アウトルックコンサルティング(5596)がIPO(新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。昨日(11月8日)はIPO新規上場承認発表が2社ありました。いよいよ年末のIPOラッシュ突入でしょうか。
当記事はひとまずアウトルックコンサルティング(5596)のIPO詳細記事となりますが、もう1社のブルーイノベーション(5597)のIPO詳細についてはまた後ほど別記事にてご紹介させて頂きたいと思います。記事が出来上がりましたら上記社名テキスト部にもリンク致します。
アウトルックコンサルティング(5596)の上場日は2023年12月12日(火)で、ブルーイノベーション(5597)の上場日決定次第では2社同日上場となる可能性があります。上場市場はIPO市場では人気の高い東証グロース市場への上場で、IPO主幹事もIPO愛好家人気の高いSMBC日興証券となっております。
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アウトルックコンサルティング(5596)のIPO(新規上場)情報
設立:2006年4月12日
業種:情報・通信業
事業の内容:経営管理システム「Sactona」の開発、導入開発、経営管理コンサルティングの提供
上場市場 | 東証グロース |
コード | 5596 |
名称 | アウトルックコンサルティング |
公募株数 | 50,000株 |
売出し株数 | 1,812,800株 |
オーバーアロットメント | 279,400株 |
IPO主幹事証券 | SMBC日興証券 |
IPO引受幹事証券 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 マネックス証券(100%完全抽選) SBI証券 丸三証券 楽天証券(100%完全抽選) 岩井コスモ証券 岡三証券 松井証券(前受け金不要) 水戸証券 auカブコム証券(委託幹事決定) 岡三オンライン(委託幹事決定) |
IPO発表日 | 11月8日(水) |
上場日 | 12月12日(火) |
仮条件決定日 | 11月24日(金) |
ブック・ビルディング期間 | 11月27日(月)~12月1日(金) |
公開価格決定日 | 12月4日(月) |
IPO申し込み期間 | 12月5日(火)~12月8日(金) |
上場時発行済株式総数 | 3,570,000株 |
時価総額 | 71.4億円 |
吸収金額 | 42.8億円 |
想定価格 | 2,000円(200,000円必要) |
今回の募集は簡易型のグローバルオファリングとなるため、売出株式1,812,800株のうちの一部は欧州及びアジアを中心とする海外市場(米国及びカナダ除く)の海外投資家にも販売される予定となっています。国内販売株数及び海外販売株数の最終的な内訳は本募集及び引受人の買取引受による売出しの需要状況等を勘案した上で、売出価格決定日12月4日(月)に決定されます。
そしてこのアウトルックコンサルティング(5596)のIPO幹事団(シンジケート)の中には三菱UFJモルガン・スタンレー証券と岡三証券が入っているため、グループ会社となるauカブコム証券と岡三オンラインがそれぞれIPO委託幹事(裏幹事)に入る可能性が高いです。
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アウトルックコンサルティング(5596)のIPO(新規上場)事業内容等
アウトルックコンサルティング(5596)は企業の予算管理・予算編成・経費予算管理などの管理会計・経営管理を高度化・効率化するための独自開発のクラウド対応型経営管理システム「Sactona」の開発・販売・導入・保守・インフラストラクチャー提供を事業とし、「Sactona」を継続的に発展・進化させつつ、経営管理の経験を積んだ同社コンサルタントが顧客のニーズをヒアリングしながら「Sactona」を基盤として、顧客にとって最適な形でアプリケーションを開発し、多くの国内企業へ導入を行っております。
基盤となる「Sactona」においては個別のカスタマイズはせず、顧客ごとに異なる帳票管理や運用は「Sactona」上で個別にアプリケーションを開発するやり方を取ることにより、顧客ニーズに合致するシステムを柔軟にかつ経済的に導入、利用することが可能となっております。更に、顧客企業側の簡単な作業により、組織改編等含め修正対応が可能なため、システム運用コストの低減が図られます。
※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。
【手取金の使途】
手取概算額81,000千円については、さらなる事業拡大を図るための運転資金として、①採用費用として64,800千円(2024年3月期:9,800千円、2025年3月期:30,000千円、2026年3月期:25,000千円)、②海外マーケティング費用として6,200千円(2024年3月期:2,400千円、2025年3月期:7,500千円、2026年3月期:6,300千円)に充当する予定であります。
また、上記調達資金は、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。
(アウトルックコンサルティングのIPO目論見書より一部抜粋)
アウトルックコンサルティング(5596)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス
アウトルックコンサルティング(5596)の市場からの吸収金額はIPO想定価格2,000円としてオーバーアロットメント含め42.8億円と規模的に東証グロース市場への上場としては中型サイズとなり、やや荷もたれ感のある水準となります。IPO株数は公募株及び売り出し株合わせて18,628枚と万枚超えですが、簡易型のグローバルオファリングとなるため海外投資家への販売もあります。
上述の通りアウトルックコンサルティング(5596)の事業内容は経営管理システム「Sactona」の開発、導入開発、経営管理コンサルティングの提供で、「Sactona(サクトナ)」は、収益・財務、生産需給、経費等といった経営管理、管理会計のさまざまな業務領域において、中期計画、予算編成、予算実績管理、見込管理、プロジェクト管理などに活用されているエンタープライズソリューションです。
経営意思決定者及び実務担当者にとって利用する画面イメージや操作方法が変わることは心理的、実務的ハードルが高くなりますが、「Sactona(サクトナ)」では使い慣れたExcelを入出力帳票としてそのまま利用することができるため、ユーザへの様々な負担を軽減ないしは回避することが可能となっています。
アウトルックコンサルティング(5596)の今回のIPO(新規上場)に際する募集株の内訳は公募株50,000株に対して売り出し株は1,812,800株で売り出し比率はおよそ36.2倍、売り出し放出人は筆頭株主(ベンチャーキャピタル)1社で、オーバーアロットメント分279,400株を含めたオファリング・レシオはおよそ60.0%とかなりの危険水準にある投資ファンドの出口(イグジット)案件となります。
今回の募集は簡易型のグローバルオファリングとなるため、売り出し株の一部(数量未定)が海外投資家へ販売されますが、公開規模はIPO想定価格(2,000円)ベースで42.8億円と荷もたれ感のあるサイズで、業績は堅調に推移しているもののグロースらしい伸びは無く水準も低めです。
上場セクターはIPO市場では人気の情報・通信業で事業内容は自社開発の経営管理システム「Sactona(サクトナ)」の開発で、クラウドやオンプレミスにも対応している経営管理システムとなることから、多くの大手企業でも導入(顧客企業の83%が上場企業)されており、ニーズは相応にある模様です。
ひと昔前では人気業態ではああったものの、IPO地合いも不透明で公開規模に荷もたれ感もあり、公開価格の1.5倍でロックアップ解除される株式も100万株以上あります。オファリング・レシオも60.0%と高めの投資ファンドの出口(イグジット)案件となることから警戒感も高く、ひとまずの初値評価はD級評価といったところが無難でしょうか。
とりあえず現時点での管理人の個人的なこのアウトルックコンサルティング(5596)のIPO参加スタンスはひとまず中立ですが、最終的には今後の仮条件設定や大口(機関投資家、海外投資家)の評価や上場スケジュール、そして大手初値予想会社の見解などを見てから決めたいと思います。
アウトルックコンサルティング(5596)のIPO(新規上場)業績等
アウトルックコンサルティング(5596)のIPO経営指標
アウトルックコンサルティング(5596)のIPO売上高及び経常利益
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