オーディオストック(621A)のIPO(新規上場)が承認されました。上場日は9月16日(水)、上場市場は東証グロース、IPO主幹事はSBI証券です。当記事では、初値予想をはじめ、仮条件、公開価格、抽選結果、初値結果まで、判明した情報を上場日まで随時追記していきます。
<注目点>
売上・利益が大きく伸びている一方、公募より売出株数が大幅に多い点です。
<初値の見え方>
業績と想定時価総額は評価材料ですが、VC株主の多さと売出主体の出口色が上値を抑える要因になります。
<参加判断の軸>
成長性を評価しつつ、公開規模と上場後の売り圧力をどこまで許容できるかがポイントです。
オーディオストック(621A)のIPO基本情報

| IPO基本情報 | ||
| 上場市場 | 東証グロース | |
| 証券コード | 621A | |
| 会社名 | オーディオストック | |
| 設立年月日 | 2007年10月11日 | |
| 業種 | サービス業 | |
| 事業の内容 | 音源ライツビジネスプラットフォームの運営 | |
| 公募株数 | 100,000株 | |
| 売出株数 | 1,011,000株 | |
| OA売出 | 166,600株 | |
| 海外募集 | なし | |
| IPO承認日 | 8月14日(金) | |
| 上場日 | 9月16日(水) | |
| 仮条件決定日 | 8月28日(金) | |
| BB期間 | 9月1日(火)~9月7日(月) | |
| 公開価格決定日 | 9月8日(火) | |
| 購入申込期間 | 9月9日(水)~9月14日(月) | |
| 上場時発行済株式数 | 4,159,000株 | |
| 時価総額 | 43.2億円 | |
| 吸収金額 | 13.2億円(OA含む) | |
| 想定価格 | 1,040円 | |
| IPO幹事証券・配分数 | ||
| 幹事証券名 | 配分数 | 配分割合 |
| SBI証券(主幹事) | 9,416枚 | 84.8% |
| 中銀証券 | 426枚 | 3.8% |
| ひろぎん証券 | 365枚 | 3.3% |
| 岡三証券 | 244枚 | 2.2% |
| 岩井コスモ証券 | 182枚 | 1.7% |
| 東海東京証券 | 182枚 | 1.7% |
| 極東証券 | 59枚 | 0.5% |
| 光世証券 | 59枚 | 0.5% |
| Jトラストグローバル証券 | 59枚 | 0.5% |
| 松井証券 | 59枚 | 0.5% |
| むさし証券 | 59枚 | 0.5% |
| SBIネオトレード証券(委託幹事) | ?枚 | ?% |
IPO一次情報
オーディオストック(621A)のIPO(新規上場)に関する有価証券届出書に基づき、一次情報から読み取れる需給、事業、収益、および市場での評価について分析を行います。本記事は届出書提出時点の想定発行価格1,040円を前提とし、公開されたデータに基づき構成しています。
需給の全体像
公開株数は公募100,000株、売出1,011,000株、OA166,600株の最大1,277,600株です。想定価格1,040円では吸収金額13.2億円、想定時価総額43.2億円となり、東証グロースIPOとして極端に大きな案件ではありません。
一方で、公募100,000株に対して売出1,011,000株と、IPOの中心は既存株主による売出しです。2025年9月末時点ではVCが1,729,000株、発行済株式の42.6%を保有しています。売出人にも複数の投資事業有限責任組合が含まれており、出口案件としての側面は無視できません。
ロックアップは創業者などに180日、複数のVC等に90日が設定されています。90日組については公開価格の1.5倍以上で解除される条件があるため、初値が大きく上昇した場合には潜在的な売り圧力として意識されます。
事業の見え方
オーディオストック(621A)は、クリエイターが制作したBGM、効果音、ボイス・ナレーションなどを集め、法人や個人向けにライセンス販売する「Audiostock」を運営しています。収益源は定額課金・単品販売による課金収入に加え、テレビ・ラジオでの利用に伴う著作権・著作隣接権収入、Apple MusicやSpotifyなどからの音楽配信収入です。
2025年9月時点で取扱音源は100万点超、登録クリエイターは約4万組、ユーザー数は20万人超となっています。ライセンス販売だけでなく、保有音源を著作権収入につなげる構造を持つ点は特徴的です。
注意したいのは音源生成AIです。有価証券届出書でも、生成AIの普及によるユーザー離脱、音源需要の減少、価格競争の激化をリスクとして挙げています。また、著作権等収入はNexToneやスペースシャワーネットワークへの依存度が高く、2026年9月期第3四半期累計ではNexToneが売上高の40.0%を占めています。
収益面
オーディオストック(621A)の業績は大きく伸びています。2024年9月期の売上高887,615千円から2025年9月期は1,507,028千円へ69.8%増加し、経常利益は39,846千円から377,478千円へ拡大しました。
2026年9月期第3四半期累計も売上高1,310,617千円、営業利益344,128千円、経常利益346,400千円、四半期純利益344,755千円と増収増益です。課金収入に加えて著作権等収入が伸びていることが業績拡大につながっています。
ただし、2025年9月期から著作隣接権収入の本格計上が始まり、過年度分を含む収入も計上されています。会社自身も過年度比較や将来予測には一定の不確実性があるとしています。
IPOによる差引手取概算額85,680千円は、採用費用・人件費42,500千円、広告宣伝費43,180千円に充当する予定です。
評価ポイント
オーディオストック(621A)のプラス材料は、想定時価総額43.2億円と過度な大型案件ではないこと、黒字化後に利益成長が加速していること、課金収入と著作権等収入という複数の収益源を持つことです。
一方、売出比率の高さ、VC保有比率42.6%、一部VCの1.5倍ロックアップ解除、特定取引先への依存、生成AIとの競争は注意材料です。特に初値形成では、好業績だけでなく既存株主の出口色を織り込む必要があります。
プレ初値予想
オーディオストック(621A)の初値評価はC級を想定します。
想定価格1,040円に対して、初値予想は1,350円~1,550円程度とします。
需給面では吸収金額13.2億円と重すぎない一方、売出中心でVC株主も多く、上値では売り圧力が意識されます。事業面では音源ライセンスと著作権収入を組み合わせたビジネスモデルに特徴があり、直近業績も高成長です。地合いが良好であれば1.5倍近辺まで評価される余地はありますが、需給面を考えると大幅な上振れを前提にはしにくいと考えます。
参加スタンスは「参加を検討できる水準」です。
オーディオストック(621A)のIPO初値予想:第1弾
1,400円~1,700円
仮条件価格
1,020円~1,060円
(上限突破なし)
公開規模:13.0億円~13.5億円
オーディオストック(621A)のIPO初値予想:第2弾
1,400円~1,600円
仮条件決定後のAI診断
オーディオストック(621A)の仮条件は1,020円~1,060円に決定。想定価格1,040円を中心に上下20円の設定となり、仮条件評価は「中立」。公募100,000株、売出1,011,000株、OA166,600株に変更はなく、仮条件上限1,060円ベースの吸収金額は13.5億円(OA含む)。東証グロース案件としては荷もたれ感の強い規模ではない。
一方で、公募10万株に対して売出しは101.1万株と、資本政策は明確に売出主体。新規資金流入は限定的で、既存株主の換金機会という出口性は短期評価で割り引く必要がある。ただし、NexToneへの親引けが最大98,000株で具体化した点はプラス。取引関係・業務提携の維持発展を目的とし、取得株式には180日間の継続保有が予定されているため、その分だけ市場に流れる株数を抑える効果がある。
事業面では、従来の音源ライセンス販売に加え、著作権・著作隣接権収入を積み上げる収益構造が強み。直近の利益率も高く、著作権管理楽曲の拡大余地も評価材料になる。ただし、2025年9月期は著作権等収入の本格計上に伴って過年度分も含まれており、直近の利益成長率をそのまま将来へ延長して評価するのは危険。高成長というポジティブ材料にも、一過性要因を含むという弱点がある。
短期では13億円台の公開規模、利益成長、事業の独自性、NexToneへの親引けが支えになる。一方、中期では著作権等収入の持続性、NexToneなど特定事業者への依存、生成AIによる音源需要への影響を見ていく必要がある。割安感があるとしても、それ自体が売出主体や収益構造の変化に対するリスクを織り込んだ価格設定とも考えられる。
ロックアップは一部VCに90日または公開価格1.5倍以上で解除される条件があり、仮に公開価格が1,060円なら解除水準は1,590円。この価格帯ではまとまった売りが意識されやすい。加えて9月16日はオリバー(619A)との同日上場。オーディオストック(621A)の公開規模は小さいものの、資金と投資家の関心が分散する点は上値を抑える材料になる。
公開価格が仮条件上限1,060円で決まる前提なら、初値予想は1,400円~1,600円程度。上限要因は小さめの公開規模、直近の利益成長、音源ライツビジネスの独自性、NexToneへの親引け。下限要因は売出主体の資本政策、VC株主の存在、1.5倍解除条項、同日上場による資金分散。1,600円近辺はちょうどロックアップ解除水準と重なるため、ここから上は売り圧力が強まりやすいとみる。
公開価格
公開価格決定後に追記します。
IPO抽選結果
抽選結果発表後に追記します。
オーディオストック(621A)のIPO初値予想:第3弾
公開価格決定後に追記します。
直前初値予想
上場日前日に追記します。
上場日の気配運用
上場日前日に追記します。
オーディオストック(621A)のIPO初値結果
初値形成後に追記します。
