アルマード(4932)がIPO(新規上場)承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。やはり今日(5月21日)は予想通り魔の金曜日のようで、前代未聞のIPO新規上場承認発表がなんと6社もありました。
さすがに6社同時のIPO新規上場承認発表は管理人の記憶の中には無いかもしれません。思わず何度も間違ってないか見直してしまいました。しかも6社のうち4社が同日上場で2社が同日上場となっています。今のところ6月の第4週火曜日以降は4営業日で全12社が連日重複上場しまくる怒涛の週となる予定です。もちろんこれで終わりとも限りません。
とりあえず当記事はアルマード(4932)のIPO紹介記事となり、残り5社のセレンディップ・ホールディングス(7318)とHCSホールディングス(4200)とベイシス(4068)とステムセル研究所(7096)と日本電解(5759)のIPO詳細記事についてはまた後ほど別記事にて一つ一つご紹介させて頂きます。
アルマード(4932)の上場日は6月24日(木)でセレンディップ・ホールディングス(7318)とHCSホールディングス(4200)とベイシス(4068)と4社同日上場、上場市場は可もなく不可もなくのJASDAQスタンダード市場への上場で、IPO主幹事はIPO申し込み時の前受け金が不要の野村證券となっております。
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アルマード(4932)のIPO(新規上場)情報
設立:2000年10月18日
業種:化学
事業の内容:卵殻膜を配合した食品、化粧品の企画・開発・販売
上場市場 | JASDAQスタンダード |
コード | 4932 |
名称 | アルマード |
公募株数 | 50,000株(自己株式の処分) |
売出し株数 | 5,250,000株 |
オーバーアロットメント | 795,000株 |
IPO主幹事証券 | 野村證券 |
IPO引受幹事証券 | みずほ証券 SMBC日興証券 SBI証券 マネックス証券(100%完全抽選) 岡三証券 いちよし証券 東海東京証券 楽天証券(100%完全抽選) 岡三オンライン証券(委託幹事) |
IPO発表日 | 5月21日(金) |
上場日 | 6月24日(木) |
仮条件決定日 | 6月8日(火) |
ブック・ビルディング期間 | 6月9日(水)~6月14日(月) |
公開価格決定日 | 6月15日(火) |
IPO申し込み期間 | 6月16日(水)~6月21日(月) |
時価総額 | 87.3億円 |
吸収金額 | 51.1億円 |
想定価格 | 840円(84,000円必要) |
そして上記をご覧の通りこのアルマード(4932)のIPO幹事団(シンジケート)の中には岡三証券が入っているため、グループ会社となる岡三オンライン証券のIPO幹事入りも期待できそうです。
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アルマード(4932)のIPO(新規上場)事業内容等
アルマード(4932)は「卵殻膜」という素材の持つ美容・健康効果を科学的に解明しながら、卵殻膜商材をより安心・安全・低価格にて市場に供給することで、アンチエイジングの側面から社会貢献を果たすべく事業を展開しております。卵殻膜原料を活用した食品及び化粧品の製造販売を、単一事業として行っており、食品及び化粧品の製造はすべて外注先に委託をしております。
卵殻膜とは鶏卵の殻の内側にある薄い膜で、シスチンを含む18種類のアミノ酸、プロテオグリカン、ヒアルロン酸等で構成されており、バクテリアなどの外敵から卵の中のひなを保護するためのバリアとして機能する他、卵が落下した場合などの物理的なダメージにも耐えられるよう、強固な繊維状のメッシュ構造をしております。
【手取金の使途】
手取概算額29,840千円については、運転資金として全社広告、ブランディング費用に充当する予定であります。「アルマード」「卵殻膜」「III型コラーゲン」の認知度向上及びブランドイメージの確立のため、広告展開を強化する必要があると当社は考えており、雑誌掲載を中心とした広告展開を予定しています。また、当社ブランドイメージの確立のため、ウェブデザイン、商品パッケージリニューアルなどのビジュアル面や、広告・PR等における発信メッセージ等を通じて、イメージ形成を推進してまいります。上記を目的に全社広告、ブランディング費用として2022年3月期に20,000千円、2023年3月期に9,840千円を充当予定であります。
なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。
(アルマードのIPO目論見書より一部抜粋)
アルマード(4932)のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス
アルマード(4932)の市場からの吸収金額はIPO想定価格840円としてオーバーアロットメント含め51.1億円と規模的にJASDAQスタンダード市場への上場としては中型で、やや荷もたれ感を感じるサイズとなります。IPO株数は公募株及び売り出し株含めて53,000枚とかなり多くありますが、海外投資家への配分はありません。
そして冒頭でも申し上げております通り、このアルマード(4932)は昨年(2020年)4月のコロナ禍による上場中止からのリベンジ組となるため、前回上場予定時からの主な変更内容を以下に記載させて頂いておきます。
前回 | 今回 | |
上場市場 | 東証マザーズ | JASDAQスタンダード |
売出株数 | 5,350,000株 | 5,250,000株 |
売出株数(OA) | 810,000株 | 795,000株 |
吸収金額 | 100.6億円 | 51.1億円 |
想定価格 | 1,620円 | 840円 |
海外販売 | あり | なし |
上場市場が東証マザーズからJASDAQスタンダードに変更となった点、想定価格が1,620円から840円に下がった点、海外販売が無くなった点と、今回はなかなか大きな変更が多々ありますね。
アルマード(4932)の事業内容は卵殻膜原料を活用した化粧品・健康食品の販売で「卵殻膜」と呼ばれる鶏卵の殻の内側にあるわずか0.07mmの薄い膜を利用し、皮膚に塗布することで美容、摂取することで健康維持に効果が期待されているようです。こいった化粧品や健康食品業界には株主優待がある傾向がありますが、残念ながら現時点で発表はありません。
「卵殻膜」は美容や健康に興味のある方はご存知の方も多いかもしれませんね。今はもう放送されていないようですが、以前はJR山手線、東京メトロ全線、東急東横線、東急田園都市線、東急大井町線で交通広告として放映されていたようです。
※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。
現在はテレビショッピング専門チャンネル「QVCテレビショッピング」にて、企画・開発した卵殻膜食品及び卵殻膜化粧品を視聴者に紹介し、株式会社QVCジャパンが受注した数量を納品し、株式会社QVCジャパンがお客様へ出荷するという販売を行っているようです。
公募株50,000株に対して売り出し株5,250,000株と売り出し株比率は105倍となります。しかも売り出し株の放出元は投資ファンド(ベンチャーキャピタル)2社で計4,900,000株と今回の売り出し株のおよそ93.3%を占めています。
そのうち1社の投資ファンド(ベンチャーキャピタル)は筆頭株主でもあり、66.42%となる6,870,000株を保有しており、今回の上場で4,750,000株(OA分除く)放出することになります。もう1社の投資ファンド(ベンチャーキャピタル)は全保有分となる150,000株を今回のIPO(新規上場)に際する売り出しですべて放出するようです。出口(イグジット)案件の匂いたっぷりですね。
売り出し放出後に残る筆頭株主の投資ファンド(ベンチャーキャピタル)保有分2,120,000株(OA分除く)には90日間のロックアップが掛かっておりますが、公開価格の1.5倍以上となれば解除され売却可能となります。その他既存の上位株主には解除価格無しで90日間のロックアップが掛かっております。
いずれにしてもこの空前の上場ラッシュの中でわざわざ出口(イグジット)案件に手を出す理由は無いのでは?というのが正直なところです。初値評価はD級評価が妥当なところでしょうか。よって現時点での管理人の個人的なこのアルマード(4932)のIPO参加スタンスはスルーの方向で考えています。
<追記>
やはり岡三オンライン証券がこのアルマード(4932)のIPO裏幹事(委託幹事)になると公式サイトで正式に発表がありました。
アルマード(4932)のIPO取り扱い決定(岡三オンライン証券)
アルマード(4932)のIPO(新規上場)業績等
アルマード(4932)のIPO経営指標
アルマード(4932)のIPO上場売上高及び経常損益
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