チャットプラス(598A)のIPO(新規上場)が承認されました。上場日は7月15日(水)、上場市場は東証グロース、主幹事は丸三証券です。当記事では、初値予想をはじめ、仮条件、公開価格、抽選結果、初値結果まで、判明した情報を上場日まで随時追記していきます。
初値の見方:需給は軽く、黒字成長も確認できますが、ChatPlusのアカウント数減少には注意が必要です。
参加判断の軸:吸収金額の軽さ、AI AgentPlusの成長、利益水準を評価しつつ、競争環境と依存リスクを確認したい案件です。
チャットプラス(598A)のIPO基本情報

| IPO基本情報 | ||
| 上場市場 | 東証グロース | |
| 証券コード | 598A | |
| 会社名 | チャットプラス | |
| 設立年月日 | 2016年8月10日 | |
| 業種 | 情報・通信業 | |
| 事業の内容 | 問い合わせ対応を支援するチャットボットシステム(「ChatPlus」、「AI AgentPlus」)及び FAQ システム(「FAQPlus」)の開発・提供 | |
| 公募株数 | 650,000株 | |
| 売出株数 | 500,000株 | |
| OA売出 | 172,500株 | |
| 海外募集 | なし | |
| IPO承認日 | 6月11日(木) | |
| 上場日 | 7月15日(水) | |
| 仮条件決定日 | 6月25日(木) | |
| BB期間 | 6月29日(月)~7月3日(金) | |
| 公開価格決定日 | 7月6日(月) | |
| 購入申込期間 | 7月7日(火)~7月10日(金) | |
| 上場時発行済株式数 | 4,650,000株 | |
| 時価総額 | 48.8億円 | |
| 吸収金額 | 13.8億円 | |
| 想定価格 | 1,050円 | |
| IPO幹事証券・配分数 | ||
| 幹事証券名 | 配分数 | 配分割合 |
| 丸三証券(主幹事) | 9,777枚 | 85.0% |
| SMBC日興証券 | 575枚 | 5.0% |
| 岡三証券 | 172枚 | 1.5% |
| 東海東京証券 | 172枚 | 1.5% |
| SBI証券 | 172枚 | 1.5% |
| マネックス証券 | 115枚 | 1.0% |
| 松井証券 | 115枚 | 1.0% |
| 楽天証券 | 115枚 | 1.0% |
| 岩井コスモ証券 | 115枚 | 1.0% |
| 極東証券 | 86枚 | 0.75% |
| 東洋証券 | 86枚 | 0.75% |
IPO一次情報
チャットプラス(598A)のIPO(新規上場)に関する有価証券届出書に基づき、一次情報から読み取れる需給、事業、収益、および市場での評価について分析を行います。本記事は届出書提出時点の想定発行価格1,050円を前提とし、公開されたデータに基づき構成しています。
需給の全体像
チャットプラス(598A)のIPOは、公募650,000株、売出500,000株、OA売出172,500株の構成です。OAを含む公開株数は1,322,500株となり、想定価格1,050円ベースの吸収金額は13.8億円です。東証グロース上場としては重くない規模で、需給面は比較的見やすい案件です。
公募株が650,000株あるため、上場によって会社側に資金が入る点は評価できます。一方で、売出株数も500,000株あり、OAを含めると売出関連の比率も一定程度あります。売出人は大江繭子氏、西田厚生氏、西田幸子氏で、創業者・関係者による一部換金の性格もあります。
ロックアップは主要株主や新株予約権者などに180日間設定されています。株主の状況を見る限り、一般的なVC保有は確認できません。需給面ではVC出口色が薄い点はプラスですが、新株予約権による潜在株式数が560,400株あるため、中期的な希薄化要因は意識しておきたいところです。
事業の見え方
チャットプラス(598A)は、企業の問い合わせ対応を支援するSaaS型サービスを提供しています。主力はチャットボットシステムの「ChatPlus」と、生成AIを連携した「AI AgentPlus」、FAQシステムの「FAQPlus」です。
収益は月額または年額課金のサブスクリプション型で、チャットボットシステム及びFAQシステムの売上高が2025年6月期売上高の97.1%を占めています。主力サービスへの依存度は高いものの、継続課金型のため、ARRを積み上げる構造です。
特に「AI AgentPlus」は、ChatGPT等の生成AIを連携し、登録済みデータをもとに自然な応答を行うサービスです。生成AI関連のテーマ性はありますが、同社の説明ではAWSやOpenAIのサービスに依存している面もあり、外部サービスの障害、価格変更、為替変動などはリスクとして整理する必要があります。
収益面
チャットプラス(598A)の業績は大きく伸びています。2025年6月期の売上高は1,021,723千円、経常利益は369,074千円、当期純利益は246,051千円です。2024年6月期の売上高749,483千円、経常利益162,025千円から増収増益となっており、利益成長も確認できます。
2026年6月期第3四半期累計では、売上高912,477千円、営業利益437,679千円、経常利益437,342千円、四半期純利益286,952千円となっています。すでに前期通期の利益を上回る水準で推移しており、収益面はIPO評価上の支えになります。
ARRは2025年6月末の1,077百万円から2026年3月末には1,198百万円に増加しています。一方で、サービス別アカウント数は2026年3月末で2,249件となり、ChatPlusのアカウント数は減少しています。AI AgentPlusやFAQPlusの増加によりARPAは上昇していますが、件数拡大ではなく単価上昇が成長を支える構図も見えます。
評価ポイント
チャットプラス(598A)のプラス材料は、吸収金額13.8億円という軽めの需給、黒字かつ高い利益成長、生成AIを活用したSaaS事業、VC色の薄さです。想定価格1,050円ベースの時価総額は48.8億円で、2025年6月期の当期純利益246,051千円から見たPERにも過熱感は強くありません。
注意点は、主力サービスへの依存、ChatPlusのアカウント数減少、AWSやOpenAIへの依存、競争環境の激しさです。また、東証グロース市場の上場維持基準である時価総額100億円を想定時価総額が下回っている点も、中期目線では確認しておきたい材料です。
プレ初値予想
チャットプラス(598A)は、小型案件、黒字成長、生成AI関連SaaSという点から、初値は想定価格を上回る展開を見込みます。吸収金額13.8億円は軽く、VC保有が確認できない点も需給面では支えになります。
一方で、事業面では生成AI関連として評価されやすい反面、競合が多く、外部サービスへの依存もあります。地合いが悪化した場合は、テーマ性よりもグロース市場全体の資金流入が重視されるため、上値は抑えられる可能性があります。
初値評価は「B級寄りのC級」、方向感は「やや強気」と見ます。想定発行価格1,050円を基準とした初値予想は、1,300円~1,500円程度です。需給の軽さ、黒字成長、生成AI関連の事業性を評価しますが、競争環境とアカウント数の推移を踏まえると、過度な上振れ前提では見ない方がよい案件です。参加スタンスは積極参加ですが、IPO主幹事が個人的に証券口座を持っていない丸三証券なので、すでに期待薄の心境です。
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チャットプラス(598A)のIPO初値予想:第1弾
1,100円~1,300円
仮条件価格
1,050円~1,080円
(上限突破なし)
公開規模:13.8億円~14.2億円
チャットプラス(598A)のIPO初値予想:第2弾
1,500円~1,800円
仮条件決定後のAI診断
仮条件は1,050円~1,080円で決定。想定価格1,050円に対して上限がわずかに上振れした形で、評価としては中立やや強気と見る。大きな上振れではないが、下限が想定価格と同じで、上限を1,080円に置いた点は、足元の業績やAI関連SaaSとしての成長性を一定程度織り込んだ設定だ。
仮条件上限1,080円ベースの吸収金額は、OA含む1,322,500株で14.2億円。グロース市場では小型案件に入る規模で、需給面の重さは感じにくい。公募650,000株、売出500,000株、OA172,500株という構成で、公募がしっかりある点は資本政策上のプラス材料。会社側に資金が入り、機能強化・AI関連開発・人材投資・販売促進に使われるため、単なる出口案件とは見にくい。一方で売出も一定量あり、売出人は大江繭子氏、西田厚生氏、西田幸子氏となるため、創業者・関係者の一部換金という出口性は残る。
事業は、ChatPlus、AI AgentPlus、FAQPlusを中心としたSaaS型のチャットボット・FAQシステム。チャットボットシステム及びFAQシステムが売上高の大半を占め、ARRは積み上がっている。特にAI AgentPlusの伸びが目立ち、単価上昇によって収益性が高まっている点は評価できる。赤字先行型ではなく、すでに利益を出しながら成長している点もIPOでは見やすい。
ただし、ポジティブ材料にも弱点はある。AI関連SaaSという見え方は良いが、チャットボット領域は競合が多く、生成AIの進化が速い分、既存サービスの差別化が維持できるかは継続確認が必要。ChatPlusの下位プラン減少により、アカウント数全体は減っているため、成長の中身は件数拡大より単価上昇に寄っている。これは効率の良い成長とも言えるが、将来的にAI AgentPlusの伸びが鈍れば、成長率が見えにくくなるリスクもある。
短期目線では、吸収金額14.2億円の軽さ、黒字成長、AI関連というテーマ性が初値を支えやすい。LiNKX(584A)の急騰でソフトウエア系IPOへの警戒感が一時的に和らいでいる点も、初値形成には追い風になり得る。一方、中期目線では、SaaS株全体への評価低下、グロース市場の弱さ、競争環境、外部AIサービスやクラウド基盤への依存を見ていく必要がある。割安に見える部分は、成長期待だけでなく、こうしたリスクを織り込んだ評価とも考えたい。
初値予想は、公開価格が仮条件上限の1,080円で決まる前提なら、1,500円~1,800円程度を想定する。上限要因は、小型需給、黒字高成長、AI AgentPlusの伸び、直近IPOでのソフトウエア株見直し。下限要因は、グロース市場の低調さ、SaaS株への評価の重さ、主幹事が中堅証券である点、競合の多さだ。極端な過熱までは見込みにくいが、需給と業績の組み合わせは良く、初値は公開価格をしっかり上回る展開を想定する。参加スタンスは積極参加寄りで問題ないが、IPO愛好家にとっては口座保有の問題が残る。
公開価格
1,080円
(上限決定)
引受価格:993.60円
公開規模:14.2億円
<当該ブックビルディングの特徴>
①申告された総需要株式数は、公開株式数を十分に上回る状況であったこと。
②申告された総需要件数が多数にわたっていたこと。
③申告された需要の価格毎の分布状況は、仮条件の上限価格に集中していたこと。
IPO抽選結果
落選
そもそも主幹事証券(丸三証券)の口座がない時点で厳しかったですね。
チャットプラス(598A)のIPO初値予想:第3弾
1,500円~1,600円
直前初値予想
1,550円
引受価格:993.60円
オーバーアロットメント:172,500株
上場日の気配運用
公募価格:1,080円
気配上限:2,484円
気配下限:810円
上限気配更新:10分で54円づつ。
下限気配更新:3分で通常の更新値幅(1,500円未満の場合は30円)
注文受付価格の範囲:270円~4,320円
チャットプラス(598A)のIPO初値結果
初値形成後に追記します。
