IPOに申し込むときは、銘柄そのものだけでなく「どの証券会社が主幹事なのか」も重要な確認ポイントになります。

主幹事証券は、そのIPO案件の中心となる証券会社です。上場準備や販売方針の調整などに関わるだけでなく、IPO株の割当株数が多くなる傾向があります。

そのため、IPO投資では「主幹事はどこか」を確認することが、申し込み先を考えるうえで大切になります。

ただし、主幹事証券から申し込めば必ず当選するわけではありません。人気IPOでは主幹事でも落選することが多く、当選には運の要素もあります。

この記事では、IPOの主幹事とは何か、幹事証券との違い、主幹事がIPO投資で重視される理由を初心者向けに解説します。

IPO全体の流れを先に確認したい方は、IPOの流れを初心者向けにわかりやすく解説もあわせてご覧ください。

IPOの主幹事とは?初心者にもわかりやすく役割と重要性を解説

IPOの主幹事とは?

IPOの主幹事とは、上場する企業のIPO手続きを中心となって進める証券会社のことです。

企業が新しく株式市場に上場する際には、証券会社が上場準備や株式の販売をサポートします。その中でも、もっとも中心的な役割を担う証券会社が「主幹事証券」です。

主幹事証券は、上場を目指す企業と深く関わりながら、上場までの流れを支えます。

たとえば、上場準備のサポート、公開価格を決めるための調整、投資家への販売方針の整理、各幹事証券との調整など、IPO全体の中心的な役割を担います。

初心者向けに簡単に言うと、主幹事は「そのIPO案件の中心になる証券会社」と考えるとわかりやすいです。

主幹事証券と幹事証券の違い

IPOでは、主幹事証券以外にも「幹事証券」と呼ばれる証券会社があります。

幹事証券とは、そのIPO株を取り扱う証券会社のことです。投資家は、幹事証券に入っている証券会社からブックビルディングに参加し、IPO株の抽選に申し込むことができます。

一方で、主幹事証券は幹事証券の中でも中心的な存在です。

つまり、主幹事証券も幹事証券の一つですが、一般的な幹事証券よりも重要な役割を持っている証券会社ということになります。

たとえば、あるIPOで以下のような幹事構成だったとします。

主幹事:A証券
幹事:B証券、C証券、D証券、E証券

この場合、A証券がそのIPOの中心となる証券会社です。B証券、C証券、D証券、E証券もIPO株を取り扱いますが、主幹事ではありません。

IPO投資では、幹事証券の中でも特に主幹事証券を確認することが大切です。

なぜIPO投資で主幹事が重要なのか

IPO投資で主幹事が重要とされる理由は、主幹事証券に多くのIPO株が割り当てられることが多いためです。

IPO株は、すべての幹事証券に同じ株数が配分されるわけではありません。主幹事証券には多くの株数が割り当てられ、その他の幹事証券には比較的少ない株数が割り当てられるケースが多く見られます。

そのため、IPOの抽選に申し込む場合、主幹事証券から申し込めるかどうかは重要なポイントになります。

もちろん、主幹事証券から申し込めば必ず当選するわけではありません。人気のあるIPOでは、主幹事証券から申し込んでも落選することの方が多いです。

それでも、割当株数が多い証券会社から申し込むことは、IPO投資では基本的な考え方の一つです。

IPO初心者の方は、まず「主幹事はどこか」を確認する習慣をつけるとよいでしょう。

主幹事証券から申し込めば当たりやすい?

主幹事証券は割当株数が多くなる傾向があるため、他の幹事証券よりも当選チャンスが相対的に高くなる場合があります。

ただし、実際の当選確率は証券会社の抽選方式、申込者数、割当株数、IPOの人気度などによって変わります。

特に人気IPOの場合は、主幹事証券でも競争率が高くなります。逆に、あまり人気が高くないIPOでは、主幹事証券以外でも当選する可能性があります。

そのため、「主幹事=必ず当たりやすい」と単純に考えるのではなく、「主幹事は優先的に申し込みを検討したい証券会社」と考えるのが現実的です。

IPO投資では、主幹事証券を中心にしながら、他の幹事証券からも申し込めるか確認することが大切です。

主幹事が多い証券会社は口座を持っておきたい

IPO投資をする場合、主幹事になることが多い証券会社の口座は持っておくと便利です。

主幹事証券の口座を持っていなければ、その証券会社からIPOに申し込むことができません。IPOが発表されてから口座開設を始めても、ブックビルディング期間に間に合わないことがあります。

そのため、IPO投資を本格的に始めるなら、主幹事実績のある証券会社を中心に、あらかじめ口座を用意しておくことが大切です。

IPO投資では、口座を持っている証券会社が多いほど、申し込めるIPOの選択肢も広がります。

ただし、やみくもに証券口座を増やす必要はありません。まずはIPOでよく名前を見る証券会社や、初心者でも使いやすい証券会社から準備していくとよいでしょう。

IPO向けの証券会社選びについては、IPO投資にお勧めの証券会社4選で紹介しています。

主幹事だけでなく幹事証券全体も確認する

IPOでは、主幹事証券だけでなく、その他の幹事証券も確認しておきたいところです。

主幹事証券に比べると割当株数は少ない傾向がありますが、幹事証券からもIPOに申し込める場合があります。

また、証券会社によっては、少ない割当株数でも完全平等抽選やネット抽選に力を入れているところがあります。そのため、主幹事証券だけに絞るよりも、複数の幹事証券から申し込んだ方がチャンスを広げやすくなります。

IPO投資では、まず主幹事証券を確認し、そのうえで他の幹事証券からも申し込めるかを見る流れが基本です。

主幹事を見るとIPOの注目度も少しわかる

主幹事証券を見ることで、そのIPOの雰囲気をある程度つかめる場合もあります。

大手証券会社が主幹事を務める大型IPOもあれば、ネット証券や中堅証券が主幹事を務める小型IPOもあります。

もちろん、主幹事証券だけでIPOの良し悪しを判断することはできません。IPOの評価には、事業内容、業績、公開規模、吸収金額、ロックアップ、想定価格、市場環境など、さまざまな要素が関係します。

ただ、IPO記事を読むときに主幹事を確認しておくと、その銘柄の全体像をつかみやすくなります。

初心者のうちは、難しく考えすぎず「このIPOはどの証券会社が中心なのか」を見るだけでも十分です。

主幹事はIPOスケジュールで必ず確認したい項目

IPOスケジュールを見るときは、上場日やブックビルディング期間だけでなく、主幹事証券も確認しておきましょう。

特に、IPOに申し込む予定がある場合は、次の流れで確認するとわかりやすいです。

まず、気になるIPO銘柄を見つけます。
次に、主幹事証券を確認します。
その証券会社の口座を持っているか確認します。
ブックビルディング期間内に申し込みます。
抽選結果を確認します。
当選した場合は購入申込を行います。

このように、主幹事はIPOの申し込み行動に直接関係する項目です。

IPO投資では、気になる銘柄を見つけたら、まず主幹事を確認する習慣をつけておくとよいでしょう。

まとめ

IPOの主幹事とは、上場する企業のIPO手続きを中心となって進める証券会社のことです。

IPO投資において主幹事が重要とされるのは、主幹事証券に多くのIPO株が割り当てられることが多いためです。そのため、IPOに申し込む際は、まず主幹事証券を確認することが基本になります。

ただし、主幹事証券から申し込めば必ず当選するわけではありません。人気IPOでは主幹事証券でも落選することが多く、当選には運の要素もあります。

それでも、主幹事証券はIPO投資で最初に確認したい重要なポイントです。

IPO初心者の方は、IPOスケジュールを見るときに「上場日」「BB期間」「主幹事」「公開価格」「抽選結果」などを順番に確認していくと、IPO投資の流れを理解しやすくなります。

IPOの申し込み方法については、IPOの申込方法とは?でも解説しています。