「コーポレートブランディング支援」、SDGs経営・ESG経営・CSVなど、サステナブルな社会を実現したいと考える企業に対しての支援活動「サステナビリティブランディング支援」、企業理念や価値を定義し、自社の従業員に対して浸透と共感を促す支援活動「インナーブランディング支援」で構成されています。


※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。

【手取金の使途】
手取概算額439,580千円については第三者割当増資の手取概算額上限86,319千円と合わせて、①設備資金として24,000千円、②運転資金として361,999千円、③借入金の返済資金として139,900千円に充当する予定であります。
なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用する方針であります。
(揚羽のIPO目論見書より一部抜粋)

揚羽(9330)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス

揚羽(9330)の市場からの吸収金額はIPO想定価格1,390円としてオーバーアロットメント含め7.1億円と規模的に東証グロース市場への上場としては小型サイズとなり、荷もたれ感はありません。IPO株数も公募株及び売り出し株合わせて4,500枚と少なめです。

上述の通り揚羽(9330)の事業内容はWebサイト・映像・グラフィックの制作を中心に顧客のリクルーティングやコーポレートブランディング領域でのブランド浸透・構築を支援ということで、ステークホルダーからの支持を集め企業価値を上げる「コーポレートブランディング支援」、サステナビリティに取り組む企業の変革と差別化を支援する「サステナビリティブランディング支援」、経営理念・ブランドを従業員が体現する組織へ導く「インナーブランディング支援」、データと実績に基づいたブランディングで選ばれ続ける企業を実現する「採用ブランディング支援」など大手企業から中小・ベンチャー企業まで800社を超える企業のブランディングの支援を行っています。

揚羽(9330)IPO取引先企業一例

揚羽(9330)の株主の中にはベンチャーキャピタル(投資ファンド)の保有株は無く、既存の上位株主には解除価格無しで180日間のロックアップが掛かっているため、上場時の大きな売り圧力はありません。

社名の揚羽(あげは)は現代表取締役社長の湊剛宏氏が小さな大名だった時期に大きな大名に打ち勝つ織田信長に憧れ、複数ある織田信長の家紋の一つだった「揚羽蝶(あげはちょうに)」に因んで付けられたようで、全国には「あげは」と付く企業が9社程度あるそうです。

揚羽(9330)の事業内容はHR(人的資源による価値創造)を起点とした全方位型のブランディング支援と一見すると特に新規性は感じられず、業績規模も小さい上に利益水準も低く、直近5期は売り上げもおおむね横ばいで東証グロース市場上場となるものの、成長は鈍化しているように見えます。

ただ公開規模はIPO想定価格(1,390円)ベースで7.1億円と小型サイズで、余計な売り圧力も無いことから余程IPO地合いが悪くならない限り、公募割れとなる可能性は低く、需給主導で堅調なスタートとなりそうです。純IT企業のようなキラキラ案件でもないことから初値高騰までは無いと見ているため、ひとまずの初値評価は無難なところでC級評価とさせて頂きます。

よってとりあえず現時点での管理人の個人的なこの揚羽(9330)のIPO参加スタンスは普通に参加の方向で考える予定です。IPO主幹事は岡三証券ということで、IPO当選後のキャンセルはペナルティが課せられます。しかも他社のような期間限定ペナルティではなく、今後一切IPOに申し込めなくなるという恒久的なペナルティとなるため注意が必要です。

揚羽(9330)のIPO(新規上場)業績等

揚羽(9330)のIPO経営指標
揚羽(9330)IPO経営指標

揚羽(9330)のIPO売上高及び経常損益
揚羽(9330)IPO売上高及び経常損益

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