トヨクモ(4058)がIPO新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。昨日は2社のIPO新規上場承認発表がありました。もう1社のグラフィコ(4930)についてはすでに記事を書いております。

トヨクモ(4058)の上場日は9月24日(木)グラフィコ(4930)と2社同日上場、上場市場はIPO市場では人気の高い東証マザーズ市場への上場で、IPO主幹事はIPO抽選割合改悪(10%→1%)となり、悪い意味で注目度が高まっているいちよし証券となっております。IPO抽選派の中では今一番いらない証券会社ではないでしょうか。少なくとも管理人はそう思っています。

8月20日(木)追記

まぐまぐ(4059)がIPO上場承認発表され、上場日が9月24日(木)となっているため、9月24日(木)3社同日上場となりました。

トヨクモ(4058)のIPO(新規上場)情報

設立:2010年8月2日
業種:情報・通信業
事業の内容:法人向けクラウドサービス事業(安否確認サービス及びkintone連携サービスの開発・販売)

トヨクモ(4058)IPO上場承認

上場市場東証マザーズ
コード4058
名称トヨクモ
公募株数300,000株
売出し株数200,000株
オーバーアロットメント50,000株
IPO主幹事証券いちよし証券(1%完全抽選
IPO引受幹事証券大和証券
SMBC日興証券
岩井コスモ証券
SBI証券
極東証券
東洋証券
マネックス証券100%完全抽選
IPO発表日8月19日(水)
上場日9月24日(木)
仮条件決定日9月2日(水)
ブック・ビルディング期間9月4日(金)~9月10日(木)
公開価格決定日9月11日(金)
IPO申し込み期間9月14日(月)~9月17日(木)
時価総額90.0億円
吸収金額9.9億円
想定価格1,800円(180,000円必要)

トヨクモ(4058)のIPO(新規上場)事業内容等

トヨクモ(4058)は法人向けクラウドサービスの開発・販売を行っており、簡単な操作、シンプルな機能と分かりやすいデザインで、日常的にパソコンやスマートフォンを利用していないIT初心者の方にも安心して利用できるサービスの提供を目指しております。

事業は「法人向けクラウドサービス事業」の単一のセグメントであり、緊急時に簡単に情報共有できるように設計したシンプルなクラウドサービス「安否確認サービス」の開発・販売、サイボウズ株式会社の提供する業務アプリケーション構築サービス「kintone」と連携し、より便利に利用するためのクラウドサービス「kintone連携サービス」の開発・販売の2つのサービスにおいて事業を展開しております。

トヨクモ(4058)IPO事業内容

安否確認サービス

安否確認サービスは災害時に従業員等の安否確認を携帯電話、スマートフォンやパソコンで行うクラウドサービスです。災害発生時の被害状況を正確に把握し、従業員等への指示を迅速に行うための機能を備えております。
また、社内ネットワークの障害時の緊急連絡用としても活用できるサービスになっております。
トヨクモ(4058)IPO安否確認サービス2

kintone連携サービス

サイボウズ株式会社の提供するkintoneは売上管理や顧客管理など、業務に必要なアプリケーションを作成できるクラウドサービスです。利用者にとってアプリケーションの設計や各種運用設定にプログラミングの必要はなく、マウス操作のみで利用できます。
トヨクモ(4058)IPOkintone連携サービス

トヨクモ(4058)IPO事業系統図

【手取金の使途】
手取概算額483,800千円及び第三者割当増資の手取概算額上限82,500千円を合わせた手取概算額合計上限566,300千円については、1.人材採用費、2.人件費、3.広告宣伝費に充当する予定であります。
なお、上記調達資金は、具体的な充当時期までは安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。
(トヨクモのIPO目論見書より一部抜粋)

トヨクモ(4058)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス

トヨクモ(4058)の市場からの吸収金額はIPO想定価格1,800円としてオーバーアロットメント含め9.9億円と規模的に東証マザーズ市場への上場としては小型サイズとなり、荷もたれ感はありません。

トヨクモ(4058)の事業内容はいわゆるBtoB事業で「安否確認サービス」及び東証一部上場のサイボウズ(4776)が提供する業務アプリ「kintone」と連携した「kintone連携サービス」の開発・販売など法人向けクラウドサービス事業となり、クラウド関連はIPO市場では鉄板の人気業態となります。

2014年3月まではサイボウズスタートアップス株式会社という社名でサイボウズ(4776)の子会社だったようですが、2014年3月に経営陣によるMBO(Management Buyout)で独立。2019年7月にサイボウズスタートアップス株式会社からトヨクモ株式会社に社名変更しております。

有償契約者数も順調に伸ばしており、およそ5年で16倍増となっております。ストック型のビジネスモデルとなることから安定した収益が見込め、契約者が増えると必然的に業績も上がるという図式になります。当面は業績面の不安も少なそうです。

トヨクモ(4058)IPO有償契約数

トヨクモ(4058)の株主の中にはベンチャーキャピタルが1社35万株あり、ロックアップ条項はありません。その他上位株主には90日間のロックアップが掛かっていますが、公開価格の1.5倍となれば売却可能となります。

トヨクモ(4058)の上場日は9月24日(木)グラフィコ(4930)と2社同日上場となりますが、いずれも規模が大きくないため、よほどIPO地合いが崩れることが無ければ問題無さそうです。逆にIPO地合いが今のように活況であれば初値3倍~5倍は堅いところでしょうか。

IPO的には初値高騰間違いなしの鉄板銘柄となりますが、冒頭でも申し上げている通り、トヨクモ(4058)のIPO主幹事はいちよし証券です。通常IPO当選で一番期待度が高くなるはずの主幹事ですが、IPO抽選割合改悪でIPO当選本数は平幹事並みとこれがIPO抽選派にとっては一番やっかいですね。

もちろん管理人の個人的なこのトヨクモ(4058)のIPO参加スタンスは全力申し込みで行きますが、IPO当選期待は主幹事以外となりそうです。ただ主幹事以外という目線で見ても唯一100%完全抽選マネックス証券も最下位幹事となっているため、望みは薄そうですね。すでに諦めモードです><

トヨクモ(4058)のIPO(新規上場)業績等

トヨクモ(4058)のIPO経営指標
トヨクモ(4058)IPO経営指標

トヨクモ(4058)のIPO売上高及び経常利益
トヨクモ(4058)IPO売上高及び経常利益

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