Chordia Therapeutics(190A)がIPO(新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。昨日(5月10日)はIPO新規上場承認発表が1社ありました。Chordia Therapeuticsと書いて「コーディア セラピューティクス」と読みます。
このChordia Therapeutics(190A)は2023年9月のIPO(新規上場)中止からのリベンジ組となりますが、トライアルホールディングス(141A)同様に証券コードは数字4桁「4895」から英文字入りの証券コード「190A」に変更されています。
Chordia Therapeutics(190A)の上場日は2024年6月14日(金)で、今のところは単独上場、上場市場はIPO市場では人気の高い東証グロース市場への上場で、IPO主幹事もIPO愛好家人気の高いSBI証券となっております。
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Chordia Therapeutics(190A)のIPO(新規上場)情報
設立:2017年10月12日
業種:医薬品
事業の内容:RNA制御ストレスを標的とするがん治療薬の開発等
上場市場 | 東証グロース |
コード | 190A |
名称 | Chordia Therapeutics |
公募株数 | 9,100,000株 |
売出し株数 | 0株 |
オーバーアロットメント | 1,365,000株 |
IPO主幹事証券 | SBI証券 |
IPO引受幹事証券 | 野村證券 みずほ証券 あかつき証券 岩井コスモ証券 岡三証券 極東証券 東洋証券 広田証券 松井証券(前受け金不要) 丸三証券 水戸証券 楽天証券(100%完全抽選) SBIネオトレード証券(委託幹事決定) 岡三オンライン(委託幹事決定) |
IPO発表日 | 5月10日(金) |
上場日 | 6月14日(金) |
仮条件決定日 | 5月28日(火) |
ブック・ビルディング期間 | 5月30日(木)~6月5日(水) |
公開価格決定日 | 6月6日(木) |
IPO申し込み期間 | 6月7日(金)~6月12日(水) |
上場時発行済株式総数 | 65,543,800株 |
時価総額 | 100.2億円 |
吸収金額 | 16.0億円 |
想定価格 | 153円(15,300円必要) |
今回の募集は簡易型のグローバルオファリングとなるため、公募株式9,100,000株のうちの一部は欧州及びアジアを中心とする海外市場(米国及びカナダ除く)の海外投資家にも販売される予定となっています。国内販売株数及び海外販売株数の最終的な内訳は本募集の需要状況等を勘案した上で、公開価格決定日6月6日(木)に決定されます。
そしてこのChordia Therapeutics(190A)のIPO主幹事はSBI証券となっていることから、グループ会社となるSBIネオトレード証券がIPO委託幹事(裏幹事)に加わることがすでに確定されており、平幹事の中には岡三証券も入っているため、こちらもグループ会社となる岡三オンラインがIPO委託幹事(裏幹事)に加わる可能性が高いです。
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Chordia Therapeutics(190A)のIPO(新規上場)事業内容等
Chordia Therapeutics(190A)は新規抗がん薬の市販を目指して研究開発を行う創薬ベンチャー企業で、主な事業内容は医療ニーズ(アンメットメディカルニーズ)の高いがん領域で、新しい作用を有する低分子の画期的医薬品(ファーストインクラス)の研究開発を行っています。
ビジネスモデルはChordia Therapeutics(190A)がマネジメントと研究業務(探索研究、前臨床研究、臨床研究)、特に候補化合物の探索、評価、最適化、臨床試験に集中し、外部協力先が得意な業務、中でも基礎研究、原薬及び製剤の製造、流通・販売などは各外部協力先に委託するという形を取っています。
【手取金の使途】
上記の手取概算額1,270百万円については、海外販売の手取概算額(未定)及び第三者割当増資の手取概算額上限192百万円と合わせ、運転資金として当社が自社で臨床試験を実施している抗がん薬化合物CTX-712(CLK阻害薬であり、現時点での主要適応がん種は、急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群および卵巣がん)にかかる開発業務委託費用に充当する予定であります。
なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用する方針であります。
(Chordia Therapeutics(190A)のIPO目論見書より一部抜粋)
Chordia Therapeutics(190A)の前回IPO時と今回IPO時の主な変更点
冒頭の通りChordia Therapeutics(190A)は本来であれば昨年(2023年)9月の上場予定でしたが、株式市場に関する動向等を総合的に勘案した結果、上場中止(延期)となったため、今回はIPO再チャレンジとなります。前回から今回の主な変更点を下記に記載させて頂きます。
前回 | 今回 | |
公募株数 | 16,666,700株 | 9,100,000株 |
売出株数(OA) | 2,500,000株 | 1,365,000株 |
上場時発行済株式総数 | 73,110,500株 | 65,543,800株 |
時価総額 | 109.6億円 | 100.2億円 |
吸収金額 | 28.7億円 | 16.0億円 |
想定価格 | 150円 | 153円 |
主幹事 | 野村證券 | SBI証券 |
平幹事 | SBI証券 SMBC日興証券 楽天証券 東海東京証券 岡三証券 岩井コスモ証券 丸三証券 東洋証券 あかつき証券 極東証券 | 野村證券 みずほ証券 あかつき証券 岩井コスモ証券 岡三証券 極東証券 東洋証券 広田証券 松井証券 丸三証券 水戸証券 楽天証券 |
想定価格は3円高くなっていますが、募集株(公募株及びOA)が前回よりも8,701,700株少なくなっているため吸収金額が少なくなっています。IPO幹事団(シンジケート)構成もIPO主幹事が野村證券からSBI証券に変更され、平幹事もそこそこ変わっています。
コーナーストーン投資家(上場承認時に一定額の株式取得を約束する投資家)への親引けも追加され、一部ベンチャーキャピタルの1.5倍ロックアップ解除条項も無くなっています。
といったところが今回のChordia Therapeutics(190A)の前回と今回の目立った変更点かと思います。一応今回のIPO目論見書も確認していますが、他に何か大きな変更点を見逃していたら申し訳ございません。
Chordia Therapeutics(190A)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス
Chordia Therapeutics(190A)の市場からの吸収金額はIPO想定価格153円としてオーバーアロットメント含め16.0億円と規模的に東証グロース市場への上場としては小型から中型サイズとなりますが、荷もたれ感を感じるほどのサイズではありません。
IPO募集株数は売り出し株無しの公募株のみ(OA含む)で10,465,000株と多めにありますが、簡易型のグローバルオファリングとなるため海外投資家への販売もあり、後述する親引け分もあることから、これらを差し引くと国内分の募集株は減少します。
上述の通りChordia Therapeutics(190A)の事業内容はRNA制御ストレスを標的とするがん治療薬の開発等ということで、がん領域の研究開発に特化した創薬系のバイオベンチャーです。RNA制御ストレスを標的としたがん治療薬は未だ医薬品として市販されておらず、このRNA制御ストレスに注目して低分子医薬品の研究開発を行っています。
RNA制御ストレスとは細胞内でRNAを生成する過程に乱れが生じ、異常なRNAが蓄積し、それが細胞へ負荷をかけている状態のことを言い、特にがん細胞ではRNAを生成する複数の過程が乱れ、正常細胞に比べてがん細胞では過剰に負荷がかかっている状態です。前回は無かったのですが、今回は字幕付きの英語動画での会社説明がありました。
※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。
Chordia Therapeutics(190A)の筆頭株主は武田薬品工業株式会社となり、武田薬品工業株式会社が研究体制を再編するためにスピンアウト(会社の一部門を切り離して独立させること)した会社で、元武田薬品工業株式会社の研究者6人によって設立されています。
Chordia Therapeutics(190A)の株主の中にはベンチャーキャピタルの保有株が11社38,195,400株ありますが、今回のIPO(新規上場)に際する売り出しでの放出はありません。既存の上位株主及びベンチャーキャピタルには解除価格無しで90日間の任意ロックアップ及び6カ月間継続所有確約の制度ロックアップが掛かっています。
国内募集株式9,100,000株のうち一部を関係性を安定的に継続させるため武田薬品工業株式会社に取得金額200百万円に相当する株式数、関係性を維持・発展させるため株式会社メディパルホールディングスに取得金額200百万円に相当する株式数、企業価値向上に資する目的としてNew Life Science 1号投資事業有限責任組合に取得金額50百万円~100百万円に相当する株式数、合わせて4.5億円~5.0億円に相当する株式数を上限として売付け(親引け)する予定となっています。
Chordia Therapeutics(190A)はがん領域の研究開発に特化した創薬系のバイオベンチャーで将来への期待値の高い事業を行っています。社歴は設立2017年10月とまだ浅いものの、業績は小野薬品工業株式会社と締結したライセンス契約に基づく開発マイルストーンによる売上が33億円(うち契約一時金が8億円)あり、今後も開発の進捗や売上に応じたマイルストーンとして最大496億円を受領する予定となっています。
前回であれば黒字状態で上場できていたのに今回は期をまたいだことで赤字上場とタイミングが悪かったり、IPO主幹事が野村證券からSBI証券に変更されるという不自然さも感じますが、IPO募集株そのものが減少した上にコーナーストーン投資家(上場承認時に一定額の株式取得を約束する投資家)への親引けも追加されたことから需給面は改善されています。
赤字の創薬系バイオベンチャーは警戒されやすい傾向があるため、ひとまずの初値評価はC級評価寄りのD級評価とさせて頂きますが、今年(2024年)2月上場のVeritas In Silico(130A)が予想外の好スタートとなったことや単価が超低単価となることから堅調なスタートは見込めそうな雰囲気を感じます。
いずれにしてもこういった専門性の高いバイオ系のIPO参加スタンスは素人では決めるのが難しいため、現時点での管理人の個人的なこのChordia Therapeutics(190A)のIPO参加スタンスは中立で、今後の仮条件設定や大口(機関投資家、海外投資家)の評価、そして大手初値予想会社の見解などを見てから決めたいと思います。
とはいえ、単価はIPO想定価格ベースで153円と超低単価となるため、最悪公募割れスタートとなったとしても単元株取得であれば微損にとどまる可能性が高いです。となるとIPO愛好家としてはやはり「当選」の二文字見たさに申し込んでしまいそうな気がしています^^;
Chordia Therapeutics(190A)のIPO(新規上場)業績等
Chordia Therapeutics(190A)のIPO経営指標
Chordia Therapeutics(190A)のIPO事業収益及び経常損益
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