Veritas In Silico(130A)がIPO(新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。昨日(1月5日)は今年(2024年)第二号となるIPO新規上場承認発表が1社ありました。英文字入りの証券コード第一号です。「Veritas In Silico」と書いて「ウェリタス イン シリコ」と読みます。
Veritas In Silico(130A)の上場日は2024年2月8日(木)で、今のところは単独上場、上場市場はIPO市場では人気の高い東証グロース市場への上場で、IPO主幹事はIPO申し込み時の前受け金が不要のみずほ証券となっております。
Veritas In Silico(130A)のIPO(新規上場)情報
設立:2016年11月17日
業種:医薬品
事業の内容:mRNAを標的とする低分子創薬および核酸創薬のプラットフォーム事業
上場市場 | 東証グロース |
コード | 130A |
名称 | Veritas In Silico(ウェリタス イン シリコ) |
公募株数 | 800,000株 |
売出し株数 | 0株 |
オーバーアロットメント | 120,000株 |
IPO主幹事証券 | みずほ証券 |
IPO引受幹事証券 | SMBC日興証券 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 楽天証券(100%完全抽選) 松井証券(委託幹事決定) あかつき証券 マネックス証券(委託幹事決定) auカブコム証券(委託幹事決定) |
IPO発表日 | 1月5日(金) |
上場日 | 2月8日(木) |
仮条件決定日 | 1月23日(火) |
ブック・ビルディング期間 | 1月24日(水)~1月30日(火) |
公開価格決定日 | 1月31日(水) |
IPO申し込み期間 | 2月1日(木)~2月6日(火) |
上場時発行済株式総数 | 6,301,314株 |
時価総額 | 70.5億円 |
吸収金額 | 10.3億円 |
想定価格 | 1,120円(112,000円必要) |
今回の募集は簡易型のグローバルオファリングとなるため、公募株式800,000株のうちの一部は欧州及びアジアを中心とする海外市場(米国及びカナダ除く)の海外投資家にも販売される予定となっています。国内販売株数及び海外販売株数の最終的な内訳は本募集の需要状況等を勘案した上で、公募価格決定日1月31日(水)に決定されます。
そしてこのVeritas In Silico(130A)のIPO幹事団(シンジケート)の中には三菱UFJモルガン・スタンレー証券が入っているため、グループ会社となるauカブコム証券がIPO委託幹事(裏幹事)に入る可能性が高いです。
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Veritas In Silico(130A)のIPO(新規上場)事業内容等
Veritas In Silico(130A)はインシリコRNA構造解析技術をはじめとしたデジタル技術(informatics)と創薬技術(biology)を統合した創薬プラットフォーム「ibVIS」を活用したmRNA標的低分子創薬を主事業としています。製薬会社との共同創薬研究を通じて、mRNA標的低分子医薬品の創出に取り組み、将来の事業の多角化のため、インシリコRNA構造解析技術を応用した各種RNA関連創薬の取り組みも開始しています。
RNAを標的とする低分子創薬は、従来のタンパク質を標的とする創薬技術では狙えなかった様々な疾患にも対応可能な新しい創薬アプローチであり、アンメット・メディカル・ニーズ(有効な治療薬や治療法がなく未だ満たされない医療ニーズ)の充足につながることが期待されます。
より多くのmRNA標的低分子医薬品を迅速に社会に届けるため、製薬会社の幅広いニーズに応える汎用性の高い「ibVISプラットフォーム」を武器として、複数の製薬会社と多数の共同創薬プロジェクトを同時に進行させる「プラットフォーム型」のビジネスを展開しています。
【手取金の使途】
手取概算額804,320千円については、海外販売の手取概算額(未定)及び第三者割当増資の手取概算額上限123,648千円と合わせた手取概算額合計上限927,968千円を、①研究開発費として390,000千円(2024年12月期30,000千円、2025年12月期30,000千円、2026年12月期330,000千円)、②設備投資資金として40,000千円(2024年12月期40,000千円)、③運転資金として497,968千円(2024年12月期100,000千円、2025年12月期164,000千円、2026年12月期233,968千円)にそれぞれ充当する予定です。
なお、上記調達資金は、具体的な充当時期までは安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。
(Veritas In SilicoのIPO目論見書より一部抜粋)
Veritas In Silico(130A)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス
Veritas In Silico(130A)の市場からの吸収金額はIPO想定価格1,120円としてオーバーアロットメント含め10.3億円と規模的に東証グロース市場への上場としては小型サイズとなり、荷もたれ感のある水準ではありません。IPO株数は売り出し株無しの公募株のみで8,000枚と多くもなく少なくもなくといったところです。
上述の通りVeritas In Silico(130A)の事業内容はmRNAを標的とする低分子創薬および核酸創薬のプラットフォーム事業ということで、自社で少数のパイプラインを保有する「パイプライン型」のビジネスではなく、独自の創薬プラットフォーム「ibVIS」を活用し、複数の製薬会社と共同で創薬研究を実施する「プラットフォーム型」のビジネスを展開しており、現在は共同創薬研究のパートナー4社(東レ株式会社、塩野義製薬株式会社、ラクオリア創薬株式会社、武田薬品工業株式会社)とのプロジェクトが進捗しています。
Veritas In Silico(130A)の株主の中にはベンチャーキャピタル(投資ファンド)の保有株が12社2,330,058株ありますが、解除価格無しで90日間のロックアップが掛かっており、ベンチャーキャピタル(投資ファンド)含めた多くの既存株主の取得単価は1,250円となっています。
Veritas In Silico(130A)は創業者で代表取締役社長の中村慎吾氏が武田薬品工業株式会社在職中の2004年にmRNA(メッセンジャーRNA)を標的とする低分子創薬の実現を目指すプロジェクトを立ち上げています。その後、会社の方針転換によりプロジェクトが中断。2011年に武田薬品工業株式会社を退職し、在職中の研究成果を武田薬品工業株式会社より譲り受け、当該創薬を実現するための基礎技術を構築後、2016年11月に設立されたバイオテク企業となります。
業績はここ数年は増収続きで収益も第8期(2023年12月期)は赤字から黒字化になる予想(黒字化しての上場)となっています。今回のIPO(新規上場)に際する募集株の内訳は売り出し株無しの公募株のみで既存株主の換金色はなく、公開規模はIPO想定価格(1,120円)ベースで10.3億円、海外投資家への販売もあるため公開規模はさらに縮小され、需給面での見た目も申し分ありません。
Veritas In Silico(130A)はパイプライン型とは異なりプラットフォーム型となり、中身も違うものの、2023年10月上場のケイファーマ(4896)は海外投資家への販売もあった上にコーナーストーン投資家(上場承認時に一定額の株式取得を約束する投資家)への親引けも決まっており、これらを差し引いた公開規模は10億円に満たず、業績も一時的に黒字化となっていたにも関わらず公募割れスタートとなっているため、今回も黒字の軽量案件とはいえ、バイオ関連銘柄と言うくくりで見ると楽観視は出来ないかもしれません。
いずれにしてもこういったバイオ関連銘柄のIPO参加スタンスは素人では判断が難しいため、ひとまずの初値評価はD級評価とさせて頂き、とりあえず管理人の個人的なこのVeritas In Silico(130A)のIPO参加スタンスも中立で、今後の仮条件設定や大口(機関投資家、海外投資家)の評価、そして大手初値予想会社の見解などを見てから決めたいと思います。
Veritas In Silico(130A)のIPO(新規上場)業績等
Veritas In Silico(130A)のIPO経営指標
Veritas In Silico(130A)のIPO事業収益及び経常損益
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