NISAで投資信託を選ぶとき、候補になりやすいのが「オルカン」と「S&P500」です。どちらがよいか迷う方も多いですが、将来の成績を事前に決めることはできません。

違いを一言で表すと、オルカンは世界へ広く投資し、S&P500は米国の代表的な大型企業へ投資します。分散の広さを優先するか、米国への集中を受け入れるかが主な判断軸です。

オルカンとS&P500の投資先比較
オルカンは全世界へ分散し、S&P500は米国へ集中します。どちらも株式へ投資する商品です。

オルカンとS&P500の違いを比較

比較項目 オルカン S&P500
主な投資先 日本を含む先進国・新興国の株式 米国の代表的な大型株
国・地域の分散 広い 米国のみ
米国株の影響 大きいが、米国以外も含む 米国株の影響を直接受ける
為替の影響 受ける 受ける
向いている考え方 投資先を世界へ広く分けたい 米国の成長へ集中したい

ここでいうオルカンは、一般に「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を指します。MSCI ACWIへの連動を目指し、先進国と新興国の大型・中型株を幅広く含みます。

S&P500は、米国の代表的な500社で構成され、米国株式市場の時価総額のおよそ80%をカバーする指数です。eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)など、この指数への連動を目指す投資信託があります。

オルカンの特徴

1本で世界へ分散できる

オルカンは、日本、米国、欧州、新興国などへ1本で投資できます。ある国の比率が下がり、別の国の比率が上がれば、指数の構成も変化します。

世界全体へ分散したい方に分かりやすい一方、株式だけで構成されるため、元本保証ではありません。世界的な株安ではオルカンも値下がりします。

実際には米国株の比率が高い

世界へ分散していても、各国の比率は均等ではありません。時価総額の大きい米国株が大きな割合を占めています。MSCIによると、2026年6月時点のMSCI ACWIは米国籍企業が6割を超えています。

つまり、オルカンを選んでも米国株の影響は小さくありません。ただし、米国以外の国にも投資している点がS&P500との違いです。

S&P500の特徴

米国の代表的な企業へ集中する

S&P500には、米国を代表する大型企業が含まれます。米国企業の成長を重視する方には分かりやすい指数です。

一方、投資先の国は米国に集中します。米国市場が他の地域より低迷した場合、その影響をそのまま受けます。大型企業や一部業種の比率が高まる局面があることも確認したいところです。

過去の好成績だけで選ばない

過去の一定期間ではS&P500がオルカンを上回ることがありますが、今後も同じ順番になるとは限りません。直近の成績だけを見て商品を乗り換えると、高値で買い、下落時に売ることにもなりかねません。

どちらを選ぶか迷ったときの考え方

判断の目安

世界全体へ広く分散したいならオルカン、米国へ集中する理由を自分で説明でき、その値動きを受け入れられるならS&P500が候補になります。どちらも必ず利益が出る商品ではありません。

2つを半分ずつ買う方法もありますが、オルカン自体に米国株が多く含まれるため、単純に分散が2倍になるわけではありません。結果として米国株の比率をさらに高める組み合わせになります。

商品を決める前に、目論見書で投資対象、連動指数、信託報酬、為替ヘッジの有無を確認します。名称が似ていても運用内容が同じとは限りません。

管理人はオルカンとS&P500をどう使っている?

管理人は2024年、SBI証券のつみたて投資枠でオルカンの毎日積立を始めました。2025年もオルカンの積立を継続し、成長投資枠ではS&P500を一括購入しています。

これは将来の成績を保証する組み合わせではなく、管理人の実例です。詳しい経緯は私がNISAで買っている商品と実際の運用方法にまとめます。

まとめ

オルカンは世界へ広く分散し、S&P500は米国の代表的な企業へ集中します。どちらが必ず優れているという答えはありません。

投資先を理解し、値下がりしても続けられる方を選ぶことが大切です。毎月の金額を決める場合はNISAの無理のない積立額、制度全体はNISAとは?初心者向け解説をご覧ください。