ジェイ・イー・ティ(6228)がIPO(新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。本日もIPO新規上場承認発表が1社のみありました。これで9月は7社目となります。
ジェイ・イー・ティ(6228)の上場日は2023年9月25日(月)で、今のところは単独上場、上場市場はIPO市場ではやや人気の劣る東証スタンダード市場への上場で、IPO主幹事はIPO愛好家人気の高いSBI証券となっております。
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ジェイ・イー・ティ(6228)のIPO(新規上場)情報
設立:2009年4月24日
業種:機械
事業の内容:半導体洗浄装置の開発・設計、製造、販売及びこれらに付帯する保守・サービス等
上場市場 | 東証スタンダード |
コード | 6228 |
名称 | ジェイ・イー・ティ |
公募株数 | 600,000株 |
売出し株数 | 800,000株 |
オーバーアロットメント | 210,000株 |
IPO主幹事証券 | SBI証券 |
IPO引受幹事証券 | 大和証券 ひろぎん証券 みずほ証券 SMBC日興証券 岩井コスモ証券 松井証券(前受け金不要) むさし証券 SBIネオトレード証券(委託幹事決定) 大和コネクト証券(委託幹事決定) |
IPO発表日 | 8月21日(月) |
上場日 | 9月25日(月) |
仮条件決定日 | 9月5日(火) |
ブック・ビルディング期間 | 9月7日(木)~9月13日(水) |
公開価格決定日 | 9月14日(木) |
IPO申し込み期間 | 9月15日(金)~9月21日(木) |
上場時発行済株式総数 | 4,490,000株 |
時価総額 | 207.8億円 |
吸収金額 | 74.5億円 |
想定価格 | 4,630円(463,000円必要) |
今回の募集は簡易型のグローバルオファリングとなるため、売出株式800,000株のうちの一部は欧州及びアジアを中心とする海外市場(米国及びカナダ除く)の海外投資家にも販売される予定となっています。国内販売株数及び海外販売株数の最終的な内訳は本募集及び引受人の買取引受による売出しの需要状況等を勘案した上で、売出価格決定日9月14日(木)に決定されます。
そしてこのジェイ・イー・ティ(6228)のIPO主幹事はSBI証券となっており、平幹事の中には大和証券も入っていることから、それぞれグループ会社となるSBIネオトレード証券と大和コネクト証券がIPO委託幹事(裏幹事)に入る可能性が高いです。
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ジェイ・イー・ティ(6228)のIPO(新規上場)事業内容等
ジェイ・イー・ティ(6228)はグループ会社で、株式会社ジェイ・イー・ティ及び台湾連結子会社J.E.T. Semi-Con.International Taiwan, Inc.(協裕国際科技股份有限公司)、中国連結子会社Oribright Shanghai Co., Ltd.(欧利白科技(上海)有限公司)、韓国連結子会社J.E.T. Korea Co., Ltd.、国内連結子会社株式会社ジェイ・イー・ティ・アグリと、連結子会社4社により構成されており、半導体製造の前工程で使用される半導体洗浄装置の開発、設計、製造、販売を主な事業とし「半導体事業」及び「その他事業」に区分されています。
半導体洗浄装置の開発・設計、製造、販売については当社行っており、部品販売及び保守サービスにつきましては当社でも行っておりますが、連結子会社2社及び親会社でも部品販売及び保守サービスを行っております。部品の一部については親会社経由で韓国のメーカーから仕入れを行っております。
株式会社OSMICがFC展開するオスミック農産物生産事業を採用した、農産物の生産・販売等を行っております。なお、アグリ事業において、独立した法人として個別採算管理を徹底すること、責任の明確化を図ることとともに、農地所有適格法人としての農地所有や各種制度融資などのメリットを活かし、本事業の収益力及び競争力を向上させるため、2021年10月に株式会社ジェイ・イー・ティ・アグリを設立しています。
※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。
【手取金の使途】
上記の手取概算額2,525,460千円については第三者割当増資の手取概算額上限894,516千円とあわせて、全額を設備資金として新本社工場を建築する用地の取得及び都市計画法に係る開発許可申請等に500,000千円(2024年12月期に500,000千円)、建屋建築に2,919,976千円(2024年12月期に1,000,000千円、2025年12月期以降に1,919,976千円)に充当する予定であります。
なお、上記資金使途につきましては、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。
(ジェイ・イー・ティのIPO目論見書より一部抜粋)
ジェイ・イー・ティ(6228)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス
ジェイ・イー・ティ(6228)の市場からの吸収金額はIPO想定価格4,630円としてオーバーアロットメント含め74.5億円と規模的に東証スタンダード市場への上場としては大型サイズとなり、荷もたれ感を感じる水準となります。IPO株数は公募株及び売り出し株合わせて14,000枚と万枚超えで比較的多めにありますが、簡易型のグローバルオファリングとなるため海外投資家への販売もあります。
上述の通りジェイ・イー・ティ(6228)の事業内容は半導体洗浄装置の開発・設計、製造、販売及びこれらに付帯する保守・サービス等ということで、顧客ニーズに合わせて最適な仕様にカスタマイズできることを強みとし、世界でもトップクラスのシェアを誇る半導体製造には欠かせない半導体洗浄装置の専門メーカーとなります。
ジェイ・イー・ティ(6228)は韓国の新興市場KOSDAQに上場しているZEUS Co., Ltd.の子会社で、前身はリーマン・ショック後の半導体不足を背景に2009年2月にJASDAQ市場を上場廃止となったエス・イー・エス株式会社となり、後述するTOKYO PRO Market市場を跨いではいるものの、再上場案件というイメージが付きそうです。
前身のエス・イー・エス株式会社の納入実績を含めると、これまでに1,000台以上の半導体洗浄装置を韓国、台湾、中国、日本、シンガポール、米国等の半導体メーカーへ納入してきており、株式会社ジェイ・イー・ティ設立以降も約500台の装置を納入した実績があります。
現在このジェイ・イー・ティ(6228)は2021年3月にプロ向け市場となるTOKYO PRO Market市場に上場しているので、TOKYO PRO Market市場から東証スタンダード市場への鞍替え上場となり、上場日前日2023年9月24日付でTOKYO PRO Marketを上場廃止となります。
2021年3月にTOKYO PRO Market市場にIPO(新規上場)した際の公開価格は5,700円で初値も同値の5,700円となっていました。取引自体はその上場時(2021年3月)にあった5,000株(5,700円)のみで、2021年4月以降およそ2年間の売買実績はありません。
今回のジェイ・イー・ティ(6228)のIPO(新規上場)時のIPO想定価格は現時点で4,630円となっているので、TOKYO PRO Market上場時の株価(5,700円)を基準価格とすれば、およそ18.7%引きのダウンラウンド上場(鞍替え)となるため、その点ではお得感があるでしょうか。2023年1月1日付で1株が2株(2,850円)に分割されているようなので、今回の募集株(5,700円)と比較してのお得感という表現は間違った表現でした。申し訳ございません。
半導体関連企業は国内の成長戦略の柱の1つにもなっており、株式市場では国策銘柄としても期待値の高いセクターとなりますが、直近IPOで7月28日(金)上場の半導体関連銘柄クオルテック(9165)は公募価格2,540円に対して付いた初値は2,336円と投資ファンドの出口(イグジット)案件という不人気要素があったものの公募割れスタートとなっており、印象はあまり良くありません。
業績は堅調に推移しているものの、公開規模はIPO想定価格(4,630円)ベースで74.5億円と海外投資家への販売はありますが、荷もたれ感のある東証スタンダード上場の地味案件という立ち位置となりそうです。やはり初値評価はD級評価が無難なところでしょうか。
とりあえず現時点での管理人の個人的なこのジェイ・イー・ティ(6228)のIPO参加スタンスは中立で、今後の仮条件設定や大口(機関投資家、海外投資家)の評価、そして大手初値予想会社の見解などを見てから決めたいと思います。本来であればSBI証券主幹事案件となるため、また後日IPOチャレンジポイントの考察をしようと思いましたが、今回はIPOチャレンジポイント考察はしない予定です。
ようやく「値ガサのSBI証券主幹事案件が来た!」と一瞬喜んでしまいましたが、中身を見るとさすがに4桁のIPOチャレンジポイントを使う気にはなれないですね^^;
ジェイ・イー・ティ(6228)のIPO(新規上場)業績等
ジェイ・イー・ティ(6228)のIPO経営指標
ジェイ・イー・ティ(6228)のIPO売上高及び経常利益
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5700円から2分割を挟んでいるので、4630円にお得感があるというのは間違った解釈ですよ。
PROマーケット上場時に取得していたら、現在、@2850×200株でしょう。
どこに、お得感があるのでしょうか?
おはようございます、きむさん。
ご指摘ありがとうございます。
IPO目論見書を見るとジェイ・イー・ティ(6228)がTOKYO PRO Market市場へ上場した2021年3月の取引単価は5,700円でした。
分割は2023年1月となっており、上場以降売買実績が無いということは株価の価値も変わっておらず、保有者は2,850円×200株とはいえ、価値は5,700円×100株と変わらないのでは?という認識からお得感と表現してしまいました。
間違った解釈及び表現で誤解を与えてしまい申し訳ございません。