ペイロール（4489）IPO上場承認発表と初値予想！出口案件だが海外人気次第では堅調発進！？

ペイロール（4489）がIPO（新規上場）承認発表されましたので、事業内容や考察および初値予想などに関する詳細をご紹介させて頂きます。これでようやく6月7社目となりました。

今回は重複上場ですが、もしこのペースで本当に6月のIPO件数が20社を超えるとのウワサが真実なら、今後も重複上場は避けれそうにないですね。

ペイロール（4489）の上場日は6月22日（火）でデコルテ・ホールディングス（7372）と2社同日上場、上場市場はIPO市場では人気の高い東証マザーズ市場への上場で、IPO主幹事はIPO申し込み時の前受け金が不要の野村證券となっております。意外にも6月IPOで野村證券主幹事案件は初なんですよね。

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ペイロール（4489）のIPO（新規上場）情報

設立：2017年4月19日
業種：情報・通信業
事業の内容：給与計算業務等のアウトソーシング事業

売出株式6,410,000株のうちの一部は欧州及びアジアを中心とする海外市場（米国及びカナダ除く）の海外投資家にも販売される予定となっており、国内販売株数及び海外販売株数の最終的な内訳は引受人の買取引受による売出しの需要状況等を勘案した上で、売出価格決定日2021年6月10日（木）に決定されます。その際の海外販売数は売出株数の半数未満となります。

ペイロール（4489）のIPO（新規上場）事業内容等

ペイロール（4489）はグループ会社で、株式会社ペイロール及び連結子会社1社（株式会社HRテクノロジーソリューションズ）から構成されており、マネージドサービスと、クラウドサービスを用いた給与計算業務のBPO（ビジネス・プロセス・アウトソーシング）を主たる事業として行っております。

ペイロールグループの給与計算業務のアウトソーシングサービスは、給与・定期賞与計算はもちろん、年末調整補助業務や地方税特別徴収補助などの季節性業務、身上異動等の人事関連業務、従業員及び各拠点との直接対応など、給与計算に関わる様々な周辺業務をサポートする「フルスコープ型アウトソーシング」であり、顧客企業の人事・労務関連業務の工数削減を行い、コア業務に特化するためのサービスを提供しております。

※上記動画再生時は音が出ますので音量にご注意下さい。

【手取金の使途】
手取概算額535百万円については、新規顧客の受注獲得、既存顧客の満足度向上のため、基幹システム機能強化のための設備資金として500百万円を充当し、残額は業績拡大に向けた運転資金として充当する予定です。

当社は、顧客企業の人事・労務関連業務の土台を支え続けることで、企業社会を根底から支える基盤、つまり「ソフトインフラ」としての役割を担うことを理念としております。当社基幹システムの継続的な機能強化は、顧客企業の人事・労務関連業務に対して、より多くの課題を解決するための価値提供を行うことが可能となり、当社の競争力・成長性の基礎となることから、継続して当社基幹システムへの投資を行うことが重要であります。

設備投資の内容としては、給与計算アウトソーシング分野・領域のサービスの拡張を目的として、ユーザーインターフェースの改善や通勤費計算に関する機能強化等の基幹システム機能強化のため、500百万円（2022年3月期に400百万円、2023年3月期に100百万円）を充当する予定であります。

また、残額は業績拡大への対応を目的として、将来における採用活動費及び人件費等の運転資金に充当する予定であります。
なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。
（ペイロールのIPO目論見書より一部抜粋）

ペイロール（4489）のIPO初値予想主観及びIPO参加スタンス

ペイロール（4489）の市場からの吸収金額はIPO想定価格1,380円としてオーバーアロットメント含め108.5億円と規模的に東証マザーズ市場への上場としては大型サイズとなり、荷もたれ感を感じるサイズとなります。IPO株数は公募株及び売り出し株合わせて68,380枚と比較的多くありますが、海外投資家への配分もあります。

上述の通りペイロール（4489）の事業内容は給与計算業務等のアウトソーシング事業ということで、給与計算業務の「フルスコープ型アウトソーシング」を提供しています。給与・定期賞与計算、年末調整補助、地方税特別徴収補助を基本サービスとして、附随する各種オプションサービスの提供を行っており、主なサービス概要は以下の通りとなります。

2020年3月末時点で253社98万人（業界最多）の受託実績があり、サービス継続率は97%となっているようです。公式サイトで導入企業のほんの一部を拝見しましたが、有名どころの名立たる企業が並んでいました。

ペイロール（4489）の上位既存株主はベンチャーキャピタル6社で15,420,100株（85.29%）を保有しています。そのうち今回のIPO（新規上場）に際する売り出しで6,410,000株が放出されるものの、9,010,100株が残ります。ただしすべてのベンチャーキャピタル保有株には解除価格無しで90日間のロックアップが掛かっているため、上場時の大きな売り圧力とはなりません。

今回の募集株の内訳は公募株428,000株に対して売り出し株6,410,000株で売り出し比率はおよそ14.9倍、しかも売り出し放出元はすべて投資ファンド（ベンチャーキャピタル）となることから、これまた出口（イグジット）案件色を強く感じますが、海外投資家が積極参戦となれば問題無いレベルかもしれませんね。

ペイロール（4489）の上場日は6月22日（火）で吸収金額72.7億円級の大型出口（イグジット）案件デコルテ・ホールディングス（7372）と2社同日上場、正確には別腹になるとは思いますが、吸収金額183.3億円級のリート（REIT）東海道リート投資法人（2989）も同日上場なので、実施的には3社同日上場とかなりタイトな日となるかもしれません。

出口（イグジット）案件色の強いデコルテ・ホールディングス（7372）と比べると成長性も感じ、海外映えしそうな事業内容となることから、海外投資家の人気はこのペイロール（4489）に軍配が上がりそうです。

結局のところ初値は海外への配分割合次第になると思いますが、パッと見では事業内容にも魅力を感じることから、海外投資家や機関投資家からの買いも見込まれそうなので、ひとまずの初値評価はD級評価といったところが妥当かと考えます。

とりあえず現時点での管理人の個人的なこのペイロール（4489）のIPO参加スタンスは中立で、地合いはもちろんのこと、まずは大手初値予想会社の第一弾初値予想の見解も見てからの判断とさせて頂きます。

先日5月12日（水）にLINE証券が5月末以降にIPOの取り扱いをするとの発表がありました。しかも野村證券と協業でとなっていたことから、もしかするとLINE証券の記念すべき取り扱い第一号IPOはこのペイロール（4489）となるかもしれませんね。もちろんこれはあくまでも管理人の予想ですが、IPO株数も比較的多くちょうど良いサイズ感なのであり得るかと思っています。

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ペイロール（4489）のIPO（新規上場）業績等

ペイロール（4489）のIPO経営指標

ペイロール（4489）IPO売上収益