キットアライブ(5039)がIPO(新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。昨日(8月23日)もIPO新規上場承認発表無しかと思いましたが、完全にノーマークだった札幌証券取引所の新興市場となるアンビシャス市場へのIPO銘柄が登場しました。
これで9月はようやく4社目となりましたが、今日以降もIPO新規上場承認発表があり、残り6社を9月末の3日間に無理やり詰め込む形となるのでしょうか。
キットアライブ(5039)の上場日は2022年9月28日(水)で、今のところは単独上場、上場市場は流動性が低くIPO市場では不人気市場となる地方市場(札幌証券取引所)のアンビシャスへの上場で、IPO主幹事は中堅証券のアイザワ証券となっております。
札幌証券取引所のアンビシャス市場へのIPO案件は2019年6月19日(水)上場の日本グランデ(2976)以来となるため、実に3年以上ぶりのIPO登場となります。
ファインズ(5125)とグラッドキューブ(9561)が2022年9月28日(水)上場分として追加されたため、3社同日上場となります。
キットアライブ(5039)のIPO(新規上場)情報
設立:2016年8月26日
業種:情報・通信業
事業の内容:企業のクラウドシステム導入時における設計・開発・保守のワンストップサービス、SaaS型製品販売企業向けの技術検証・開発・公開・運用支援サービス
上場市場 | 札証アンビシャス |
コード | 5039 |
名称 | キットアライブ |
公募株数 | 50,000株 |
売出し株数 | 263,000株 |
オーバーアロットメント | 0株 |
IPO主幹事証券 | アイザワ証券 |
IPO引受幹事証券 | SBI証券 岡三証券 北洋証券 東洋証券 マネックス証券(100%完全抽選) 岡三オンライン(委託幹事) |
IPO発表日 | 8月23日(火) |
上場日 | 9月28日(水) |
仮条件決定日 | 9月5日(月) |
ブック・ビルディング期間 | 9月7日(水)~9月13(火) |
公開価格決定日 | 9月14日(水) |
IPO申し込み期間 | 9月16日(金)~9月22日(木) |
上場時発行済株式総数 | 1,253,000株 |
時価総額 | 17.6億円 |
吸収金額 | 4.4億円 |
想定価格 | 1,410円(141,000円必要) |
そしてこのキットアライブ(5039)のIPO幹事団(シンジケート)の中には岡三証券が入っているため、グループ会社となる岡三オンラインが追加でIPO委託幹事(裏幹事)入りする可能性が高いです。
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キットアライブ(5039)のIPO(新規上場)事業内容等
キットアライブ(5039)は株式会社セールスフォース・ジャパンのパートナーとして、Salesforce, Inc.が提供するクラウドサービスであるSalesforceを用いたシステム開発を通して顧客企業と共にDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現しています。
クラウドソリューション事業の単一セグメントとして「Salesforce導入支援」と「Salesforce製品開発支援」の2つのサービスを中核とした事業を展開し、Salesforce等のライセンス販売も行っております。
企業へのSalesforce導入支援や、Salesforceを基盤としたシステム開発サービスを提供しており、顧客企業と共に業務改革を進めていくことをゴールとし、ITコンサルティング・要件定義・設計・開発・システムテスト・運用保守といったシステム開発の全工程を、ITエンジニアがワンストップで提供することで、プロジェクトのスタート段階からアフターフォローまで一貫した支援を行うことが特徴となります。
Salesforce上で新たなSaaS型製品の構築・販売を考えている企業様向けの製品開発支援サービスを提供しており、その製品の技術検証・開発・公開・運用を行うことでSalesforceの技術ノウハウが無い企業であってもサービスの展開が可能となります。Salesforce上で開発されたアプリケーションは、Salesforce, Inc.が運営するマーケットプレイス「AppExchange」上で販売・マーケティング活動を行うことができます。
設立メンバー菅野大輔氏のインタビュー動画
※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。
【手取金の使途】
手取概算額60,801千円については、優秀な人材確保のための積極的な採用活動等の従業員募集費として39,801千円(2022年12月期21,941千円、2023年12月期17,860千円)、本社改装費として21,000千円(2022年12月期21,000千円)に充当する予定であります。
(キットアライブのIPO目論見書より一部抜粋)
キットアライブ(5039)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス
キットアライブ(5039)の市場からの吸収金額はIPO想定価格1,410円としてオーバーアロットメント含め4.4億円と規模的に東証市場であれば小型サイズとなりますが、地方(札幌証券取引所のアンビシャス)市場への上場ということで見ると小型サイズとは言えず、荷もたれ感のある水準となります。IPO株数は公募株及び売り出し株合わせて3,130枚と少なめです。
上述の通りキットアライブ(5039)の事業内容は企業のクラウドシステム導入時における設計・開発・保守のワンストップサービス、SaaS型製品販売企業向けの技術検証・開発・公開・運用支援サービスということで、アジャイル開発が得意なSalesforceの専門家集団として全国のIT専門部署が存在しない中小企業や新規ビジネスを立ち上げる企業を支援しています。
キットアライブ(5039)はすでに東証プライム市場に上場しているお笑い芸人「厚切りジェイソン」で有名なテラスカイ(3915)の連結子会社となります。現在の所有株式数は700,000株(所有割合:58.2%)となっていますが、今回のIPO(新規上場)に際する売り出しで80,000株放出し、所有株式数が620,000株(所有割合:49.5%)まで低下することになるため、連結子会社から持分法適用会社となります。俗に言う親子上場には当たりません。
キットアライブ(5039)の株主の中にベンチャーキャピタル(投資ファンド)の保有株が2社203,000株あり、今回のIPO(新規上場)に際する売り出しで143,000株放出するものの60,000株が残ります。ただし既存株主含め解除価格無しで180日間のロックアップが掛かっているため、上場時の余計な売り圧力はありません。
冒頭の通り札幌証券取引所のアンビシャス市場へのIPO案件は2019年6月19日(水)上場の日本グランデ(2976)以来となり、この日本グランデ(2976)は不動産という不人気セクターであったものの、公開規模が1.3億円という軽量サイズに救われ、公募価格750円に対して付いた初値は752円とギリギリで公募価格を上回りました。ただし初値買いに入った資金はわずか1,200万程度と超低商いです。
キットアライブ(5039)のセクターはIPO市場では人気の高い「情報・通信業」で、事業内容もSalesforce導入支援と人気のある業態ではありますが、業績規模も小さく、すでに同業他社も数多く存在しており、他社との差別化が素人の管理人にはよくわかりません。それより何より上場市場が新興市場とはいえ地方市場(札幌証券取引所アンビシャス)で、公開規模はIPO想定価格(1,410円)ベースで4.4億円と需給不安が否めません。
IPO市場が好調地合いであればイケイケで何とかなったかもしれない規模ですが、現状のIPO市場を見る限り、地方上場でこの規模を吸収できるだけのパワーは無いように感じます。人気業態という点を加味しても流動性という点を差し引くと初値評価はD級評価といったところが妥当でしょうか。地合いによっては最悪のシナリオもありそうです。
とりあえず現時点での管理人の個人的なこのキットアライブ(5039)のIPO参加スタンスはスルーの可能性が高く、IPOチャレンジポイント狙いでSBI証券からのみの参加となりそうです。とはいえ、ひとまず大手初値予想会社の見解は見てみたいところです。
キットアライブ(5039)のIPO(新規上場)業績等
キットアライブ(5039)のIPO経営指標
キットアライブ(5039)のIPO売上高及び経常損益
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