エブリー(607A)のIPO(新規上場)が承認されました。上場日は8月4日(火)、上場市場は東証グロース、IPO主幹事はSMBC日興証券です。当記事では、初値予想をはじめ、仮条件、公開価格、抽選結果、初値結果まで、判明した情報を上場日まで随時追記していきます。
<注目点>
デリッシュキッチンを軸に、食領域のオンライン・店頭データを活用する事業です。
<初値の見え方>
想定価格が低く、吸収金額は軽めですが、売出比率とVC保有比率は確認が必要です。
<参加判断の軸>
知名度、直近黒字化、売出主体、1.5倍ロックアップ解除水準をどう見るかが焦点です。
エブリー(607A)のIPO基本情報

| IPO基本情報 | ||
| 上場市場 | 東証グロース | |
| 証券コード | 607A | |
| 会社名 | エブリー | |
| 設立年月日 | 2015年9月1日 | |
| 業種 | サービス業 | |
| 事業の内容 | 動画メディアをはじめとする各種メディアの運営及びそれらプラットフォームを通じた広告ソリューションの提供 | |
| 公募株数 | 1,105,300株 | |
| 売出株数 | 4,815,100株 | |
| OA売出 | 888,000株 | |
| 海外募集 | あり(簡易型グローバルオファリング) | |
| IPO承認日 | 6月30日(火) | |
| 上場日 | 8月4日(火) | |
| 仮条件決定日 | 7月16日(木) | |
| BB期間 | 7月17日(金)~7月24日(金) | |
| 公開価格決定日 | 7月27日(月) | |
| 購入申込期間 | 7月28日(火)~7月31日(金) | |
| 上場時発行済株式数 | 20,738,108株 | |
| 時価総額 | 47.6億円 | |
| 吸収金額 | 15.6億円 | |
| 想定価格 | 230円 | |
| IPO幹事証券・配分数 | ||
| 幹事証券名 | 配分数 | 配分割合 |
| SMBC日興証券(主幹事) | 51,508枚 | 87.0% |
| SBI証券 | 5,920枚 | 10.0% |
| マネックス証券 | 592枚 | 1.0% |
| 松井証券 | 592枚 | 1.0% |
| 丸三証券 | 592枚 | 1.0% |
IPO一次情報
エブリー(607A)のIPO(新規上場)に関する有価証券届出書に基づき、一次情報から読み取れる需給、事業、収益、および市場での評価について分析を行います。本記事は届出書提出時点の想定発行価格230円を前提とし、公開されたデータに基づき構成しています。
需給の全体像
エブリー(607A)のIPOは、公募1,105,300株、売出4,815,100株、OA888,000株で、OAを含む公開株数は6,808,400株です。想定価格230円ベースの吸収金額は15.6億円で、グロース市場としては重すぎる規模ではありません。
一方で、公募より売出が多く、OAを除く公開株数5,920,400株のうち売出が約81.3%を占めます。売出人にはKDDI、WiL Fund、DCM、グロービス系ファンド、味の素などが含まれており、既存株主の換金色はあります。ベンチャーキャピタル等の保有割合は31.43%で、90日ロックアップには公開価格の1.5倍解除条項があります。想定価格ベースでは345円が意識される水準です。
事業の見え方
エブリー(607A)は、レシピ動画メディア「デリッシュキッチン」を中心に、動画メディア、広告、リテールメディア領域を展開しています。デリッシュキッチンは、累計57,000本以上のレシピ動画、月間利用者数3,100万超、SNSフォロワー数1,300万超を有しており、生活者との接点は明確です。
収益の中心は、食品メーカーなど広告主向けのMarketing Solutionビジネスです。タイアップ広告、ディスプレイ広告、店頭デジタルサイネージを使うストアビジョン広告、小売企業向けのretail HUBなどを提供しています。オンラインのユーザーデータと、店頭サイネージや小売連携によるオフラインデータを組み合わせる点が特徴です。
収益面
エブリー(607A)の2025年6月期の売上高は4,250,933千円で、前期比26.5%増となりました。ただし、営業損失24,277千円、経常損失30,306千円、当期純損失32,738千円と、通期では赤字が残っています。
一方で、2026年6月期第3四半期累計では、売上高3,830,856千円、営業利益323,636千円、経常利益323,646千円、四半期純利益320,535千円となり、黒字転換しています。Marketing Solutionビジネスは2025年6月期に3,144,601千円、2026年6月期第3四半期累計で3,020,174千円となっており、主力事業としての比重が高いです。
調達資金は、採用活動費及び人件費に311百万円、広告宣伝費に90百万円を充当する予定です。成長投資としては理解できますが、人件費や広告費の増加が利益を圧迫する可能性もあります。
評価ポイント
エブリー(607A)のプラス材料は、デリッシュキッチンの認知度、低単価の想定価格、15.6億円という軽めの吸収金額、直近の黒字転換です。食品・広告・小売DXを横断する事業内容も、個人投資家に説明しやすい内容です。
注意点は、売出比率の高さとVC保有比率です。特に1.5倍でロックアップ解除となる株主がいるため、初値が大きく上振れた場合は需給面の重さが意識されます。また、KDDIグループとの取引では、au PAY マーケット上のライブコマース共同運営契約が2026年9月30日で終了予定とされており、今後の販売減少リスクも確認しておきたい点です。
プレ初値予想
エブリー(607A)は、低価格・軽量感・知名度・直近黒字化という点では初値にプラス材料があります。デリッシュキッチンのユーザー基盤や店頭サイネージを使った広告モデルは、事業内容もわかりやすいです。
ただし、売出株数が多く、VC等の保有割合も高いため、需給面で無条件に強気とは見にくいです。想定価格230円に対して1.5倍の345円付近ではロックアップ解除も意識されるため、初値の上値はその水準を超えたあたりで重くなる可能性があります。
初値評価は中立、ランクはC級想定です。初値予想は330円前後とします。需給は軽めながら売出比率が高く、事業は知名度と成長余地がありますが、VC保有と1.5倍解除が上値を抑える要素です。参加スタンスは、参加を検討できる水準です。
エブリー(607A)のIPO初値予想:第1弾
300円~400円
仮条件価格
220円~230円
(上限突破なし)
公開規模:14.9億円~15.6億円
エブリー(607A)のIPO初値予想:第2弾
330円~345円
仮条件決定後のAI診断
エブリー(607A)の仮条件は220円~230円となり、想定価格230円に対して上限は据え置き、下限だけを切り下げた設定となった。仮条件の評価は中立。ただし、上限を維持しているため大きく弱い設定ではない一方、素直な強気設定とも言いにくい。訂正届出書では仮条件を220円以上230円以下とし、仮条件の平均価格225円を基礎に募集・売出金額を再計算している。
吸収金額は仮条件上限230円ベースで、公募1,105,300株、売出4,815,100株、OA888,000株を合計した6,808,400株に対して約15.6億円(OA含む)。グロース市場としては極端に重い規模ではなく、低位株という値ごろ感もある。需給面では短期資金が入りやすい条件は残るが、OAを除く公開株数5,920,400株のうち売出が4,815,100株を占め、売出比率は約81.3%と高い。KDDIやVC、事業会社、個人株主などからの売出が中心で、出口色はそれなりに強い。売出価額の総額は仮条件平均価格225円で1,083,397,500円とされている。
資本政策としては、公募がある点は悪くない。調達資金は差引手取概算額208百万円に第三者割当増資の手取概算額上限183百万円を合わせ、合計上限391百万円を採用活動費・人件費、広告宣伝費に充当する予定。主力のMarketing Solutionビジネス強化やデータ基盤整備を目的とする資金流入であり、単なる売出だけの案件ではない。ただし、採用・広告宣伝は成長投資である一方、短期利益を圧迫しやすい費用でもあり、ここは中期評価と短期評価を分けて見る必要がある。
事業面では、デリッシュキッチンの知名度とユーザー基盤は見えやすい。レシピ動画、食品メーカー向け広告、小売店頭のデジタルサイネージ、retail HUBを組み合わせる構造は、オンラインとオフラインをつなぐ広告・販促DXとして説明しやすい。一方で、2025年6月期までは赤字が残り、2026年6月期第3四半期累計で黒字転換した段階にある。売上成長は確認できるが、利益水準の安定性はまだ見極めが必要。さらにKDDIグループとの取引減少リスクもあり、知名度だけで強く評価するには慎重さも必要になる。
短期評価では、低価格、15億円台の吸収金額、直近IPO地合い、海外販売ありという点が支えになりやすい。特に200円台のIPOは個人投資家が参加しやすく、初値買いの心理が働けば、売出比率の高さより値ごろ感が先に見られる可能性がある。中期評価では、主力メディアの収益化力、広告主単価の向上、リテールメディア領域の伸び、KDDI関連売上の減少をどこまで補えるかが焦点になる。
逆張りで見ると、ダウンラウンドや売出比率の高さはネガティブだが、その分、仮条件上限230円でも時価総額は抑えられており、割安感というよりリスクを反映した価格設定と考えられる。逆に、知名度の高さはポジティブ材料だが、知名度がそのまま利益成長に直結するとは限らない。ここを過大評価すると、上場後の業績確認で見直されるリスクがある。
初値予想は、公開価格が仮条件上限の230円で決まる前提なら、330円~345円程度を想定する。上限要因は、低位株、軽めの吸収金額、デリッシュキッチンの知名度、直近IPO地合いの良さ。下限要因は、売出比率の高さ、VC保有株、1.5倍付近で意識されるロックアップ解除、業績面の見劣り。強い地合いなら1.5倍の345円付近まで買われる余地はあるが、その先は売り圧力を警戒したい。参加スタンスは、短期割り切りで参加を検討できる水準。強気一辺倒ではなく、初値売却前提で見たい案件。
公開価格
230円
(上限決定)
引受価格:211.60円
公開規模:15.6億円(国内:12.3億円)
<国内海外販売数>
国内売出株式数:3,380,200株
海外売出株式数:1,434,900株
総株数(6,808,400株)に対する海外販売配分率:21.0%
<当該ブックビルディングの特徴>
①申告された総需要株式数が、公開株式数を十分に上回る状況であったこと。
②申告された総需要件数が多数にわたっていたこと。
③申告された需要の価格毎の分布状況は、仮条件の上限価格に集中していたこと。
IPO抽選結果
当選
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エブリー(607A)のIPO初値予想:第3弾
330円~345円
直前初値予想
345円
引受価格:211.60円
オーバーアロットメント:888,000株
上場日の気配運用
公募価格:230円
気配上限:529円
気配下限:173円
上限気配更新:10分で12円づつ。
下限気配更新:3分で通常の更新値幅(500円未満の場合は8円)
注文受付価格の範囲:58円~920円
エブリー(607A)のIPO初値結果
| 公募価格 | 230円 |
| 初値価格 | 294円(9時46分) |
| 初値売却損益 | +6,400円 |
| 初値売買代金 | 9.9億円 |
| 初値出来高 | 3,398,200株 |
当記事の更新はこれで終了となります。

初値294円でした!!!!!。+64円
しょぼすぎた!!!!!。
せめて、323円を決めて欲しかったですネ!!。
しょんぼり、¥。。。がっかりしたです倍。
その後も軟調、しっかりしろよ!!!、エブリー君!!!。
◎
8月最初で、最後!!!!!。
◎
9月からの、IPOに、期待しています鯛!!!!!。
森田啓介より。。。・・・
こんにちは。
もう少し伸びてほしかったですね。
私もせめてロックアップ解除(345円)まではと期待していましたが、上場後の値動きも重く、少し物足りないスタートでした。
8月はIPOが少ないので、次は9月以降の新規承認と地合い回復に期待したいところですね。
上場日の気配運用
公募価格:230円
気配上限:529円
気配下限:173円
上限気配更新:10分で12円づつ。
下限気配更新:3分で通常の更新値幅(500円未満の場合は8円)
注文受付価格の範囲:58円~920円
◎
ゲッター先生の、この記述、とても、参考になります。
10分で、12円刻み、注文受付価格の範囲:58円~920円、
◎
気配上限:529円初日は、この価格が、上限ですか?
気配下限:173円初日は、この価格が、下限ですか?
◎
注文受付価格の範囲:58円~920円
上記との、整合性と、矛盾が、、、、
◎
ゲッター先生の、返信メッセージありがとうございます。
こんにちは。
わかりにくいですよね。
気配上限529円・気配下限173円は、上場初日に初値が付くまでの「気配更新の範囲」です。
一方で、注文受付価格の範囲58円~920円は、投資家が注文を出せる価格の範囲です。
なので、初日の初値形成でいきなり920円まで気配が上がるわけではなく、初日は気配上限529円まで。
ただし、注文自体は920円まで受け付けられる、という整理になります。
↑◎ていねいな、解説していただきまして、ありがとうございます。
完全に、理解することが、出来ました。
これからも、ご指導ご鞭撻、よろしく、お願い致します。
森田啓介より。。。・・・