NISAに興味はあるものの、「制度が難しそう」「50代から始めても遅いのでは」と感じている方も多いと思います。

結論から言うと、NISAは投資で得た利益を非課税にできる制度です。50代からでも利用できますが、投資できる上限まで無理に使う必要はありません。まずは生活に支障が出ない金額で、値動きを受け入れられる商品を選ぶことが大切です。

この記事の結論

NISAは、投資そのものを安全にする制度ではなく、投資による利益を非課税にする仕組みです。元本保証はないため、家計と使う時期を確認したうえで、長期・積立・分散を基本に考えます。

NISAの全体像と2つの投資枠
NISAには、つみたて投資枠と成長投資枠があり、対象商品の利益が非課税になります。

NISAとは投資の利益が非課税になる制度

通常、株式や投資信託で得た売却益や配当・分配金には税金がかかります。NISA口座で購入した対象商品については、一定の範囲内でこれらの利益が非課税になります。

2024年からのNISAは非課税保有期間が無期限となり、制度自体も恒久化されました。日本国内に住む18歳以上の方が利用でき、NISA口座は1人につき1口座です。金融機関は年単位で変更できます。

ただし、NISAで買えば損をしないわけではありません。株式や投資信託の価格は上下するため、購入額を下回ることがあります。この点は預貯金との大きな違いです。

制度の詳細は金融庁のNISA特設サイトでも確認できます。

つみたて投資枠と成長投資枠の2つがある

NISAには、つみたて投資枠成長投資枠があります。2つの枠は併用できます。

比較項目 つみたて投資枠 成長投資枠
年間投資枠 120万円 240万円
主な対象商品 長期・積立・分散に適した一定の投資信託・ETF 上場株式、ETF、REIT、一定の投資信託など
買い方 積立 積立・一括のどちらも可能

年間では合計360万円まで投資できますが、非課税で保有できる総枠は1,800万円です。このうち成長投資枠で使えるのは1,200万円までとなっています。

数字が大きいため「枠を使い切らなければ損」と感じるかもしれませんが、投資枠は目標ではありません。2つの枠の違いと使い分けは、NISAのつみたて投資枠と成長投資枠の違いで詳しく整理します。

NISAの主なメリット

利益に税金がかからない

NISAの一番分かりやすいメリットは、対象商品の売却益や配当・分配金が非課税になることです。通常なら税金として差し引かれる部分も運用に残せるため、長期間では差が広がる可能性があります。

少額から積立を始められる

つみたて投資枠では、証券会社によっては月100円程度から積立できます。最初から大きな金額を入れず、値動きに慣れながら金額を調整できます。

毎月の金額で迷う場合は、NISAはいくら積み立てればよいかも参考にしてください。

必要なときに売却できる

NISAの商品は、必要なときに売却できます。売却した商品の取得金額分は、翌年以降に非課税保有限度額として再利用できます。ただし、その年に使った年間投資枠が同じ年に復活するわけではありません。

NISAを始める前に知っておきたい注意点

元本保証ではない

NISAは税金を優遇する制度であり、運用結果を保証するものではありません。値下がりしたときに生活費まで不足するような金額を投資するのは避けたいところです。

実際に含み損が出た場合の確認手順は、NISAで含み損になったときの考え方にまとめます。

損失を他の口座と損益通算できない

NISA口座で生じた損失は税務上ないものとされます。特定口座や一般口座の利益との損益通算や、3年間の繰越控除はできません。

上場株式やETFの配当受取方法に注意する

NISA口座で保有する国内上場株式やETF・REITの配当・分配金を非課税にするには、証券会社で受け取る「株式数比例配分方式」を選ぶ必要があります。銀行口座などで受け取る設定では課税される場合があります。

50代からNISAを始めても遅くない

50代でも、運用できる期間が残っていればNISAを利用できます。大切なのは年齢だけで判断せず、いつ使うお金なのか、どの程度の値下がりに耐えられるのかを確認することです。

退職直後に使う予定のお金まで株式中心の商品に入れると、必要な時期に相場が下落している可能性があります。一方、10年、15年と使う予定がない資金なら、長期運用を検討できる余地があります。

50代特有の考え方は、50代からNISAを始めても遅くないかで詳しく解説します。

NISAを始めるまでの流れ

  1. 家計と、近いうちに使う予定のお金を確認する
  2. NISA口座を開設する金融機関を選ぶ
  3. つみたて投資枠・成長投資枠のどちらを使うか決める
  4. 商品と毎月の金額を決める
  5. 積立設定後も、家計や目的が変わったら見直す

金融機関は、取扱商品、手数料、積立方法、普段利用するカードやポイントなどで比較します。楽天サービスを利用している方なら、楽天カード積立や楽天ポイントを利用できる楽天証券も選択肢の一つです。

管理人自身はSBI証券でNISA口座を利用しています。ただし、NISAの機能を細かく比較して選んだというより、IPO投資のためにSBI証券へ資金を置いていた流れで利用しています。自分が普段使うサービスや、買いたい商品に合う金融機関を選ぶのが現実的です。

商品選びで迷ったら考えること

NISA初心者の間でよく比較されるのが、全世界株式に投資するオルカンと、米国の代表的な企業に投資するS&P500です。どちらにも値下がりする可能性があり、一方が必ず優れているとは言えません。

投資先の広さと米国への集中度を比べたい方は、NISAはオルカンとS&P500のどちらがよいかをご覧ください。

成長投資枠ではETFも購入できます。投資信託との違いや分配金の注意点は、NISAの成長投資枠でETFを買うメリット・デメリットで説明します。

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まとめ

NISAは、投資で得た利益を非課税にできる制度です。つみたて投資枠と成長投資枠を併用できますが、枠を使い切ることより、家計に無理のない金額で続けることを優先します。

50代からでも遅いとは限りません。ただし、退職時期やお金を使う予定が近いほど、投資額と商品の値動きには注意が必要です。制度を一度に理解しようとせず、自分が迷っているテーマから確認していけば十分です。