NISAを始めた直後に相場が下がり、含み損になることは珍しくありません。画面にマイナスが表示されると不安になりますが、下がったという理由だけで慌てて売る必要はありません。

まず確認するのは、買った商品の中身、投資した目的、使う時期、生活への影響です。その結果、当初の前提が崩れていなければ、積立を続ける選択もできます。

NISAで含み損になったときの確認手順
含み損が出たら、目的、運用期間、商品、家計への影響を順番に確認します。

含み損とは売却前の値下がり

含み損は、現在の評価額が購入金額を下回っている状態です。売却するまでは損失が確定していませんが、その後さらに下がる可能性もあります。

NISAだから値下がりしにくいわけではありません。NISAは利益を非課税にする制度で、商品の価格変動を抑える仕組みではありません。

含み損になったときの確認手順

1. 何を買ったのか確認する

広く分散された投資信託なのか、特定の国・業種へ集中した商品なのか、個別株なのかで対応は変わります。名称だけでなく、目論見書や月次レポートで投資先を確認します。

2. 下落の理由を確認する

市場全体が下がっているのか、特定の商品や企業だけに問題があるのかを分けます。個別株では、業績悪化や事業環境の変化によって購入理由そのものが崩れる場合があります。

3. お金を使う時期を確認する

10年以上使わない予定の資金と、来年必要になる資金では判断が異なります。近いうちに使うお金を投資していた場合は、今後の生活への影響を優先します。

4. 投資額が大きすぎなかったか確認する

毎日評価額を確認し、仕事や睡眠に影響するなら、値動きに対して投資額が大きすぎる可能性があります。商品の問題だけでなく、金額の問題として考えます。

積立投資なら下落時にも購入が続く

定額の積立では、価格が下がると同じ金額で多くの口数を購入できます。長期で回復した場合、平均購入単価を抑える効果が期待できます。

ただし、下がり続ける商品へ積み立てれば必ず報われるわけではありません。投資対象と運用方針を理解したうえで続けることが前提です。

慌てて売る前に

値下がりそのものと、投資の前提が崩れたことは別です。相場全体の一時的な下落なのか、商品選びや投資額に問題があったのかを確認します。

売却や積立停止を検討する場面

  • 近いうちに必要なお金を投資していた
  • 生活費や緊急資金が不足した
  • 商品の内容を理解せず購入していた
  • 個別株などで購入理由が崩れた
  • 値動きに対して投資額が大きすぎた
  • 資産全体が一つの国・業種へ偏りすぎた

積立額は減額・停止できます。売却する前に、今後の買付額を見直すだけで家計の負担が改善する場合もあります。

NISAの損失は損益通算できない

NISA口座で生じた損失は税務上ないものとされます。特定口座や一般口座の利益との損益通算や、損失の繰越控除はできません。

このため、含み損の商品を売って税金を減らすという、課税口座と同じ考え方は使えません。

まとめ

NISAで含み損になったときは、価格だけを見て判断せず、商品、下落理由、運用期間、投資額を確認します。当初の前提が変わっていなければ、下落時も積立を続ける選択があります。

一方、生活に必要なお金を投資していた場合や、商品を理解せず購入していた場合は見直しが必要です。投資方法から確認する方は一括投資と積立投資の違い、利益が出た後の判断はNISAの売却タイミングをご覧ください。