グリッド(5582)がIPO新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。本日(6月2日)もまたIPO新規上場承認発表が1社ありました。これで7月IPOは早くも3社目で七夕上場となります。

IPO新規上場承認発表1社2023.6.2

グリッド(5582)の上場日は2023年7月7日(金)で、今のところは単独上場、上場市場はIPO市場では人気の高い東証グロース市場への上場で、IPO主幹事はIPO申し込み時の前受け金が不要の野村證券となっております。

グリッド(5582)のIPO(新規上場)情報

設立:2009年10月6日
業種:情報・通信業
事業の内容:人工知能を用いた計画最適化システムの開発・販売・保守・運用サポート

グリッド(5582)IPO上場承認

上場市場東証グロース
コード5582
名称グリッド
公募株数876,000株
売出し株数272,000株
オーバーアロットメント172,200株
IPO主幹事証券野村證券
IPO引受幹事証券SMBC日興証券
SBI証券
丸三証券
IPO発表日6月2日(金)
上場日7月7日(金)
仮条件決定日6月19日(月)
ブック・ビルディング期間6月21日(水)~6月27日(火)
公開価格決定日6月28日(水)
IPO申し込み期間6月29日(木)~7月4日(火)
上場時発行済株式総数4,512,000株
時価総額80.7億円
吸収金額23.6億円
想定価格1,790円(179,000円必要)

そしてこのグリッド(5582)のIPO主幹事は野村證券となっていることから、グループ会社となるLINE証券IPO委託幹事(裏幹事)となる可能性が高いはずなのですが、最近は野村證券主幹事案件でも出て来ないケースがあるため不明です。

グリッド(5582)のIPO(新規上場)事業内容等

グリッド(5582)はAI開発事業のみの単一セグメントで、AI技術の実用化に主眼を置き、社会インフラ領域における計画最適化のエンジニアリング及びサービス事業を展開しており、AI技術による計画の最適化を事業展開するにあたり注力しているのは①電力・エネルギー②物流・サプライチェーン③都市交通・スマートシティの3分野となります。

グリッド(5582)IPO社会インフラ3分野

①電力・エネルギー

国内電力事業者向けに発電所の需給計画の最適化プログラムを開発納入しており、電力需要を予測し同予測に基づく発電が可能となるよう、各発電所の需給計画をAIアルゴリズムで最適化する技術サービスを提供しております。

②物流・サプライチェーン

輸送計画にAIアルゴリズムを取り入れることで輸送計画を最適化する技術サービスを提供しており、様々なビジネス上の制約を加味しながら計算時間を短縮したAIエンジンの開発を行い、最適な輸送計画によって輸送に要する燃料コストの削減を実現しております。

③都市交通・スマートシティ

スマートシティシミュレータの開発委託を受け、シミュレータのコアとなるAI開発部分を担当しております。スマートシティシミュレータは、AIを用いて人の動き、消費活動、ビルのエネルギー使用状況等をデジタル空間に再現し、都市空間における人の動き、消費活動、エネルギー制御等の最適化を可能とします。


※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。

【手取金の使途】
手取概算額1,428,596千円については第三者割当増資の手取概算額上限283,578千円と合わせて、①人件費、採用費等の人材への投資として1,227,000千円、②プロダクト開発等の研究開発への投資として、348,100千円、③広告宣伝等の市場開拓への投資として135,000千円を充当する予定であります。
また、残額については、営業部門及び管理部門の人件費等の運転資金に充当する方針でありますが、具体化している事項はありません。なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用する方針であります。
(ブリーチのIPO目論見書より一部抜粋)

グリッド(5582)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス

グリッド(5582)の市場からの吸収金額はIPO想定価格1,790円としてオーバーアロットメント含め23.6億円と規模的に東証グロース市場への上場としては中型サイズとなり、やや荷もたれ感を感じるサイズとなります。IPO株数は公募株及び売り出し株合わせて11,480枚と万枚超えとなっております。

上述の通りグリッド(5582)の事業内容は人工知能を用いた計画最適化システムの開発・販売・保守・運用サポートということで、AI開発プラットフォームの開発・提供、インフラ分野を中心にAIテクノロジーの提供を行っています。

AIエンジンの開発、AIエンジンを搭載した業務システムの顧客への導入(プラットフォーム開発)、運用・サポートまで一貫して提供することで顧客生涯価値(LTV)の最大化を図るビジネスモデルを展開しています。

グリッド(5582)IPO事業構造

グリッド(5582)の株主の中にはベンチャーキャピタル(投資ファンド)の保有株は無く、新株予約権を含む株主は5社(名)しかなく、中には三井物産株式会社丸紅株式会社伊藤忠商事株式会社など大手総合商社が名を連ねています。いずれも解除価格無しで90日間のロックアップが掛かっているため、上場時の余計な売り圧力とはなりません。

沿革を見るとこのグリッド(5582)は再生エネルギー事業に取り組む目的で2009年10月に設立され、集合住宅用の太陽光発電システムの販路拡大策を取りながら、一方でメガソーラー発電所の開発を行うエネルギーソリューション事業を手掛けていたようです。

そして2014年3月に発電所の発電電力量の予測に取り組んだことを機に2015年7月より現在のAI開発事業に事業転換を行ったという経緯があるようです。エネルギーソリューション事業撤退後、AI開発事業の売上高は堅調に推移し、前期(2022年6月期)は黒字化となっています。

公開規模はIPO想定価格(1,790円)ベースで23.6億円とやや荷もたれ感のある水準となりますが、事業内容はIPO市場では鉄板の人気を誇るAI(人工知能)関連となり、最近では「ChatGPT」などAI(人工知能)が世間一般にも知れ渡り更なる脚光を浴びています。保有株数は多くないものの大手総合商社が株主になっていることや取引先になっている点も安心感がありますね。

ただ個人的に目論見書内のすべてにおいて前置きが長く(良く言えば親切、悪く言えばくどい)、企業が伝えたいことと投資家が知りたいことがどこかしらズレているような気がして、読んでいて疲れるタイプの目論見書だったせいか「よっしゃAI案件が来た!」という喜びはあまりあり感じませんでした。これは完全に管理人の主観です。

とはいえ、みんな大好きAI(人工知能)関連で、大手企業が出資をし、大手企業がしっかり導入もしているという明確な実績もあり、AI技術を活用して社会課題の解決に貢献する企業としても注目度は高くなりそうです。初値評価はA級評価と言いたいところですが、公開規模や自分の主観を入れるとB級評価といったところになっていまいます。

いずれにしても、この内容で公募割れするイメージは湧きませんので、管理人の個人的なこのグリッド(5582)のIPO参加スタンスは積極参加で行く予定で考えています。とは言いながらもIPO主幹事は野村證券なので、IPO当選は狭き門となるでしょうね。

グリッド(5582)のIPO(新規上場)業績等

グリッド(5582)のIPO経営指標
グリッド(5582)IPO経営指標

グリッド(5582)のIPO売上高及び経常損益
グリッド(5582)IPO売上高及び経常損益

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