先日の記事でも少し触れました通り今年(2022年)の6月は12社がIPO新規上場)しました。当初は13社がIPO新規上場)する予定でしたが、ウェルネス・コミュニケーションズ(9228)上場中止(延期)となったため全12社となります。

そしてこの12社の成績(初値)は公募価格を上回ったのが7社で公募割れは5社で勝率は58.3%と、ローリスク投資の代表格と言えるIPO投資ですが、お世辞にも6月は良い結果とは言えませんでした。ただこういう悪い時期もあるということで備忘録として結果を下記に残しておきたいと思います。

2022年6月IPO(新規上場)全12社の初値結果

2022年6月IPO(新規上場)全12社の初値結果

IPO銘柄公開価格初値価格初値売却損益初値売買代金
ANYCOLOR1,530円4,810円+328,000円50.2億円
ヤマイチ・ユニハイムエステート950円878円-7,200円2.5億円
ジャパンワランティサポート1,640円1,480円-16,000円2.9億円
ホームポジション450円465円+1,500円2.7億円
坪田ラボ470円794円+32,400円25.6億円
マイクロ波化学605円550円-5,500円6.3億円
イーディーピー5,000円8,200円+320,000円29.0億円
サンウェルズ1,940円2,300円+36,000円24.6億円
M&A総合研究所1,330円2,510円+118,000円53.4億円
ヌーラボ1,000円955円-4,500円3.6億円
マイクロアド1,410円1,290円-12,000円10.4億円
AViC1,020円1,266円+24,600円9.6億円

悪い環境下ではありましたが個人的にはやはり6月トップバッターのANYCOLOR(5032)が公募価格1,530円に対して付いた初値は4,810円(初日値付かずの2日目の初値形成)と初値高騰、さらに初値形成後も2日連続ストップ高とインパクトがあり、後に続くIPO案件に良い意味で刺激を与えIPO相場を牽引してくれたのではないかという印象が強いです。

IPOならあまりにヒドい銘柄(赤字の出口案件など)でなく、ある程度の好条件が揃っていればほぼ買われる展開(買い気配スタート)になっていたのはもうひと昔前で、全体相場が悪くても「IPOは別腹」効果も残念ながらここ最近は薄れて来ているのが現状です。

加えてIPO市場が回復基調にあっても個人投資家だけの参戦ではなく、機関投資家や海外投資家など大口の参戦がないと厳しいスタートとなり、それは上記表一番右の初値売買代金に顕著に現れています。おおむね初値売買代金が一桁億円の銘柄は大口不参加で公募割れしており、二桁億円入っている銘柄は大口参加で好スタートとなっています。

とはいえ、悲観的な見方をする必要は無いと思っています。これまでもIPO相場は数年レベルで「好調期」と「不調期」を繰り返して来ています。逆にここ数年は好調期が長過ぎたと言えるレベルかもしれません。もちろん今はどちらかと言えば「不調期」ですが、何かしらキッカケさえあればまたすぐ「好調期」に入ると個人的には思っています。

しかも不調期の中ではあってもきっちり銘柄選定をしてIPO当選して初値で売却するだけで、銘柄によってはしっかり(数十万円レベル)と利益が出ます。ですのでIPO投資がローリスク投資という位置付けであることには変わりません。

まずはIPO当選することが大前提となるため、IPO愛好家の方は今後も引き続きコツコツと申し込んで行くのみですね。管理人のように選り好みが激し過ぎると機会損失に繋がってしまいますので、そのあたりのさじ加減も適度に緩くした方が良い場面もあるかと思います。

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