S&J(5599)がIPO新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。本日(11月10日)はIPO新規上場承認発表が2社ありました。

IPO新規上場承認発表2社2023.11.10

当記事はひとまずS&J(5599)のIPO詳細記事となりますが、もう1社の魁力屋(5891)のIPO詳細についてはまた後ほど別記事にてご紹介させて頂きたいと思います。記事が出来上がりましたら上記社名テキスト部にもリンク致します。

S&J(5599)の上場日は2023年12月15日(金)で、魁力屋(5891)2社同日上場、上場市場はIPO市場では人気の高い東証グロース市場への上場で、IPO主幹事は東海東京証券となっております。

S&J(5599)のIPO(新規上場)情報

設立:2008年11月7日
業種:情報・通信業
事業の内容:コンサルティングサービスとセキュリティ監視・運用サービスであるSOCサービスを提供するサイバーセキュリティ事業

S&J(5599)IPO上場承認

上場市場東証グロース
コード5599
名称S&J
公募株数480,000株
売出し株数1,110,000株
オーバーアロットメント238,500株
IPO主幹事証券東海東京証券
IPO引受幹事証券SMBC日興証券
楽天証券100%完全抽選
マネックス証券100%完全抽選
松井証券前受け金不要
岡三証券
丸三証券
あかつき証券
極東証券
東洋証券
むさし証券
岡三オンライン委託幹事決定
IPO発表日11月10日(金)
上場日12月15日(金)
仮条件決定日11月27日(月)
ブック・ビルディング期間11月29日(水)~12月5日(火)
公開価格決定日12月6日(水)
IPO申し込み期間12月7日(木)~12月12日(火)
上場時発行済株式総数5,460,000株
時価総額72.0億円
吸収金額24.1億円
想定価格1,320円(132,000円必要)

そしてこのS&J(5599)のIPO幹事団(シンジケート)の中には珍しくSBI証券の名前がありません。平幹事の中には岡三証券が入っているため、グループ会社となる岡三オンラインIPO委託幹事(裏幹事)に入る可能性が高いです。

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S&J(5599)のIPO(新規上場)事業内容等

S&J(5599)はCSIRT(Computer Security Incident Response Team)やSOC(Security Operation Center)を運営する大企業及び中堅企業以上の顧客に対し情報システムへのセキュリティアドバイザー活動やサイバーセキュリティ事故対応を行い、それらの知見を活かしたセキュリティ監視・運用サービスを企業等に提供しています。

S&J(5599)IPOビジネスモデル

事業はサイバーセキュリティ事業の単一セグメントですが、サービスの内容により「コンサルティングサービス」と「SOCサービス」に区分されています。

コンサルティングサービス

①セキュリティアドバイザー
顧客のセキュリティ対策実施状況を把握したうえで、サイバーセキュリティ事故発生時に備えた課題を抽出し、優先度の高い課題への対応支援や中期的な改善提案を行います。

②インシデント対応
顧客にインシデント(サイバーセキュリティ事故)が発生した際の対応を支援しております。

③メールセキュリティ
顧客に届いた不審なメールを分析し、結果を報告します。脅威が疑われるメールの添付ファイルやリンク先調査等の分析を実施し、分析結果をご報告するサービスを提供しております。

④脆弱性診断
セキュリティ事故の発生につながる脆弱性を診断して報告書を提出します。

⑤セキュリティプロダクト
海外の高度なセキュリティ製品を販売代理店として提供しております。

SOCサービス

(1)SOCアウトソーシング
①SOC Engine運用
当社独自開発のSIEMであるSOC Engineをサービス提供することにより、顧客の情報システム全体を監視・運用します。

②他社製品運用
SOC Engineの開発、監視・運用における高度な知見や経験を活かし、他社のSIEM製品を用いた監視・運用サービスにも対応しております。

③AD監視
ディレクトリーサービス機能に特化した検知ロジックを搭載した当社独自開発の監視用エージェント(S&J AD Agnet)により、SIEMなどでは検知が困難な脅威を検出し、影響度や対応策を顧客に報告しております。

(2)EDR監視サービス
①KeepEye運用
当社独自開発のクラウド型EDRであるKeepEyeによる監視サービスを提供しております。KeepEyeは顧客のユーザが利用するパソコンにおける既知及び未知のウイルスを検知して防御します。

②他社EDR製品運用
他社のEDR製品を利用した監視・運用サービスを提供しております。


※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。

【手取金の使途】
手取概算額573,912千円については第三者割当増資の手取概算額上限289,634千円と合わせた手取概算額合計上限863,546千円を、運転資金として①人材に対する投資として605,100千円(2025年3月期:180,000千円、2026年3月期:425,100千円)、②マーケティング及びブランディングに係る広告宣伝費、設備資金として28,446千円(2025年3月期:20,000千円、2026年3月期:8,446千円)、③オフィス移転に関する設備資金及び差入保証金として230,000千円(2025年3月期:230,000千円)に充当する予定であります。
なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等にて運用する予定であります。
(S&JのIPO目論見書より一部抜粋)

S&J(5599)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス

S&J(5599)の市場からの吸収金額はIPO想定価格1,320円としてオーバーアロットメント含め24.1億円と規模的に東証グロース市場への上場としては中型サイズとなり、やや荷もたれ感のある水準となります。IPO株数は公募株及び売り出し株合わせて15,900枚と万枚超えで比較的多めにあります。

上述の通りS&J(5599)の事業内容はコンサルティングサービスとセキュリティ監視・運用サービスであるSOCサービスを提供するサイバーセキュリティ事業ということで、大手企業から中小企業におけるセキュリティアドバイザーやセキュリティ対策の策定、セキュリティ運用、インシデント(サイバーセキュリティ事故)対応などの豊富な経験から、顧客に最適なセキュリティサービスを提供しています。

S&J(5599)IPO事業系統図

S&J(5599)の株主の中にはベンチャーキャピタル(投資ファンド)の保有株は無く、筆頭株主は東証プライム市場に上場しているマクニカホールディングス(3132)で今回のIPO(新規上場)に際する売り出しで400,000株(保有株:2,500,000株)放出しますが、引き続き筆頭株主で関係会社として存続されるよう(正式な発表無し)なので実質的には親子上場となります。

事業内容はサイバーセキュリティ関連と新規性は無いものの、サーバー攻撃が増え続ける昨今では成長への期待値は高めでテーマ性もあり、IPO市場でも比較的人気化しやすい業態となります。売上も右肩上がりで伸びており収益も第13期(2021年3月期)からはしっかり黒字化されています。

公開規模がIPO想定価格(1,320円)ベースで24.1億円とやや荷もたれ感のある水準となり、上場日も2社同日上場となることから資金分散の影響は少なからず受けそうです。IPO主幹事は営業力に不安のある東海東京証券となりますが、上場時の余計な売り圧力も無く、年末IPOラッシュもまだ前半戦となることから買い疲れなどの影響は軽微で、初値は堅調にスタートする可能性が高そうです。

とはいえ、IPO地合いも不透明なので、この規模に見合った買いが集まるかはやはり不安です。ひとまずの初値評価は公募割れの可能性の低いD級評価といったところが無難でしょうか。とりあえず現時点での管理人の個人的なこのS&J(5599)のIPO参加スタンスは参加の方向で考えようと思います。ただIPO主幹事の東海東京証券は当選後にキャンセルすると最大1年6カ月間はIPOに申し込んでも「抽選対象外」となるペナルティが課せられるため注意が必要です。

S&J(5599)のIPO(新規上場)業績等

S&J(5599)のIPO経営指標
S&J(5599)IPO経営指標

S&J(5599)のIPO売上高及び経常損益
S&J(5599)IPO売上高及び経常損益

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