IPO初心者が最初に用意する証券口座は、取扱実績だけでなく、主幹事実績、抽選方式、申込時に必要な資金で選ぶことが重要です。資金量や申込方針によって、使いやすい証券会社は異なります。

本記事では、SBI証券、松井証券、SMBC日興証券、マネックス証券の4社を比較します。1社だけ選ぶ場合と、複数口座を組み合わせる場合に分けて整理します。

IPOにおすすめの証券口座4選|初心者向けに抽選方式・必要資金を比較

IPO初心者の証券口座は何を基準に選ぶ?

IPOは、同じ銘柄でも証券会社によって配分株数と抽選方法が異なります。取扱銘柄数だけで決めず、次の4点を確認します。

  • IPOの取扱実績と主幹事実績
  • 抽選へ回す割合と抽選方法
  • 需要申告時・抽選時に資金が必要か
  • 当選後の購入期限と辞退時の扱い

主幹事は配分株数が多くなりやすいため、当選を狙ううえで重要です。詳しくは、IPOの主幹事とは?で解説しています。

IPOにおすすめの証券会社4社を比較

以下は2026年9月1日時点で各社が公表している制度を基にした比較です。制度は変更されるため、申し込み前に各社の最新画面を確認してください。

証券会社 IPO取扱・主幹事 抽選の特徴 申込時の資金 向いている人
SBI証券 取扱実績が多く、主幹事案件もある 通常抽選とIPOチャレンジポイント枠 申込時は拘束なし。抽選時に買付余力が必要 申込機会を増やしたい人
松井証券 2025年は東証IPOの79%を取扱い 配分予定数量の70%以上を完全平等抽選 抽選時の事前入金は不要。当選後に入金 資金効率と平等抽選を重視する人
SMBC日興証券 主幹事案件を扱う総合証券 同率抽選10%目処、ダイレクトコースは最大5%目処のステージ別抽選もある 需要申告前に取引金額全額の入金が必要 主幹事案件を重視する人
マネックス証券 継続的にIPOを取り扱う 申込者単位で一つの抽選権を付与する無作為抽選 完全前金制 資金量によらない抽選を重視する人

SBI証券は、同社公表の2025年3月期実績でIPO76社、全新規上場会社の約91.6%を取り扱っています。松井証券は2025年に東証IPOの79%を取り扱い、抽選時の事前入金が不要です。

SMBC日興証券とマネックス証券は申込前に必要資金を用意しますが、SMBC日興証券は主幹事案件、マネックス証券は申込者単位の抽選という異なる役割があります。

SBI証券|取扱実績とポイント枠を重視

SBI証券はIPOの取扱実績が多く、申込機会を確保しやすい証券会社です。抽選時点で「公開価格×有効申込株数」以上の買付余力が必要ですが、ブックビルディング申込時点では資金を拘束しません。

通常抽選に加え、落選時に貯まるIPOチャレンジポイントを使用する配分枠があります。申込株数と資金管理が必要な一方、IPOへ継続的に申し込む人の中心口座にしやすい仕組みです。

詳細はこちら ⇒ SBI証券公式サイト
SBI証券のIPO口座案内

松井証券|抽選時の事前入金が不要

松井証券は、口座残高がなくても需要申告と抽選へ参加できます。当選後、購入申込期間の最終日までに必要資金を入金して購入手続きを行います。

配分予定数量の70%以上を完全平等抽選へ回すと公表しています。複数銘柄へ申し込みたいものの、抽選前から資金を分散させたくない人に向いています。当選後に購入しない場合は、その後6カ月間抽選対象外となるため注意が必要です。

詳細はこちら ⇒ 松井証券公式サイト
松井証券のIPO口座案内

SMBC日興証券|主幹事案件を重視

SMBC日興証券は、主幹事案件への申し込みを重視する場合に確認したい証券会社です。オンライントレードでは一般投資家への配分数量の10%を目処とする同率抽選があり、ダイレクトコースでは落選者を対象に最大5%を目処とするステージ別抽選もあります。

IPOの需要申告前に取引金額全額の入金が必要です。資金拘束を確認しつつ、SMBC日興証券が主幹事または幹事になる案件を優先して申し込みます。

詳細はこちら ⇒ SMBC日興証券公式サイト
SMBC日興証券のIPO口座案内

マネックス証券|申込者単位の平等抽選

マネックス証券は、IPOの申込者ごとに一つの抽選権を付与し、コンピューターで無作為抽選を行います。需要申告株数を増やしても、申込者数が配分単位数を上回る通常の抽選では当選確率は上がりません。

完全前金制のため、需要申告時に必要資金を用意します。預かり資産や過去の取引実績ではなく、申込者単位の抽選を重視する人に向いています。

詳細はこちら ⇒ マネックス証券公式サイト
マネックス証券のIPO口座案内

1社だけ選ぶ場合の考え方

1社だけで始めるなら、取扱実績が多いSBI証券が候補になります。ただし、SBI証券では抽選時に申込株数分の買付余力が必要です。資金拘束を避けたい場合は松井証券、主幹事案件を重視する場合はSMBC日興証券、申込者単位の抽選を重視する場合はマネックス証券を選びます。

IPOは証券会社ごとに取扱銘柄が異なります。最初の1社で操作に慣れた後、役割が重ならない口座を追加する方法が現実的です。

資金が少ない場合の口座の組み合わせ

抽選前の事前入金が不要な松井証券を先に使うと、資金を拘束せずに申込機会を増やせます。SBI証券は申込時点で資金を拘束しませんが、抽選時までに申込株数分の買付余力が必要です。

SMBC日興証券とマネックス証券は前金が必要なため、同じ資金を同時に使えないことがあります。すべての銘柄へ機械的に申し込まず、主幹事、公開規模、初値リスクを見て資金の移動先を決めます。

主幹事と平幹事のどちらへ申し込む?

同じIPOを複数社が扱う場合、まず主幹事を確認します。主幹事は引受株数が多いことが多く、個人向け配分も平幹事より多くなる傾向があります。

ただし、抽選方法は証券会社ごとに異なります。主幹事へ申し込んだうえで、松井証券やマネックス証券など異なる抽選方式の平幹事を組み合わせると、申込機会を広げられます。

管理人の利用方針から分かること

IPOは、どこか1社だけで十分とは限りません。取扱実績の多いSBI証券を土台にし、主幹事案件ではSMBC日興証券、資金効率では松井証券、申込者単位の抽選ではマネックス証券というように役割を分けます。

個別の当選実績だけで証券会社の優劣は決められません。当選は案件ごとの配分数と申込者数に左右されるため、長期的には申込可能な口座を準備し、案件ごとに優先順位を付けることが重要です。

口座開設前に確認したい注意点

  • 最新の抽選方式と資金拘束の時期
  • 当選・補欠当選後の購入申込期限
  • 当選辞退や購入忘れに対する制限
  • NISA口座と課税口座の申込ルール
  • 入金・出金の反映時刻と手数料

口座を増やすだけでは当選は保証されません。申込可能な案件を増やしつつ、資金不足や購入忘れを防げる範囲で管理します。

まとめ

IPO初心者が口座を選ぶときは、取扱実績、主幹事、抽選方式、必要資金を比較します。SBI証券は取扱実績、松井証券は事前入金不要、SMBC日興証券は主幹事案件、マネックス証券は申込者単位の抽選が主な特徴です。

1社だけならSBI証券が候補ですが、資金と申込方針によって最適な組み合わせは変わります。IPOの流れIPOの申込方法も確認し、無理なく管理できる口座から準備します。