ケイ・ウノ（259A）のIPO（新規上場）初値結果とIPOセカンダリ！

ケイ・ウノ（259A）のIPO（新規上場）初値が付きましたので簡単ではありますがご紹介させて頂きたいと思います。結果から申し上げますと、やはり地方市場（名証ネクスト）上場銘柄への資金流入は乏しく、初値は公募割れスタートとなってしまいました。

これで公募割れスタートとなったのは今年（2024年）10社目で、うち地方市場上場案件はこのケイ・ウノ（259A）で3社目となります。もはや絶望的に資金が入ってきませんね。どうすれば流動性が改善するのでしょうか。この課題を解決できなければ地方市場上場案件は今後も公募割れの道を辿ることになりそうです。

ケイ・ウノ（259A）のIPO初値結果

市場開場直前（8時59分）のこのケイ・ウノ（259A）のフル板の合致点は幹事の引き受け価格となる2,134円（初値売買代金：0.22億円）で売り気配スタート後、そのまま2,134円（初値売買代金：0.27億円）でシンジケートカバー取引の力を借りての着地となっています。

公開株数（OA含む）に対する初値売却率はおよそ5.6％、初値売りで-18,600円の損失となり、直前初値予想と同水準での着地となりました。残念ながら公募割れスタートです。

市場開場直前（8時59分）の公開価格（2,320円）以上に入っていた買いはわずか3,900株しかなく、超閑散相場となっていました。もはやどうして公開価格が仮条件の上限で決まるのか不思議でしかありません。

IPO主幹事は岡三証券ということで、シンジケートカバー取引が入るかどうか不安視されていましたが、今回は初めから全力（29,800株）でシンジケートカバーを入れてきました。前回のキッズスター（248A）で多少は学んだのでしょうか。

ただ、初値形成後も2,134円にはシンジケートカバーと思われる買いが残されており、これは株価固定（釘付け行為）として相場操縦に当たる可能性もあるようで、以前もJトラストグローバル証券が同じことをしていましたが、中堅証券あるあるですかね＾＾；

初値形成時の出来高は13,000株でしたが、そのうちシンジケートカバー取引に絡んだ約定が6,300株程度だったと思われることから、差し引きすると実需は6,700株程度ぐらいでしょうか。金額にすると0.14億円（1,429万円）程度と推測されます。

やはり地方市場（名証ネクスト）上場銘柄への資金流入は限定的で、またしても初値売買代金は1.0億円には遠く遠く及ばずとなりました。公募割れスタートはおおむね想定内で、ほぼ市場コンセンサス通りの結果となっていますが、地方市場上場案件は日増しに資金流入が減っているように思います。10月はまだ1社（伸和ホールディングス）の地方上場案件がありますが、不安が残りますね。

初値形成後すぐは商い薄の中でも上値を目指す展開となりましたが、高値は9時09分に付けた2,184円（初値価格+50円）までしかありませんでした。ただ、その後は軟調ながらも釘付けされた買いに支えられ初値価格（2,134円）を割ることなく大引けまで底堅く推移していました。

ケイ・ウノ（259A）IPO5分足チャート（2024年10月8日）

岡三証券の釘付け行為のおかげで終値は初値価格（幹事の引き受け価格）と同値の2,134円で取引終了となっています。本日1日の出来高は50,100株で、OA含めた公開株数（229,000株）の0.2回転程度しか回っておらず、とても上場したての銘柄とは思えない閑散状態です。今回はさらに地方市場上場の流動性の悪さが露呈しています。

初値形成時の出来高は13,000株しかなく、本日一日の出来高も初値形成時の出来高込みで50,100株しかないので、公開価格（2,320円）近辺ではIPO株取得者の相当数の戻り待ちがあると考えられます。しばらくの間は公開価格（2,320円）を奪還するのは厳しいかもしれませんね。

ケイ・ウノ（259A）のIPOセカンダリ

ケイ・ウノ（259A）は流動性に乏しい地方市場（名証ネクスト）上場案件となることから、IPOセカンダリ参戦はしておりません。寄り付き後、引き受け価格の2,134円には2万株以上の買い板（防波堤）があったので、一瞬参戦しようかと悩みましたが、やはり地方上場案件ということで見送りました。